http://www.asyura2.com/14/senkyo166/msg/544.html
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消費税制度に反対の共産党までが軽減税率についてはウソをついている(「輸出戻し税」のデタラメがわかっているのなら、同様の仕組みで処理される「軽減税率」のデタラメもわかっているはず)ことに愕然とするが、メディアや政党が嘘つき(失礼、“詐欺師”)の集まりであることがよくわかる。(読売新聞社や朝日新聞社も、転載する内容と変わらない説明を繰り返している)
この問題は何度も投稿してきたが、軽減税率は「生活必需品などの消費税率を低く抑える」ものではない。
軽減税率は、“ある商品の売上に係わる消費税額を算出するための乗数を低く抑える”ものであり、“ある商品の仕入に係わる消費税額を算出するための乗数が低く抑えられる”ものである。
何より、消費税そのものが、消費や購入に課される税ではなく、事業者の付加価値(売上−仕入)に課される税である。
納税すべき消費税額は、「売上に係わる消費税額−仕入に係わる消費税額」のかたちで算定される。
(仮に新聞が軽減税率の適用を受けるとして)売上は軽減税率で仕入は一般税率という新聞社のケースは、軽減税率/一般税率の値と対売上仕入率の関係で、消費税を納付(負担)せずに、マイナス消費税(還付金)を受け取ることもある。(消費税制度が負担ではなく利益の源泉となるわけだ)だからといって、自由主義経済である日本で新聞が安くなるという保証はない。
逆に、レストランのような売上は一般税率で仕入は軽減税率というケースは、控除にあたる「仕入に係わる消費税額」を算出する乗数が小さくなるから、売上総額と仕入総額が同じ場合、納付すべき消費税額が増加することになる。軽減税率が適用されたからといって仕入食材の価格が下がる保証は新聞と同じでない。
(外食産業が軽減税率の導入に反対を叫ばないのは不思議である)
「恒久的な低所得者対策として軽減税率を位置付けるべき」と主張しているが、自由主義経済での軽減税率は、恒久的にも一時的にも低所得者対策になることはない。(軽減税率が低所得者対策になると言うのなら法人税減税についてもそう言える)
低所得者(高所得者もだが)対策になる可能性がある商品は、販売価格と事業者利益が政府部門によってコントロールされている電気やガスなどのライフライン関連であるが、不思議なことに、電気・ガス・水道に軽減税率を適用するという話は出てこない。
転載する産経新聞の「主張」は、あれこれ書いているが詰まるところ、最後の方にある「公明党は「民主主義の基盤」として食料品だけでなく、新聞や書籍にも軽減税率を適用するように求めている。欧州でも、ほとんどの国で新聞や書籍が適用対象となっているためだ。軽減税率の設計にあたっては、こうした欧州の先例も参考にしてほしい。」ということであろう。
新聞や書籍が軽減税率の適用から外れれば、“たぶん(将来の追加適用を考慮する可能性はある)”、公明党もメディアも共産党も、軽減税率の導入を強く主張しなくなるだろう。
逆に、新聞や書籍に軽減税率が適用されると、消費税制度が負担ではなく利益の源泉となる新聞社やテレビ局(新聞社の系列がほとんど:NHKは一大出版事業主体)は、消費税増税に反対する意欲を喪失するどころか、ウソをふりまきながら消費税増税を推進する論陣を張ることになるだろう。
軽減税率が据え置かれる一方で一般税率がアップすればするほど、消費税制度が利益の源泉になる度合いが高まるからである。
「欧州の先例」とは、ある税制を通じてメディアに利益を与えることで、その税制の税率をスムーズに上げ続けることができるというものである。
新聞・書籍への軽減税率適用によって、支配層とメディアの蜜月度がさらに高まることになる。
※ 参照投稿
「「軽減税率」は消費税納税事業者の負担を軽減する制度:消費者の負担軽減とは無関係」
http://www.asyura2.com/14/senkyo166/msg/200.html
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軽減税率 再増税と同時導入めざせ
2014.6.8 03:17[主張]
生活必需品などの消費税率を低く抑える軽減税率について、与党税制協議会が8つの対象品目案と減収試算を示した。
すべての飲食料品に軽減税率を適用すると消費税率1%あたり6600億円、最も影響が少ない精米だけを対象とした場合、200億円の減収になるという。
自民党税調にはこうした税収減を懸念し、軽減税率の導入に反対する声が根強い。だが増税の影響を強く受ける低所得者層への配慮は不可欠だ。欧州で広く普及する軽減税率を早期に導入し、食料品などの税率を抑えて増税に対する国民の理解を得る必要がある。
与党は昨年末に決めた税制改正大綱で「消費税率の10%時に軽減税率を導入する」としたが、実際の時期をめぐっては、与党内でも見解が分かれたままだ。あくまで平成27年10月に予定される再増税との同時導入に向けて、制度設計を急ぐべきだ。
与党協議会の試算では、すべての飲食料品に軽減税率を適用すると、増税によって本来見込まれる税収の4分の1程度が減ることになる。影響の大きさからみて、現実的とはいえまい。具体的な適用対象は税収減の影響を勘案しながら検討する必要があろう。
消費税は、所得の低い層ほど家計負担が重くなる「逆進性」が指摘されている。4月からの8%への引き上げでは低所得者世帯に給付金を支払うことにした。だが、これは暫定的な措置にすぎない。恒久的な低所得者対策として軽減税率を位置付けるべきだ。
与党は今後、今回の素案をたたき台にして関連する業界などから意見を聞いて影響を調べるとしている。ただ軽減税率の導入準備や制度の周知徹底を考えれば、時間的な余裕はない。迅速な作業が求められている。
4月に実施したFNN世論調査では、消費税率を10%に引き上げる際、食料品などに軽減税率の導入を求める意見が8割を超えた。一方で、6割以上が再増税には反対している。軽減税率の導入で再増税の理解を得るべきだ。
公明党は「民主主義の基盤」として食料品だけでなく、新聞や書籍にも軽減税率を適用するように求めている。欧州でも、ほとんどの国で新聞や書籍が適用対象となっているためだ。軽減税率の設計にあたっては、こうした欧州の先例も参考にしてほしい。
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140608/plc14060803170008-n1.htm
- 「新聞や書籍 軽減税率を」 有識者アピール、550人賛同 あっしら 2014/6/10 03:31:26
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