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再び危険な香りのする日朝政府間合意
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2014年06月05日 闇株新聞
5月26〜28日にストックホルムで行われた日朝政府間協議で、北朝鮮が拉致被害者を含むすべての日本人に関する調査を開始する内容を含む日朝政府間合意がなされました。
日本政府が認定している17名の拉致被害者だけではなく、限りなく拉致が疑われている特定失踪者(5月31日時点の特定失踪者問題調査会の集計では701名)も対象に含まれることになり、北朝鮮は調査で日本人拉致被害者が「発見」されれば日本に帰国させるともいっています。
大変に事態が好転したようにみえますが、幾重にもウラがあります。
本誌は3月24日付けで「小泉純一郎が北朝鮮と交わした密約とは」を書きましたが、これはこのような合意が近いと感じていたことと、何よりも再び北朝鮮ペースになると強く危惧していたからです。
今回の合意も、2002年の小泉純一郎による「とんでもない密約が隠されていた合意」ではないものの、やはり北朝鮮ペースになっています。
合意文書を読むと、北朝鮮は「(第一に)拉致被害者を含む全ての日本人に関する調査を包括的かつ全面的に実施することとした」と「(第三に)特別の権限を付与された特別調査委員会を立ち上げることとした」とあるだけで、実際の運営についてはすべて「日本側と適切に協議」とか「必要な措置を講ずる」とあるだけで、何一つ義務化されていません。
これに対して日本側は「(第二に)北朝鮮側が特別調査委員会を立ち上げ、調査を開始する時点で、人的往来の規制措置、送金報告および携帯輸出届出の金額に関して北朝鮮に対して講じている特別な措置、および人道目的の北朝鮮籍の船舶に日本への入港禁止措置を解除することとした」とはっきりと書いています。
外務省発表の全文が記載されているページへのリンクを下記に貼りますので、じっくりと読んでみてください。
日朝政府間協議 合意事項 (外務省のウェブサイトより)
つまり北朝鮮が行った犯罪である拉致を、北朝鮮が自分で調査し、たまたま日本人(拉致被害者とは限りません)が発見されたら(たぶん2〜3人だけを)帰国させて終わらせるはずで、日本は調査開始時で約束した制裁解除だけではなく、合意文書に書けない朝鮮総連ビルの無償返却などを含む「どれだけあるかわからない」多額の経済的・政治的恩恵を北朝鮮に与えることになります。
安倍首相は、それでも拉致問題を解決した首相と後世まで評価されることになります。実は本誌は「安倍首相なら安直な合意は行わないのでは?」と少しは期待していたのですが、かなり失望しています。
もう少し背景を解説しておきましょう。
北朝鮮にとっては、拉致問題とは日本から経済的・政治的恩恵を引きだす「大切な」カードでしかありません。ところが北朝鮮はこのカードを、日本の首相の力が弱いと決して切りません。十分な恩恵を与えるように日本をまとめきれないからです。
実は拉致被害者の調査は2008年の福田康夫政権時代にも合意していました。この時は福田首相(当時)が大変に親中国・親北朝鮮だったところを北朝鮮が期待したのですが、実際は全く指導力が欠如しており、まもなく辞任してしまい、北朝鮮にとって空振りに終わっていました。
そこで現在の安倍首相は強いと北朝鮮が期待したことになりますが、それではなぜ安倍政権が誕生して1年半もたったこの時期なのでしょう?
それは安倍首相が4月の消費増税をとりあえずは乗り切り、集団的自衛権でも少なくとも集中砲火を浴びておらず、交渉する価値のある首相であると(たくさんの恩恵を北朝鮮にもたらす首相であると)北朝鮮が認めたからです。
だから2002年の小泉政権時以降、中断していた交渉が進展したのです。北朝鮮は安倍首相が小泉首相(当時)に匹敵する強い首相であると認めただけではなく、同時に今が絶好の(北朝鮮に対する恩恵をまとめられる)政局タイミングであると考えたことになります。
裏を返せば、消費増税後の経済低迷と集団的自衛権を巡る混乱で「安倍首相を引きずり降ろそう」と画策していた勢力が与党内にいたことになります。それは政治の世界なので驚くべきことではありませんが、不気味なことは北朝鮮が日本の政局を極めて正確に把握していることです。
誰かが北朝鮮に対して「今がカードを切るチャンスですよ」と囁いたのでしょうね。
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