01. 2014年6月14日 00:48:06
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<集団的自衛権>「これはまさに『平和のために自分は命を捨てる』そういう考え方なんですよ」防衛庁教育訓練局長だった小池清彦加茂市長5/17報道特集(内容書き出し) 2014-05-19(09:28) http://kiikochan.blog136.fc2.com/blog-entry-3721.html 報道特集「集団的自衛権の行方」 2014年05月17日 http://www.dailymotion.com/video/x1va7cd_houtoku-nipponnoanpohaheiwasyugiha-grayzonetoha_news
金平: 特集です。 安倍総理がおとといの夕方、ニュースの時間帯に記者会見を行いました。 自ら設置した有識者会議」が集団的自衛権の行使を認めるように求める報告書を提出したのを受けてのことです。 憲法改正によってではなく憲法解釈の変更によって、集団的自衛権の行使に道を開こうというこの事態。 戦後の安全保障政策の大転換です。 日本が守り続けてきた平和主義は変質してしまうのでしょうか? 皆さんとともに考えたいと思います。 岐路に立つ日本の安全保障 テレビ各社の夕方のニュースに合わせて行われた記者会見。 安倍総理は早速、有事を想定したパネルを使って説明をはじめた。 安倍 「日本人が乗っている米国の船を日本の自衛隊は守ることができない。これが憲法の現在の解釈です」 子どもを抱いた母親などイラストをふんだんに使ったパネルは 国民にわかりやすいようにと、安倍総理自らが細かく指示をしてつくらせたのだという。 総理の私的諮問機関である「安保法制懇」はこの日、日本の安全保障政策の見直しを求める報告書を提出した。 これを受けて安倍総理はこれまでの憲法の解釈を変更し、 集団的自衛権を容認する方向で検討を進めることを明らかにした。 集団的自衛権とは、同盟国など密接な関係にある国が攻撃を受けた際に、 自国への攻撃と見なし反撃する権利。 戦後憲法9条のもとで武力行使を禁じてきた日本が大きく変わるかもしれないのだ。 報道特集では、今回様々な立場の人とともに安倍総理の会見を見た。 ーーー 沖縄からみた安倍会見 元沖縄県知事の大田昌秀氏 今も在日アメリカ軍の7割以上を抱える沖縄。 元沖縄県知事の大田昌秀氏は まだ学生だった沖縄戦当時鉄血勤皇隊に動員され、“鉄の暴風”とも言われた激しい戦闘を経験した。 安倍: アメリカのプレゼンスによって、今、平和がより確固たるものになると言うのは、 日本人の常識になっているではありませんか。 大田:違う違う 安倍総理の会見が行われた5月15日は奇しくも42年前(1972年5月15日)沖縄が本土復帰を果たした日だ。 大田元沖縄県知事: 沖縄の人達が日本復帰を望んだのは、平和憲法があって、その平和憲法の元に戻ったら、 沖縄が基地の島ではなくて平和の島になり得るということで、 「平和憲法の下に帰る」というのを日本国のスローガンに掲げてきたわけです。 その一番大事な日にですね、こういう憲法を変えると言う事はね、 沖縄の住民の戦争体験とか戦後の苦しい状況というものを無視する、そういう事になる訳ですよ。 大田氏はいつか再び沖縄が戦争に巻き込まれるのではないかと懸念している。 大田元沖縄県知事: 現実に沖縄みたいに過大な軍事基地を背負わされているところはですね、 次なにか戦争が起きたら真っ先に攻撃の的になるわけですよ。 ですからそこを考えないでですね、 ただ日本本土の安全保障を考えればいいという発想でそういう発言をしているんだけどね、 沖縄にはいま140万人の人間が住んでいる訳ですよ。 今日の総理の話は到底沖縄では納得できない。 安倍:いかなる事態に於いても国民の命と暮らしは断固として守り抜く。 「国民の命を守る」と何度も繰り返し、憲法の解釈変更の必要性を訴えた安倍総理。 元防衛官僚に問う 集団的自衛権 防衛庁教育訓練局長 小池清彦加茂市長 (音声) http://www.youtube.com/watch?v=BAKJjoYgnpY
おとといは雨だった新潟県。 金平キャスターは、ある人物に会いに来ていた。 加茂市市長の小池清彦氏。 かつて防衛研究所の所長や、旧防衛庁で教育訓練局長を務めた。 2003年、イラク戦争で自衛隊が派遣された際には 「日本を守るためではない所に自衛隊を派遣することは許されない」として、 当時の小泉総理らに反対の要望書を提出したことで知られている 金平: これまで憲法解釈によって禁じられていた、集団的自衛権の行使を容認するという方向に踏み出すという、 この事については端的にどう思われます? 防衛庁教育訓練局長だった小池清彦加茂市長: 解釈を変えることによって、憲法改正したと同じ効果を生んでしまいますので、 それは極めて乱暴なやり方であり、 憲法に対する、平和憲法に対する冒涜であるという事になりますね。 金平:そうすると、条文というのがある種空文化するというような、 小池:全く空文化してしまいます。 金平:うーー。あのー、でも最高法規が空文化するとか、 小池:はい、大変な事です。 金平:最高法規が骨抜きになるって言うと、その、憲法は国の礎(いしずえ)ですよね。 小池:はい。 金平:根本原理ですから、憲法は。 小池: そんな事を許したら、日本は3流国家だ、4流国家だ、っていう事になります。 それを国民が許したという事になれば、日本はですね、もう民主主義国家ではない。 小池氏にも安倍総理の会見を見てもらった。 安倍総理は集団的自衛権の行使について、 紛争地にいる日本人がアメリカの船で輸送される場合を例にとって説明した。 安倍 同盟国であり、能力を有する米国が、救助を、輸送している時、日本チンカイ(近海)で攻撃が、あるかもしれない。 このような場合でも、日本人自身が、攻撃を、受けて、いなければ、 日本人が、乗っている、この米国の船を、日本の自衛隊は、守ることが、できない。 これが、憲法の、現在の、解釈です。 これに対して小池氏は。 小池: アメリカの軍艦が日本人を救いだしているという様な、 極端な例外的な事例をですね、極めて重要な事例のごとくおっしゃって、 これがなんか、集団的自衛権の問題だと言う様な事をおっしゃいますが、 我々が自分の軍艦で助けたければ、自分の軍艦で助けてくればいいんですよ。 それは個別的自衛権の問題であって、 そのアメリカの助けてくれる軍艦をですね、わざわざ集団的自衛権で助ける必要はないんで。 日本人への攻撃は日本国への攻撃。 集団的自衛権ではなく、現在の憲法解釈で認められている個別的自衛権で対応できるという見解だ。 さらに、
小池: 「国際的に厳しい緊張した状態にある」 そうおっしゃっていますが、これは全く違います。 昔の米ソの冷たい戦争が行われていた、あの時の方が遥かに緊迫した事態です。 いつ核戦争が起きて世界が壊滅するか分からんという様な、時代が長く続いたんですから。 あの時の緊迫した状態に比べれば、現在の世界は、端的に言うと平和です。 当時でさえ、集団的自衛権なんていう事を一切問題にせずに、我々はやってきたんですよ。
小池氏は柳生新陰流の免許皆伝で、 徳川将軍家の剣術指南役を務めた柳生新陰流は人を活かす活人剣を理想とし、 刀をもたずに相手を制す無刀を極意の一つとしている。
小池: 無刀を、刀を捨てた形を理想としていまして、 すなわち猛烈に鍛錬しますが、すればするほど絶対に剣は用いないと。 やはり総理大臣になる人もこれをやると考え方が全然違ってくると思うんですけど。 やたらに用いたがっては
その安倍総理はこう強調している。
安倍: こうした検討については、日本が、再び、戦争をする国になる、といった誤解があります。 しかし、そんな事は、断じてあり得ない。 小池氏は集団的自衛権の行使を容認すれば、 多くの自衛官が海外で命を落とすことになると危惧している。
金平: 総理が言っていた、たとえば、 「もはやどの国も一国のみで平和を守ることは出来ない。 積極的平和主義の旗を掲げて…(中略)…世界が日本の役割を期待している」 っていう様な事をおっしゃっていますけど、 これは、どうなんでしょう? 実際に現場に、現地に赴くものの自衛隊員の立場っていうか、 そういう気持ちをよくご存じの小池さんの立場から言うと。
小池: これはですね、第二次大戦太平洋戦争の大東亜戦争中の考え方と同じわけですよ。 「東洋平和のためならば、なんで命が惜しかろう」と、 こういう軍歌を歌って、歌わされて、みな戦場に行った訳ですよ。 これはまさに「平和のために自分は命を捨てる」そういう考え方なんですよ。 やはりまずもって、自分の国の国民の安全をしっかりと守ることが第一ですわ。 金平: 取材に当たっている政治部の総理官邸担当の岩田記者におねがいします。 岩田さんね、安倍総理の記者会見は、ずいぶんテレビを意識した様な記者会見のように見えたんですね。
岩田: そうですね、ま、 パネルを使って集団的自衛権の必要性をとにかく分かりやすく伝えたいと言うのが総理の意図だった訳ですけど、 その分かりやすさというのが何だったんだろうか?と考えて振り返りますと、 やっぱり国民の感情に訴えて、とにかく共感してもらおうと、そういうものだったんだろうなと思いました。 そして総理が掲げたパネルですけれども、 朝鮮半島の有事を想定しまして、 仮に北朝鮮が韓国に攻撃をした場合、 ま、総理の言葉を使えば、 「日本のお父さんやお母さんやおじいさんやおばあさん、そして子どもたちがアメリカ軍の船で逃げている時、 日本は集団的自衛権が使えないので、自衛隊が助けに行く事が出来ません」と、 「本当にそれでいいんですか?」と国民に問いかけた訳です。 このパネルについてなんですけれども、いくつか反応が出ていまして、まずこちら。 公明党幹部なんですが、 「誰が聞いたって助けなくてどうするの?って思う」絶妙な例を総理はあげたな、というふうに言ってるんですね。 ただその一方で官邸の内部からもですね、 「おじいちゃんおばあちゃんが、あんなに韓国に行っているか?というのはあるよね」と。 あの例が現実性、本当にそう言う事が起こるのか?という点で、適切な例だったんだろう、という、 疑問視する声も、官邸の内部からも起こっているんですね。
そして、最大の問題だなと思ったのは、 パネルに挙げられていた例の話の、その後の話がなかったという事なんです。 それはつまりは、 自衛隊が助けに行った後にどんな事が起こるのか?という説明がなかったんですね。 自衛隊が現地に行けば、当然自衛隊内に死者が出る可能性もあります。 反撃をすれば相手国に死者が出てくる可能性もある。 その応戦が続けばやっぱり戦争に繋がってくる恐れというものがあるわけですよね。 そういった問題。 血を流す覚悟、それから血を流す可能性。 ま、ここを総理自身がどう考えているのか?というのが、残念ながら説明がしっかりなかったんですね。 そしてもうひとつの問題がパネルに書かれていた、例の、その前の状態なんですけれども、 別の公明党幹部はこう言った指摘をしています。 「そもそもこういう事態を起こさないように外向的努力をする姿勢こそが大事なのではないか」ということなんですよね。 確かに総理が説明したような事例ですね、 「あれに対応できなくていいのか」という問題があるのは事実ですし、 そこはしっかり考えてなおかつ冷静にどうしたらいいのかと議論をする必要はあると思うんです。 ただそれと同時にですね、これまでの安倍政権の外交は、 果たしてどれだけ地域の平和と安定に貢献してきたのか?と。 そして今後総理自身が説明したような不幸な事態を引き起こさないために、 日本としてはどんな外交を進めていくことができるんだろうかと、 そこも同時に問われてくるんだと思います。 金平:なるほど。 今、いくつかの公明党のリアクションが出てましたけれども、 その公明党の支持母体である創価学会が、 「集団的自衛権の行使を容認するのは憲法解釈の変更ではなくて、憲法の改正を経てやって欲しい」という様な、 そういう姿勢を表明しましたけれども、このあたり、今後の与党協議にどういう影響を与えるんでしょうか? そうですね、まさに来週から与党の協議が始まる訳ですが、 その前にですね、このタイミングで公明党に強い影響を及ぼす創価学会からそうしたメッセージがあったという事は、 これは非常に大きな影響が出てくるんじゃないかと思いますね。 |