http://www.asyura2.com/14/senkyo166/msg/604.html
Tweet |
(集団的自衛権 行方を問う)間違いなく「地球の裏」へ 漫画家・小林よしのり氏
http://www.asahi.com/articles/DA3S11181077.html?iref=com_rnavi_arank_nr01
2014年6月10日05時00分 朝日新聞
国家は怪物。いったん暴走したら怖いんだぞ。ワシの考えから言えば、この意識が日本人にはないんですよね。権力、お上に寄り添ってきたから。権力が暴れたときのことを考えられない。戦争中がそうじゃないですか。軍部が勝手に戦争を始めて、もう止められなかった。政党はとても信頼出来ず、軍の方がいいとなったわけでしょ。
結局、国民は集団的自衛権とかそういう所まで踏み込むのは、恐怖があるわけですよ。個別の政策で世論調査すれば、集団的自衛権は反対の方が多いはず。でも、マスコミは安倍さんの経済政策は応援している。みんな集団的自衛権はどうかと思っても、経済政策はいいと報道している。
野党も、強力な論理で国民を説得できない。集団的自衛権の危険性を徹底的に追及して、胸を打つような論理が展開出来ない。そうなると、集団的自衛権は数ある政策の一つでしかなくなる。国民はいい部分だけを見るし、支持率は落ちない。結局、みんな「なあなあ」で安倍さんを追認していく。
ドイツ・ナチスの台頭を許したワイマール憲法下の全権委任法と一緒ですよ。みんなが安倍自民党を選んだわけではないのに、圧倒的な議席数で法律を作り放題。このまま行くと、安倍さんの独裁になってしまいますよ。
自主防衛論者のワシからすれば、集団的自衛権の行使容認には反対だ。第一に個別的自衛権を強化して、憲法9条の範囲でこれ以上、どうしようも出来ないとなれば改憲するのが筋。今のやり方はおかしい。解釈改憲が行き過ぎている。
イラク戦争の時、ワシは自衛隊の派遣に反対した。日本は戦争を支持したが、戦争に大義があったのか、派遣が正しかったかどうかの総括をしていない。そんな連中が「限定的」と言っても、絶対に地球の裏側まで武力行使に行きますよ。
安倍さんの作りたい国って結局、イラク戦争みたいなことが始まれば、自衛隊員が棺(ひつぎ)で帰ってくるような国なんですよ。「何だそれ、美しくも何ともねーよ」と言いたい。
(聞き手・山本孝興、写真は白井伸洋)
*
こばやし・よしのり 漫画家。「東大一直線」「おぼっちゃまくん」などのヒット作を持つ。「ゴーマニズム宣言」では社会や思想を論じる。60歳。
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK166掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。