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この人たち、信用できない――勉強はできても人間はできてません 顔と名前を全員公開!「おかしな判決」を書いた裁判官はこんなにいる
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/39467
2014年06月10日(火) 週刊現代 :現代ビジネス
「可能性はゼロではない」という理由で有罪判決を書き、ときには死刑を下す。それが誤りだったとわかっても、罪にも問われず、国から褒章を受けて恥じない。そんな裁判官が多すぎやしないか。
■なにがなんでも有罪
〈大飯原発(関西電力)の3号機及び、4号機の原子炉を運転してはならない〉
真っ当な判決だった。
コストと国益を盾にした関西電力の抵抗を、福井地裁の樋口英明裁判長は5月21日、こう退けた。
〈本件原発の運転停止によって多額の貿易赤字が出るとしても、これを国富の流出や喪失というべきではなく、豊かな国土とそこに国民が根を下ろして生活していることが国富であり、これを取り戻すことができなくなることが国富の喪失であると当裁判所は考えている〉
同じ日、横浜地裁では厚木基地における自衛隊機の夜間飛行差し止め判決が出された。住民たちが手にしていたプラカードのとおり、「司法は生きていた」と、希望が湧いた瞬間だった。
だが、喜ぶのはまだ早い。原発運転差し止め裁判はこれまで全国各地で起こされたが、認められたのは今回を含めてわずかに3度。過去2度は高裁と最高裁でひっくり返されている。
今回の真っ当な二つの判決は、残念ながら、「きわめて異例な判決」だったと言わざるを得ないのだ。
たとえば重大な刑事事件において、おかしな判決を出す裁判官が続出している。彼らには共通する「ある傾向」がある。
「推定無罪どころか、有罪というゴールに向かって無理を重ね、ほとんどない可能性を強引に認めてでも有罪に持ち込もうとする。これまで裁判官、弁護士二つの立場から見てきましたが、ほとんどの裁判官がこういうスタンスでした」
そう嘆くのは、元裁判官で『狂った裁判官』『「捏造」する検察』などの著書がある井上薫弁護士だ。
「そもそも、起訴状を読む時点で、裁判官は『有罪なんだろう』と思い込んでいます。実際、日本の裁判所での有罪率は99%。用意のいい人は、第1回法廷の前に有罪の判決文を書いている」
たとえば、東電OL殺人事件も、裁判官の思い込みが冤罪を作り上げたケースだったと井上氏は言う。
「被害者の定期券が土地勘のない豊島区で見つかるなど、逮捕されたゴビンダさん以外に犯人がいると推認させる証拠があったのに、ことごとく無視した。
真実を突き止めるのは難しい。なのに、日本の司法はわからないところを想像で補って有罪判決を下す。海外だと、証拠が足りなければ無罪です。検察の顔を立てるなんてことはしない」
■ありえないことを言う
井上氏が「一審の判決文を読んだだけで誤審だと思った」というのが、足利事件だ。栃木県足利市に住む4歳女児への暴行殺人で、幼稚園バスの運転手だった菅家利和さんが逮捕されたのは'91年。栃木県警は菅家さんが捨てたゴミ袋から押収した使用済みティッシュをDNA鑑定した。その後、「女児の下着に付着していた精液のDNAと一致した」などと脅して自白をとり、菅家さんは人生を17年も棒にふることになる。
「当時のDNA鑑定は『全国で一致する可能性がある人が800人くらいいる』という程度の精度。一審判決が無茶苦茶なのに、高裁も最高裁も鵜呑みにした。いまわかったことではなく、当時から精度の低さはわかっていたのに、です。地裁、高裁、最高裁、すべて間違っていた」(井上氏)
精度の上がったDNA鑑定により、菅家さんや「袴田事件」の袴田巌さんの冤罪が証明される一方で、いまだ霧が晴れないのが、「恵庭OL殺人事件」である。
'00年3月、三角関係のもつれから同僚の女性を絞殺。死体を燃やして損壊したとして逮捕されたOLは無実を主張し続けた。事実、一審の判決文にはとんでもないことが書かれている。
OLは小柄で、生まれつき右手に障害があった。ラーメンのどんぶりも片手で持てないほど非力であった。
ところが、札幌地裁の遠藤和正裁判長は〈殺害方法や被害者の抵抗方法の如何によっては、非力な犯人が体力差を克服して自分に無傷で被害者を殺害することは十分に可能である〉と断定した。
著書『絶望の裁判所』で、司法の腐敗を告発した元裁判官の瀬木比呂志氏が言う。
「この事件では、犯行に関わる容疑者の指紋や足跡が一切、検出されていない。現場には死体を引きずったあともない。検察は車の中でタオルのようなもので背後から首を絞めて殺したというが、OLの握力がきわめて弱いなど種々の事情からそのような犯行は難しく、またタオルも見つかっていない。絞殺された被害者の失禁の痕跡も血痕も、毛髪も指紋も車内からは見つかっていない。小柄なOLが争うことなく一人で被害者を絞殺し、自分より体重の重い死体を抱えて車の外に運んだ―という認定は極めて強引です」
OLが事件当日に買った灯油10リットルでは、内臓が炭化するまで焼けないことも実験で確認されたうえ、さらなる疑いも浮上している。
弁護団の一人、元東京高裁判事の木谷明弁護士が解説する。なおこの木谷氏は東電OL殺人事件で、一審無罪判決後、ゴビンダさんをなおも勾留しつづけようとする検察に対し、ノーを突きつけた裁判官だ。
「逮捕状の段階では'00年3月16日の夜11時15分に遺体を燃やしたことになっていた。それが起訴の段階で繰り上がり、11時になっている。なぜかというと、11時36分に被告がガソリンスタンドにいたことが給油伝票で確認されていたからです」
アリバイが証明されるのを避けるため、時間を逆算し、起訴段階で変更したのだ。木谷氏が続ける。
「ところが、ガソリンスタンドの防犯ビデオを確認するとOLの姿が11時30分に映っていた。これを検事は知りながら、11時36分という時間にこだわりました」
この6分の差が大きな意味をもつ。実は検察は隠していたが、死体遺棄現場付近で「11時15分ごろ、大きなオレンジ色の炎を見た」という証人がいたのである。
現場からガソリンスタンドまでは約15km。遺体に火をつけたのが11時15分だとすると、すぐに現場を離れたとしても、凍結した街灯もない道路を制限速度オーバーで走らないと11時30分には間に合わない。そのため、犯行時刻とOLのアリバイ時刻はできるだけ離して、事件を起こす時間的余裕があったと主張したのだ。
しかし、この証人は11時40分すぎ、0時すぎにも大きな火を目撃していた。
「犯人は現場に0時すぎまでいて、遺体を焼き続けたと考えるのが普通。そうなれば遺体の一部が炭化していたことの説明もつくのです」(木谷氏)
■再審さえ認めない
そもそも、小柄なOLがわずか5分の間に被害者を絞殺し、内臓が炭化するまで焼いたとする検察のストーリー自体が非現実的だった。ところが、札幌高裁も最高裁も一審判決を支持。
弁護団は再審請求したが、札幌地裁の加藤学裁判長は、
〈容疑者にはアリバイが成立する可能性が一応あるが、やはりそうでない可能性もある〉
という、「推定無罪」の逆をいく理由で再審請求を退けている。
OLが失意のまま獄中にあるのに対し、一審判決を下した遠藤和正裁判長は大阪高裁に栄転。再審請求を棄却した加藤学裁判長は東京高裁判事に出世した。
「東電OL事件や足利事件の逆転無罪、袴田事件の再審開始は喜ばしいことです。ただ、逆に言えば、これらの事件には新DNA鑑定による強力な裏付けがあったから、冤罪を証明できたとも言える。DNA鑑定以外で再審開始決定が出た事件は、検察の特別抗告によって、再審開始決定を取り消す決定がなされています」(ジャーナリスト・日高薫氏)
現在、第8次再審請求に向けて弁護団が動いている名張毒ぶどう酒事件がまさにこのケースに該当する。
'61年、三重県名張市の公民館で開かれた生活改善クラブの総会で女性会員に出されたぶどう酒に農薬が混入されており、5名が死亡した。
「妻と愛人との三角関係を清算するためにやった」
と自白した奥西勝さんが逮捕されたが、公判では一貫して無罪を主張。一審は証拠不十分で無罪判決だったが、二審の名古屋高裁・上田孝造裁判長は'69年、逆転で死刑判決を下し、最高裁もこれを支持した。
「奥西さんの『ぶどう酒の王冠を口で開け、農薬を入れた』という自白を裏付ける唯一の物証が、王冠に残っていた歯形だった。二審の死刑判決はこの歯形の鑑定を最大の根拠に下されました。ところが第5次再審請求のさい、歯形の鑑定に使われた写真に細工がしてあることがわかったのです」(日高氏)
王冠の傷を三次元的に復元すると、奥西さんの歯形とは似ても似つかないことが判明。唯一の物証はもろくも崩れた。
だが、再審請求も名古屋高裁の山本卓裁判長は次のような理由で退けている。
〈王冠の証明力は大幅に減殺されたが、申立人の歯によって印像された(傷をつけられた)としても矛盾は生じない〉
日高氏は「何のための鑑定なのか」と呆れて、こう続ける。
「ならば、それらしいものを集めてきて証拠だと言えば、何でも有罪証拠になってしまう。国家が犯罪者を『作る』ことができるのです」
第7次再審請求では、奥西さんの自宅にあった農薬とぶどう酒を混ぜると不純物が発生するが、現場にあった飲み残しのぶどう酒から不純物は検出されていないという、新たな証拠も提出された。最高裁は「科学的知見に基づいて判断せよ」と名古屋高裁に審理を差し戻したが、下山保男裁判長はこれを無視。
〈不純物は加水分解によって残っていなかったと推論できる〉
と、およそ科学的知見とは離れた独特のジャッジで、再審請求を退けた。
「これまで二度再審決定が出たのに、別の裁判官がすぐに取り消している。せっかく開いた扉をなぜ閉じようとするのか、わかりません」(日高氏)
■証拠がなくても逆転有罪
『裁判官の品格』の著書があるジャーナリストの池添徳明氏は「逆転有罪で周囲を唖然とさせた判決といえば、'05年の『神戸質店強殺事件』が挙げられます」と言う。神戸市で質店を経営する男性が店舗内で撲殺された事件の控訴審で、大阪高裁の小倉正三裁判長は一審の無罪判決を覆して、無期懲役を言い渡した。
池添氏が解説する。
「小倉裁判長は〈被告人の弁解は変遷しており、信用できない〉と断罪したのですが、被告人が逮捕されたのは事件発生から約2年後。〈通常人は1年10ヵ月も前の出来事を、当初から明確に供述するのは困難で、他者から指摘されて徐々に記憶を喚起していくのが普通〉というのが一審の判決でした。新証拠は何も出されていませんから、小倉裁判長は一審と同じ証拠をもとに、それをひっくり返したということです」
非常に形式的でろくすっぽ証拠調べもしない。検察が起訴したんだから有罪だと決め打ちする―「小倉コート(法廷)にひっかかったら、もうダメ」、それが大阪の弁護士たちの共通認識だったと池添氏は嘆く。小倉氏はその後、東京高裁部総括判事に出世して、2年前に定年退官した。
行為の重大さに比して、その刑罰が軽すぎる判決もある。
'06年、泥酔して自家用車に乗り、100km/hもスピードを出して一家5人が乗ったRV車に衝突。博多湾に転落させて幼児3人を水死させた元福岡市職員の判決は世間を呆然とさせた。
福岡地裁の川口宰護裁判長は〈泥酔状態ではなく酒気帯びだった〉〈スナックから追突現場までの約8分間、右左折やカーブ走行を繰り返したが、蛇行運転などをした事実は認められなかった〉などと、最高懲役20年の危険運転致死傷罪の適用を見送り、業務上過失致死傷罪と道路交通法違反で懲役7年6月の判決を言い渡したのだ。
「飲酒検知の数字、接触事故の有無など、証拠だけで判断した血の通わぬ判決です。救助活動をせず逃げたこと、ペットボトルで大量の水を飲んで、飲酒検知をごまかそうとしていたことはわかっていたはず。100km/hものスピードでわき見運転するのが、どうして危険運転じゃないのか?」(全国紙司法記者)
川口裁判官はその後、福岡高裁部総括判事を経て、福岡地裁の所長に栄転した。
恐ろしいのは、こんな裁判官たちにジャッジされる可能性が、誰にでもあるということだ。痴漢冤罪はその最たるものだろう。
「この人、痴漢です!」
会社帰り、電車内での携帯電話の使用を注意した沖田光男さんは、その腹いせに痴漢男にデッチ上げられ、そのまま21日間も勾留されるはめになった。嫌疑不十分で不起訴になったものの、沖田さんが冤罪を訴えて国賠訴訟を起こすと、今度は痴漢と認定された。
「女性は身長170cmで7cmのヒール、沖田さんは身長164・5cm。二人には10cmもの身長差があり、女性の『腰に股間を押し付けられた』という主張はかなり無理がありました」(前出のジャーナリスト・日高氏)
だが、東京高裁の安倍嘉人裁判長はこんな独特な見解で沖田さんを断罪した。
〈控訴人が背伸びをしながら接触したことも十分、考えられる〉
電車が揺れている中、背伸びして股間を押し付ける―もはや荒唐無稽とも言える判断で、二審でも有罪。それでも、最高裁で差し戻され、痴漢はしていないと認められたのは不幸中の幸いだった。
「別の痴漢事件では、可憐な女子高生が嘘を吐くわけがない、という判決文もあった。裁判官はかくも短絡的で、世間知らずなのです」(前出・井上氏)
■ウソをついても平気
刑事だけではない。民事でもおかしな判決は頻発している。大容量データ高速演算半導体の設計や開発を行う『レバトロン』浅田麻衣子社長が打ち明ける。
「取引先のA社に民事訴訟を起こされたので、部下に東京地裁へ訴状をコピーしに行かせました。そのとき、訴状に青い付箋が貼ってあったのです」
そこにはこう、メモしてあった。「端的に保証金返還合意でいけそう」
同社の製品は無人偵察機にも転用可能。転売されないよう、浅田氏はA社から1000万円の保証金を預かっていた。一方、A社は「レバトロン社の製品には価値がなかった。だから保証金を返せ」と主張していたのだが、裁判が始まる前から、「A社の要求通り保証金を返還させる」とゴールが設定されていたのだ。
裁判所にしてみれば、本来は係争の当事者に見せてはならない付箋だった。
裁判は実際、メモ書きの通りに進んでいく。
そして、さらにおかしなことがあった。
「聞き取りの際、地裁民事第9部の戸谷多恵書記官は『何度も会社に電話したけど、あんたたちは電話に出ない。夜逃げすると思われても仕方ない』と言いました。ですが、弊社は不在時には携帯に転送されるよう設定されている。戸谷書記官が電話したと主張する時間帯を調べましたが、着信履歴はありませんでした。その証拠を提出すると、顔を背けるのです。
はじめに判決ありきで、こちらの主張を聞いてくれない。製品の軍事転用の危険性を調べようともしない。あげく、『もう証拠は出さなくていいです』と遠田真嗣裁判官は私に言い放ったのです」(浅田氏)
この裁判は現在も係争中だが、裁判官がウソをついてまで、設定した判決に向け、強引に審理を進めていくこともあるというのだ。
「国民からの批判がないと、改善はない。実際、傍聴人がたくさん来る事件とそうではないものとでは、裁判官の心理は違う。監視されていないと、悪いことをやっていると自覚していても反省しない。それが裁判官です」(前出・井上氏)
勉強はできても人間はできていない。そんな裁判官が跋扈している現実を受け入れたうえで、声を上げる。それ以外に、われわれができることはないのだ。
「週刊現代」2014年6月7日号より
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