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集団的自衛権容認へ…公明党が震え上がったエゲツない脅し
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/150966
2014年6月13日 日刊ゲンダイ
公明党の山口代表と安倍首相/(C)日刊ゲンダイ
歴代政権が「できない」と禁じてきた“集団的自衛権”を行使できるようにして本当にいいのか。ゴリ押しする安倍首相に対して、強く抵抗してきた公明党があっさり寝返った。脅しに震え上がり、大慌てで白旗を揚げたらしい。
集団的自衛権を行使できるように、この国会中に「閣議決定」をする予定だった安倍官邸に対し、公明党は「まだ議論すべき点は多く残されている」と突っぱねてきた。
ところが一転、「閣議決定」を認めることになった。
「とにかく代表の山口那津男さんが<集団的自衛権は認められない>と妥協しようとしなかった。支持母体の創価学会の意向があったのかも知れない。それが急転直下、公明党は“閣議決定”を認めることになった。ただ、あれだけ抵抗しておきながら、なんの成果もなく、容認するわけにはいかない。そこで閣議決定の時期を国会会期中ではなく、国会閉会後に遅らせることで自民党と話をつけたようです。これなら、公明党が安倍首相の暴走にブレーキをかけた、時間をかけて議論したと支持者に説明できる。でも、実態は公明党の全面譲歩ですよ」(政界関係者)
■米国で「カルト認定」
公明党が「集団的自衛権」の行使を容認するのは、シナリオ通りという見方がないわけじゃない。しかし、このタイミングで慌てて方針転換したのは、エゲツない脅しがあったからだ。
脅しのひとつは、安倍首相のブレーン飯島勲参与の発言である。わざわざアメリカで公明党が嫌がる「政教一致」について発言した。
<公明党と創価学会の関係は政教一致と騒がれてきたが、法制局の発言の積み重ねで政教分離ということになっている><法制局の答弁が変われば『政教一致』が出てきてもおかしくない>
集団的自衛権を禁じてきた従来の憲法解釈を変えるように、政教一致についても変えるぞ、という脅しである。
しかし、公明党がそれ以上にビビったのは、創価学会の“カルト認定”だったらしい。
先週あたりから政界の裏側では「もし、公明党が集団的自衛権に反対したら、アメリカが創価学会をカルト認定するらしい」という情報が流れはじめた。この情報に公明党が真っ青になったのは間違いない。
「創価学会はフランスではカルトと認定されていますが、たいした実害はない。でも、アメリカにカルト扱いされたら激震が走る。アメリカは宗教に寛容な国ですが、宗教団体が過激な政治活動をした場合、宗教団体の免税特権などを剥奪することになっている。創価学会はアメリカにも大学を持ち、創価学会インターナショナル(SGI)が世界中で活動している。アメリカにカルト認定されることだけは避けたいはずです」(霞が関事情通)
公明党が方針転換した裏にどんな事情があったのか。集団的自衛権の行使を認めるのはシナリオ通りだったとしても、国民の期待をあおり、最後に裏切った公明党は、いずれ国民からしっぺ返しを受けるはずだ。
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