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「国家主義者を気取るなら、まず、国民のひとりひとりに慈愛のまなざしを向けよ。:masanorinaito氏」
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2014/6/7 晴耕雨読
https://twitter.com/masanorinaito
きのうの日本・トルコ協会の総会で。
名誉会長の駐日トルコ大使が、スピーチのなかで、さきごろ急逝された一人のビジネスマンの功績を称えた。
彼は、1985年、イラン・イラク戦争のさなかテヘランに取り残された日本人を救出するために、隣国トルコのオザル首相に救援機派遣を頼んだ人物である。
彼の要請を首相が聞き入れて、トルコ航空機は日本人215人を救出するためにテヘランに向かい、無事、イスタンブールに送り届けた。
イラクのフセイン大統領は、イラン領空を飛行する民間機でも撃墜すると息巻いていた。
そのなかをトルコ航空は飛んだのである。
駐日大使は、一人の民間人が同胞を救うためにトルコの首相に救援を要請したその努力を称えたのである。
大使は、国家を代表する存在だが、日本政府の要請だとは言わなかった。
トルコは国家主義の強い国だが、それでもなお、功績ある民間人の栄誉を惜しみなく称える。
トルコは、その強すぎる国家主義ゆえに、民族問題を引き起こし、世界からずいぶん非難を浴びてきた。
強すぎる民族主義、国家主義は、第一次大戦に敗れて国がずたずたにされた後に民衆によるレジスタンスでトルコ共和国の建国にこぎつけたことの遺産である。
トルコが親日国であることは私も否定しない。
だが、トルコの国家主義がひどく強いにもかかわらず、日本との関係は、国家間の友好関係を礎にしていない。
オスマン帝国末期に和歌山の串本で沈没したエルトゥールル号遭難にしても、助けたのは串本の村人であり、トルコ政府は要人が来ると感謝と慰霊のために串本を訪問する。
大使は必ず行くし、先日、核不拡散の会議のために広島に来たダウトオウル外相も東京には行かず串本から広島に向かった。
友好関係は市民が築き、国家はその栄誉をたたえる。
そのほうがいいと思う。
市民どうしの関係であれば、うまくいかなくても、知恵をだして関係改善は可能である。
国家が出てくると、すぐに軍艦を派遣し、戦闘機を飛ばして相手を威嚇する。
国家のすることは、人間的でない。
だから、きのう、駐日トルコ大使が、急逝されたその商社員の名前を挙げて、日本人救出に尽力し、トルコ政府を動かし、それによってトルコ人に大きな名誉を与えてくれた一市民として称えたことは率直にうれしかった。
国家主義者を気取るなら、まず、国民のひとりひとりに慈愛のまなざしを向けよ。
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