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集団的自衛権行使容認の閣議決定を打ち砕いた江崎孝の国会質問
http://bylines.news.yahoo.co.jp/amakinaoto/20140610-00036192/
2014年6月10日 5時0分 天木 直人 | 外交評論家
もはや集団的自衛権行使容認の議論は不要だとさんざん書いてきた私だが6月9日の参院決算委員での江崎孝議員(民主党)の安倍首相に対する質問を聞いて感心した。
これこそ私が待っていた本物の質問だ。
安倍首相が集団的自衛権行使容認を今国会で閣議決定すると決断し、誰もそれを止められない中で、そして、それが強行されようとする直前の国会でこの質問が行われた意義は大きい。
あれは確か午前11頃から始まったと思うが、江崎孝議員は集団的自衛権行使容認の根本的矛盾をついた見事な質問をして、安倍首相を追い込んだ。
その詳細はネット上で見る事ができるだろうから国民必見だ。
私がここで取り上げるのは次の二つの決定的に重要なポイントだ。
一つは、集団的自衛権の行使を容認することは、その定義上、同盟国(米国)の戦争に血を流す覚悟で参加する事であるにもかかわらず、安倍首相は、戦争はしない、その使用は限定的にすると繰り返す。
これは大いなる矛盾であって、安倍の腰抜けぶり、とんまぶりを白日の下にさらすものだ。
戦争が始まれば限定的も何もない。敵があるから戦争は止められない。覚悟はあるのか、という事だけど、安倍にはそんな覚悟はもちろんない。じいちゃん、ばあちゃんを助けるために集団的自衛権行使が必要だと今でも繰り返している。
もう一つは、今の日米同盟関係が、米国に一方的に守ってもらっている片務性の高いのであるからこれを是正すると安倍首相は繰り返すが、自衛隊に血を流させてまで米国の戦争に参加して晴れて双方性、対等的になるのだから、基地の撤廃を求めないと、対等どころか逆に日本がとられっぱなしになる。
この際、安倍首相はそれを米国に求めないのか。
それをしなくて自民党総裁としていいのか、という質問が堂々と江崎議員から展開されたことだ。
これはいずれも本質的に重要な問題で、安倍首相の矛盾をこれ以上なく白日の下にさらして見せるものはない、核心中の核心であるが、特に前者については、自衛隊員に血を流す覚悟を迫る一大政治決断を一内閣の決定で本当にやるつもりなのか、できるのかと迫った。
後者の点もまさに重要で、米国を守る事が出来るようにして対等になるから、そのかわり在日米軍の縮小・撤廃を求める、とするのは、今でも自民党の政策綱領として書かれている。
そんな重要な質問であるのに、何も答えられず、ガキの喧嘩のようにヤジをとばしてお仕舞いだ。
残念なことにこの江崎議員は自治労出身で、左翼、社民党の質問だと一蹴されてしまうところだ。
しかし、本来はこの質問こそ自民党の保守本流からなされなければいけない質問である。
それでも安倍・菅政権は強行するだろう。
そこがこの国の救いがたいところだ。
この国に本物の保守がなく、ヤジと開き直りでごまかすしかない愛国右翼が大手をふって大きな顔をする。
いいだろう。
しかし安倍は末代まで安倍家の名を歴史に汚すことになる。
もちろん岸信介の名前もだ。
いや、ひょっとして、善良な自衛隊員が大挙して立ち上がるかもしれない。
国を憂う善良な国民が声をあげるかもしれない。
そうなれば、いくら御用メディアでも、あるいは自民党でも、それを支持する自立した者たちが出てくるかもしれない。
オセロゲームが始まったらあっと言う間に逆転するかもしれない。
ひょっとして、今年はただでは済まない年になるかもしれない。
それほどひどい、集団的自衛権行使容認の閣議決定強行ということだ。(了)
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