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党首討論で、民主党の海江田万里代表の質問を聞く安倍晋三首相(手前)。最奥は公明党の山口那津男代表=11日午後、国会内、越田省吾撮影
「政教一致」発言、真意は? 集団的自衛権で揺さぶりか
http://www.asahi.com/articles/ASG6C5S4HG6CUTFK00F.html
2014年6月11日23時51分 朝日新聞
安倍政権のブレーンである飯島勲内閣官房参与から、公明党と支持団体の創価学会との関係について、憲法が定める「政教分離」の原則にあえて触れ、牽制(けんせい)する発言が飛び出した。安倍晋三首相が進める集団的自衛権の行使容認に対し、慎重姿勢を崩さない公明党に揺さぶりをかける狙いが透ける。公明は表向き平静を保つが、「レベルの低い挑発行為だ」(幹部)と反発の声も上がる。
■政府・自民、火消し
飯島氏は10日の米ワシントンでの講演で、憲法解釈の変更による集団的自衛権の行使容認をめぐる自民・公明両党の対立に触れ、こう言及した。
「公明党と創価学会の関係は政教一致と騒がれてきたが、内閣法制局の発言の積み重ねで政教分離ということになっている」。飯島氏は党と支持団体の関係は憲法の「政教分離原則」に反しないとする政府見解を説明しつつ、こう言葉を続けた。「法制局の発言、答弁が一気に変われば、『政教一致』が出てきてもおかしくない」
集団的自衛権を禁じてきた従来の憲法9条の解釈について、安倍晋三首相は内閣の閣議決定で変えることができると明言する。しかし憲法学者らからは、これが認められれば内閣の判断で他の条文解釈も自由に変えられるようになり、「憲法の空洞化」を招きかねないとの批判が出ている。
政府の一員である飯島氏の発言は、こうした懸念を裏打ちし、露骨な圧力ともとれる。与党協議が大詰めを迎えるなかで公明側を硬化させかねず、政権と自民は沈静化を急いだ。自民の石破茂幹事長は11日の会見で「飯島氏は閣僚ではない。内閣を代表した形ではない」。菅義偉官房長官は会見で、政教分離についての政府見解を維持するかとの質問に「全くその通りだ」と答えた。
一方、公明の山口那津男代表は11日の会見で「(飯島氏の発言を)聞いていないので答えようがない」と述べるにとどめた。憲法20条が定める政教分離の原則に絡めた批判は、公明の長年の悩みにつけ込むもので、深入りを避けたいとの思いがあるからだ。創価学会員は「このタイミングでの発言は非常識だ」と憤りを隠さない。
1995年、自民は宗教法人法改正問題に絡んで、創価学会の池田大作名誉会長の証人喚問を要求。当時の公明が加わる新進党は激しく抵抗したが、秋谷栄之助会長の参考人招致に持ち込まれた。以来、創価学会幹部の国会招致問題は、公明に揺さぶりをかける勢力の常套(じょうとう)手段となった。公明は党のホームページ(HP)などで、「政教一致」との批判に「全く的外れ」「国会の論戦の場でも決着済み」と反論してきた。
飯島氏は2001年の小泉政権発足時から5年5カ月の間、首相の最側近として政務担当秘書官を務めた。12年の第2次安倍政権発足後は、内閣官房参与(特命)に就任。首相官邸に専用執務室を持つが、官房長官ら正規の政策決定ラインとは別に、非常勤の「知恵袋」といった役回りを果たしている。昨年5月には北朝鮮を突然訪問し、北朝鮮政府高官と会談して話題になった。
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〈飯島氏の米講演の発言(要旨)〉
集団的自衛権が話題になっている。公明党のホームページに、公明党と創価学会の関係が載っている。長い間、「政教一致」と騒がれてきた。内閣法制局の発言を担保に、その積み重ねで「政教分離」ということに現在なっている。公明党、創価学会の幹部の心理を推測すると、そのことを一番気にしているのではないか。もし内閣によって内閣法制局の発言、答弁が今まで積み重ねてきた事案を一気に変えることになった場合、「政教一致」が出てきてもおかしくない。単なる安全保障問題とは限らず、そういう弊害が出ておたおたする可能性もありうる。そういうことがない状態で着地点を見いだせば、きちんと収まるだろうと眺めている。
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〈憲法20条〉
信教の自由は、何人に対してもこれを保障する。いかなる宗教団体も、国から特権を受け、又は政治上の権力を行使してはならない。
2項 何人も、宗教上の行為、祝典、儀式又は行事に参加することを強制されない。
3項 国及びその機関は、宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない。
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