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米元高官が公明党に説得工作〜07年の小沢同様、毅然と拒否して、安倍を追い込め!(日本がアブナイ!)
http://www.asyura2.com/14/senkyo166/msg/329.html
投稿者 笑坊 日時 2014 年 6 月 03 日 10:02:27: EaaOcpw/cGfrA
 

http://mewrun7.exblog.jp/22075730/
2014-06-03 08:59

昨日、TBSが、mew的にちょっとビックラ&唖然とするようなニュースを報じていた。 (゚Д゚)

 何と米国の元国務次官補のカート・キャンベル氏らが、公明党の山口代表のもとを極秘で訪れて、集団的自衛権の行使の解釈改憲に協力するように要請(指示、説得?)しに行ったというのである。(@@)
<ブッシュ政権の元NSC上級アジア部長兼東アジア担当大統領特別補佐官のマイケル・グリーン氏も同行したようだ。しかも、彼らは首相官邸から議員会館に向かったんだって。 (・o・)>
 
 キャンベル氏らは、俗に「知日派」と呼ばれる米国の国防系のスタッフで。米国と日本のパイプ役(指南役or操作役?)を務めている人たちで。
 米国べったりの自民党議員(保守タカ派)は、安保政策に関して彼らの意見や忠告(指示?)をを聞く機会が多いし。党内で異論が出ていても、知日派が何か意見をすると、結局、みんなで従ってしまうようなケースも多いのだけど。
 このような人たちが、日本で公明党の代表と直接会って、説得を試みるというのはかなり異例なことだと思われる。^^; 

 mewは、先週、『安倍、米にせっつかれ、解釈改憲で切羽詰まった状況に+公明党が連立離脱を示唆し、抵抗http://mewrun7.exblog.jp/22066408/』(以下、先週の記事)で、安倍首相らが米国に集団的自衛権行使の約束を守るように、かなりせっつかれて追い込まれているのではないかど・・・。
 また、前記事『菅長官と維新・松井が会談+集団的自衛権で公明党への圧力と期待http://mewrun7.exblog.jp/22072827/』では、与党協議が思うように進まない中、焦り始めた安倍首相&自民党幹部が、公明党への圧力を強めているという話を書いたのだけど。

 安倍官邸&自民党幹部は、マジでかなり追い込まれているのかも知れない。(~_~;)

* * * * *
 
 そして、mewは、このニュースを見て、ふと安倍前政権時の07年の夏、当時の米大使が民主党の小沢代表のもとを訪れたことを思い出した。(**)deja-vu?

 詳しい話は、後述するが。安倍首相は米国に、インド洋での海自の給油活動継続(テロ特措法延長)することを約束していたのだが。同年7月の参院選惨敗で法延長がピンチに。
 そこで、当時の米国大使が小沢代表と異例の会談を行ない、テロ特措法延長への協力を要請したのだけど。小沢代表は、この要請を拒否。
 自公の中にも、安倍首相に非協力的な議員が少なからずいたことから、首相は米国とのお約束を守れず。ブッシュ大統領にも責任を追及されて、辞任に追い込まれたのである。(@@)

 ということは、もしここで公明党が粘って、解釈改憲が実現困難になれば・・・。(・・)

 今回の記事は、そんな淡い期待も抱きつつ、書いてみたいと思うです。(^^ゞ

* * * * *

『アメリカの知日派の代表格の1人、キャンベル前国務次官補が来日し公明党の山口代表と極秘に会談しました。狙いはどこにあるのでしょうか?

 2日午前、総理官邸を出る1台のワゴン車。2分後、参議院の議員会館に到着した車から降りてきたのは、アメリカきっての知日派として知られるキャンベル前国務次官補らです。キャンベル氏らは、集団的自衛権の行使容認に否定的な公明党の山口代表と極秘に会談したのです。
 「安全保障環境の現状を見ると、迅速な対応を取ることが地域や日米関係、そして日本にとって最良の戦略的利益だと思います」(キャンベル前国務次官補)

 関係者によりますと、キャンベル氏らは日米防衛協力の指針いわゆるガイドラインの年内の見直しに向けて、「行使容認の方向性を含めた閣議決定は早い方が望ましい」という意向を伝えましたが、議論は平行線をたどった模様です。

 キャンベル氏らの狙いは何なのか?
 安倍総理、菅官房長官に近く、政権発足後、6回もアメリカを訪れている自民党の河井克行・前外務委員長は・・・

 「オバマ政権の高官、それから連邦議会、全く党派の違いなくですね。集団的自衛権の限定的な容認の閣議決定については、できるだけ早く行ってほしいと」(自民党 河井克行前衆院外務委員長)

 先月も訪米した河井氏によれば、アメリカ側は日本が集団的自衛権の行使容認を決めればより強い同盟関係を築けると期待する一方、ある「懸念」を抱いていたと言います。

 「率直に言いまして、これはオバマ政権の高官ということしか言えないんですけど、与党協議について難航を予測している意見が出されました」(自民党 河井克行前衆院外務委員長)

 与党協議をめぐっては、先月23日、安倍総理が自民党の石破幹事長と密かに会い、今の国会中に合意して閣議決定できるよう強く指示していたことが明らかになりました。しかし、与党協議は難航した状態が続き、公明党内には官邸の真意がわからないという不信感が広がっています。

 「本当にちゃんとやりたいなら、もっと周到に根回しするだろう、これはどういうことなのか・・・」(公明党幹部)

 また、オバマ政権が本当に今の国会中の閣議決定が望ましいと考えているのかどうかについても、公明党内では疑問視する声が強く、自民、公明の信頼関係が揺らぎつつあります。(TBS14年6月2日)』 

☆  ★  ☆  ★  ☆  ★  ☆

 ちなみに、上のニュースに出て来た河井克行氏というのは、安倍首相の側近。

 河井氏は、4月初旬と5月後半、2ヶ月連続で訪米していて。4月の訪米では、民主党の長島昭久氏と共に、キャンベル氏が創設した外交安保系シンクタンクで、安倍政権の外交・安全保障政策をめぐり、講演を行なったとのこと。
 5月の訪米では、キャンベル氏らの知日派と会談(ご相談?)を行ない、解釈改憲の早期実現を支持(指示?)する発言(司令)を得ている。(~_~;)

『キャンベル前国務次官補ら米国の知日派有識者は20日、安倍晋三首相が検討している限定的な集団的自衛権行使の容認について6月22日の今国会会期末までに憲法解釈変更の閣議決定をするのが望ましいとの考えを示した。訪米中の自民党の河井克行、みんなの党の中西健治両氏とワシントンなどで面会し語った。
 キャンベル氏は「東アジアの安全保障環境を踏まえ日米がともに対応していると示すことが重要だ」と強調した。アーミテージ元国務副長官は「会期末までの閣議決定を100%支持する」と語った。
 19日に会ったマイケル・グリーン元国家安全保障会議(NSC)アジア上級部長も同様の見解を示した。
 河井氏は20日、ワシントンで記者会見し、米政府高官らとの面会を受けて、集団的自衛権の行使を可能にする憲法解釈の変更に関して「帰国後直ちに今国会中に閣議決定すべきだと首相に直接伝える」と述べた。 (日経14年5月21日)』
 
* * * * *

 キャンベル氏やグリーン氏は、今回、日本のシンクタンクの招きで来日したようなのだけど。
<日本にも得体の知れない政治、経済関連or安保軍事系のシンクタンクやら団体たらが色々あって。グリーン氏やアーミテージ氏などの、米国防系シンクタンクの人たちが、よく招かれているのよね。(~_~;)>

 昨日は、石破幹事長や菅官房長官などとも会談を行ない、改めて集団的自衛権の行使容認の実現を後押ししたという。(-_-)

『自民党の石破幹事長は、2日午前、党本部で、アメリカのキャンベル前国務次官補や、国家安全保障会議でアジア担当上級部長を務めたマイケル・グリーン氏と会談し、集団的自衛権の行使容認を巡って意見を交わしました。
 この中で、石破氏は、集団的自衛権などを巡る与党協議について、「日本周辺で有事が起きた際、海外にいる日本人などを輸送するアメリカ艦船を防護することなど、集団的自衛権を行使しなければ対処できない事例を示しているが、公明党の理解を得られるかが課題だ」と述べました。

 これに対してキャンベル氏らは、「アジア太平洋地域の新しい脅威に対して個別的自衛権や警察権だけでは対応できないというのが、アメリカ側のコンセンサスだ」と述べ、行使容認が、日米関係を強化し、アジア太平洋地域の紛争を抑止することにつながるという認識で一致しました。
 会談のあと、キャンベル氏は、記者団に対し、「中国の大国化や強硬な態度に対応するため、集団的自衛権の行使容認には国際社会からもかなり期待がある。日中関係は今、非常に緊張感が高いが、行使容認で日本の立場が強くなれば、中国との対話が実現する可能性も高くなる」と述べました。(NHK14年6月2日)』

<石破幹事長は、4月22日にアーミテージ元国務副長官と会談。その時には、アーミテージ氏は「議論を急がなくていい。政権が倒れないように、まずは経済政策を優先するべきだ」と発言。石破氏も「自公与党での慎重な議論が必要だ」という姿勢を示していたくせに。その時のご都合で、コロコロと発言が変わっちゃう人たちなのよね。(>_<)『野党がオバマに書簡&アーミが集団的自衛権に慎重+レーガンとヨイショされる安倍http://mewrun7.exblog.jp/21918225/』>

〜 * 〜 * 〜 * 〜 * 〜 * 〜

 先週の記事に書いたように、mewは、安倍首相&周辺は、米国側に(オバマ大統領にも?)日米ガイドラインの改定までに、集団的自衛権の行使ができるように解釈改憲を実行に移すとお約束しているのではないかと推測(邪推?)している。(@@)

 そして河井氏の言葉から察するに、安倍首相or周辺は、米国側から「公明党が賛同する見込みはあるのか?」と問われて、「大丈夫だ。必ず説得してみせる」ぐらいのことを言ってしまった可能性も否定できないように思われる。<または、「いざとなったら公明党を切ってでも、解釈改憲は実行に移す」と豪語しちゃったりとか?(~_~;)>

 ところが、もともと「集団的自衛権の行使」自体にも、「解釈改憲」という姑息な手法にも反対の立場である公明党は、その姿勢をなかなか崩さず。
 安倍官邸&自民党幹部は、最近になって、安保上の必要性や米国の意向を強調して、何とか公明党の理解を得ようとしているものの、自公与党協議は難航しており、このままでは、とても今国会中はおろか、秋の臨時国会までに解釈改憲を実現できそうにない。^^;

 そこで、<果たして、安倍自民党サイドが提案したのか、知日派さんたちが自ら乗り出したのかは「???」だけど>、彼らは、もしキャンベル氏らが直接、山口代表に会って、要請や説得すれば(圧力をかければ?)、公明党も理解や譲歩をしてくれるのではないかと期待したのではないかと察する。(・・)

 しかし、TBSの報道を見る限り、議論は平行線をたどった模様であるとのこと。
 また、公明党側は、オバマ政権が本当に今の国会中の閣議決定が望ましいと考えているのかどうかについても疑問視している上、安倍官邸の真意をはかりかね、不信感を抱いているという。(@@)

☆  ★  ☆  ★  ☆  ★  ☆

 でもって、話は07年の夏に遡るのであるが・・・。

 先週の記事に書いたように、安倍首相が07年の前政権時に、急に首相を辞任することになった大きな要因の一つは、ブッシュ大統領に「インド洋での海上自衛隊の給油活動を継続(=テロ特措法を延長)」するとお約束したにもかかわらず、7月の参院選に惨敗したため、それを守れなかったことにあるのだ。(**)

 07年7月の参院選では、小沢民主党が安倍自民党に圧勝し、民主党が参院第一党になった上、参院が野党多数の衆参ねじれ状態に。(・・)
 そこで安倍官邸&自民党幹部は、米国とお約束したテロ特措法延長を何とか実現しようとして、小沢一郎代表(当時)や民主党側に、法延長に協力して欲しいと要請しに行ったのであるが。小沢代表は「テロ特措法は国連決議を経ていないので、正当性がない」と主張し、その要請に応じようとしなかった。^^;

 これに困った安倍陣営は、米国に小沢氏の説得は困難だと報告した(泣きついた?)ようで。参院選終了後、間もなく、米国のシーファー駐日大使(当時)が、小沢代表との会談を申し入れて来たのである。(@@)
<駐日米大使が野党党首に、具体的な法案や政策で、直接要請を行なうのは、もちろん超異例のことだ。^^;>

* * * * *
 
 小沢代表は、結局、8月8日にシーファー大使と党本部で会うことを了承したのだが。密約をしたと疑われたくはないとして、何と報道陣に全面公開する形で会談を行なうことに決めたのである。(・・)

 シーファー大使は、この会談で日本の国際貢献の重要性を説き、米国の情報提供などを申し出た(エサにした)上で、テロ特措法延長への協力を強く要請したのであるが。
 しかし、小沢代表は「アフガニスタン戦争は、米国が『テロとの戦い』だと国際社会のコンセンサスを待たずに始めた」「米国の行動を国連安保理でオーソライズ(承認)する決議はない。米国と共同の活動をすることはできない」と主張。法延長への協力をきっぱりと拒否したのだった。(**)

< この時、mewは、心底から「スカ〜〜〜ッ!」とした気分になったことを、今でも忘れられない。(**)9年弱、このブログを続けている中で、政治的な言動という点では、一番「スカッ」とした瞬間だったかも。(*^^)v>

(関連記事・『小沢が勝負に出た・・・シーファー会談は、自公民の議員や国民への大きな問いかけでは?http://mewrun7.exblog.jp/6250392/』当時のテンプレートに合わせて改行しているので、読みにくい。m(__)m sorry)

* * * * *

 実は、自公は当時、衆院で2/3の議席を有していたので、参院で法案可決できずとも、衆院で再可決するという方法があったのだけど。自民党&公明党内にも、01年に急遽決めたテロ特措法をそのまま延長して、海自のインド洋派遣を継続することには慎重or反対の意見を唱える人が少なからずいたため、衆院再可決も困難に。^^;

 しかも、自公与党内には、安倍首相が、就任以来、強引な国政運営を行なって来たことや、当時も集団的自衛権の行使の解釈変更の準備や、海外派兵の恒久法作りを進めていたことに警戒、反発を示す人も多かったし。参院選惨敗によって求心力も低下していたことから、「安倍おろし」の動きに発展。
 そこに、とどめを刺すかのようにブッシュ大統領の怒りが示され、安倍首相は辞任発表に追い込まれたのである。_(。。)_

 ね。何だか「安倍首相が米国にXXを約束」→「抵抗する政党があり実現困難に」→「米国にその政党の説得を要請」・・・ってとこまで、同じような流れじゃありません?(@@)

* * * * *

 チョット時間切れになりそうなので、この先は改めてゆっくり書きたいのだが・・・。 ^^;

 米国が、90年代に米軍再編を計画をスタートして以来、日本が集団的自衛権の行使を認め、米軍の手足となって、太平洋・アジア地域の安保軍事活動に協力することを求めて来たのは事実だし。
 財政難による軍事予算削減に苦しんでいるオバマ政権としては、尚更に、日本の軍事活動負担を望んでいるのも確かではあるのだけど。^^;

 ただ、今すぐ集団的自衛権の行使を容認せずとも、日本の国や国民を守るために、日米間で軍事協力できる範囲を拡大することは可能だし。
 米国は、07年の小沢代表との協議でもそうであったように、きちんと原理原則に乗っ取った主張を行なえば、それなりに理解を示して引き下がるし。日本の国民の主権を侵害するような強硬策をとることはあるまい。<特に自由&民主主義を尊ぶオバマ大統領は、そういうタイプだと思うです。(・・)>

 それゆえ、mewとしては、公明党に、「集団的自衛権の行使が憲法9条に反するもので、行使容認するには9条改正が必要であること」、「やむを得ず、解釈改憲を行なう場合でも、時間をかけての慎重な審議や国民の理解や支持が必要であること」をしっかりと主張してもらって、逆に米国の理解を得て欲しいと願っている。<尚、公明党は、近隣諸国の理解も必要だと主張しているのだけど、オバマ大統領も、中国を必要以上に刺激し、日本が中国と関係悪化したり、戦争に発展したりすることは望んでいない。(++)>

 ・・・というわけで、公明党には絶対に安倍自民党&米ネオコン(新保守タカ派)の圧力に屈せず、毅然と対応して、解釈改憲を阻止して欲しいと思うし。
 主権者たる国民にはまともに説明もせず。国民の理解も得ないまま、勝手に米政府やアチコチの国に対して集団的自衛権の行使を容認するかのような話をしまくっている安倍首相には、07年の9月と同様に、きっちりと結果責任をとっていただくのがいいのではないかと、大きな声で訴えたいmewなのだった。(@@) 

                     THANKS


 

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コメント
 
01. 2014年6月03日 10:42:36 : nJF6kGWndY

今の日本には責任ある与党というのが存在しない好例だなw

まあ、国民が自分で選んだ自業自得ではある

http://jbpress.ismedia.jp/articles/print/40848
JBpress>日本再生>日本経済の幻想と真実 [日本経済の幻想と真実]
集団的自衛権で「オール野党」になった国会 文句だけ言う無責任体制は日本政治の伝統
2014年06月03日(Tue) 池田 信夫
 集団的自衛権をめぐって国会が紛糾している。意外なのは公明党だけではなく、自民党内にも反対派が多いことだ。中国が尖閣諸島で日本を挑発しているとき、憲法解釈や「グレーゾーン」をめぐって神学論争を繰り返しているのは、平和ボケと言うしかない。

 特にあきれたのは、共産党の機関誌「しんぶん赤旗」に加藤紘一元幹事長が登場して、集団的自衛権に反対したことだ。資本主義を守る自民党の元幹部が共産党の機関紙に出るのは末期症状だ。自民党まで野党化し、国会は「オール野党」になってしまった。

日本の政治は「百姓一揆」

 こういう状況は、今に始まったことではない。55年体制では、万年野党の社会党が最初から政権を取らないことを前提にして「非武装中立」などのきれいごとを言い、自民党は政策立案や実行を官僚機構に丸投げしてきた。

 政治家にとって大事なのは、政策ではなく選挙だ。彼らは与野党とも選挙区に利益誘導するロビイストのようなもので、法律の80%以上は内閣提出法案、つまり官僚が作っている。日本の国会は、立法府として機能していないのだ。

 その原因は、天皇制にある。天皇家は8世紀ごろには実権を失ったが、名目的な君主として続いてきた。実権は摂政や関白などのナンバーツーが持っていたが、天皇は追放されないで、精神的な権威として利用された。

 このため日本には、絶対的な国家権力ができなかった。武士が政権を取ってからも国家権力と民衆の対立は百姓一揆で定期的に「ガス抜き」されたが、百姓一揆は検地(増税)反対などの既得権保護を要求するだけで、権力を取ろうとはしなかった。

 明治以降も、この構造は受け継がれた。明治憲法では天皇は政府と軍を統括する強い権限を与えられたが、実権は長州閥が握っていたので、天皇に意思決定の権限はなかった。立法するのは官僚で、内閣を任命するのは山県有朋などの元老だったので、帝国議会には何の権限もなかった。

 議会の中心となった板垣退助などの自由民権運動も、権力を取る気はなかった。ここでは与野党とも政治家には責任がなく、政府を攻撃して大衆の人気を得て利権の分け前にあずかるのが彼らのビジネスモデルだった。

 この責任を取らないで文句だけ言う百姓一揆の伝統が、21世紀まで続いている。日本の政治は明治時代から、ずっと「オール野党」なのだ。

日米関係でも日本は「野党」

 集団的自衛権が行き詰まる原因も憲法ではなく、この万年野党システムにある。与党も野党も、政治家は結果に責任を負わないので、美辞麗句で選挙区や業界にいい顔をし、不人気な仕事は役所にやらせてただ乗りする。

 戦争をやりたい人はいない。「日本は二度と戦争をしない」ときれいごとを言う政治家には、票が集まるかもしれない。しかし日本が戦争をしない国でいれば、中国も何もしないわけではない。むしろ尖閣諸島で日本が対抗できないから、中国は挑発を繰り返しているのだ。

 こういう野党的政治家は、いざとなったらアメリカが守ってくれると思っているのだろう。彼らは「今でもアメリカは日本を守る義務があるのだから、日本が義務を負わなくてもいい」と言う。

 確かに、これは短期的には損である。戦争になったら「憲法があるから」と言って逃げられる方が楽だ。しかし安倍晋三首相が記者会見で具体例として挙げた湾岸戦争のときも、軍事的な責任を回避したため、日本は他の国に相手にされなかった。

 日本がアメリカを守らない片務的な関係では日米同盟はもたない。日本政府が、日米同盟の野党になっているのだ。軍事費を削減したいアメリカは、日本も日米防衛協力のガイドラインに集団的自衛権を明記して、応分の責任を持つよう求めている。

 集団的自衛権に反対する人々が、立憲主義を振り回すのも逆だ。その本家イギリスの立憲君主制は、国王が勝手に戦争を起こすのを防ぐ制度なので、議会が承認しないと戦争はできず、戦費調達のための増税も議会の承認が必要だ。

 その代わり議会が承認した戦争には、議会が責任を負う。必要なら国王を追放することもできる。上院議員は、戦争になったら真っ先に戦場に出て命を捨てる義務(ノブレス・オブリージュ)を負う貴族だった。つまり立憲主義とは、議会が戦争の責任を負う仕組みなのだ。

日本を戦争に引きずり込んだ無責任体制

 ところが明治憲法には、このような軍をコントロールする仕組みが欠けていた。天皇が政府と軍を別々に統括するため、形式的には全責任を負う天皇が実質的に何も責任を負わない無責任体制になった。特に「統帥権の独立」によって、内閣も議会も軍をコントロールできないことが致命的な欠陥だった。

 明治憲法を書いた伊藤博文は、これを危惧して内閣の軍に対する統制を強めようとし、憲法を改正するための帝室制度調査局を設置した。彼は文民統制のモデルとして朝鮮統監府を設置して自らその初代統監になったが、朝鮮で暗殺されてしまった。

 他方、山県は議会を軽視し、官僚と軍さえいれば国家は成り立つと考えていた。それも彼が元老をやっていた頃までは何とかなったが、彼が死ぬと「オール野党」になった帝国議会では、軍部に歯止めをかけられなくなった。

 それどころか、大政翼賛会をつくって戦争に先頭を切ってなだれ込んだのは議会だった。政治家は結果に責任を持たないので、威勢よく戦争をあおることが選挙では有利になる。それを新聞ももてはやした。

 この政策立案する官僚機構と国民に迎合する議会という組み合わせが明治時代に定着し、今も続いている。自民党でさえ、立法は議会の仕事だと思っていない。かつての自民党には資本主義を守るという使命があったが、冷戦が終わったあとはその使命もなくなり、対立軸が分からなくなった。

 本当はそこで欧米のように「保守革命」が起きて、大きな政府か小さな政府かという対立軸ができればよかったのだが、1993年の細川政権で小沢一郎氏がそれを自らぶち壊してしまった。そのあと日本は、守るもののない野党的与党と、55年体制と変わらない弱小の万年野党というオール野党になってしまった。

 このような無責任体制がある限り、どんなに立派な政策を提言しても実現しない。万年野党にとって大事なのは、政策の結果ではなく大衆の人気だからである。これは憲法を変えなくても変えられるが、これを直さないと憲法を改正しても政治は変わらない。

 5月26日には、NPO法人「万年野党」が結党大会を開いた。会長の田原総一朗氏、理事長の宮内義彦氏など著名人が顔を揃えて、日本を戦争に引きずり込んだ万年野党をこれからつくるのは、悪い冗談と言うしかない。政治の致命的な欠陥が、改革派にも理解されていないのは絶望的である。


02. 2014年6月03日 12:38:31 : GGMnbtMOWy
わかりやすい。これで公明党の態度が変われば間違いない。

03. 2014年6月03日 12:42:47 : Q1AShcAlNU
投稿に明記されている3名のアメリカ人は共和党のタカ派。オバマ政権の民主党とはは水と油の関係にある。が、オバマ大統領は見て見ぬ振りをしているようだ。

小沢氏のように、公明党はこれら3名との会談は可視化して行うのが党のためになる。

この3名のせいで、アメリカ大好きだった日本人が、米国政府に嫌悪を抱く人が増えていくのではないか。米政府は純情で友愛溢れる日本国民へのの思いやりがなさすぎ。 


04. 2014年6月03日 14:15:22 : YZkpuHfOJE

すねてみたが、やはり「そうか!」

05. 2014年6月03日 15:53:23 : 2f4eqyymkM

 説得では ありません

 脅しです〜〜〜〜
 

[32削除理由]:アラシ

06. 2014年6月03日 18:57:04 : xni5yVaf3k
内政干渉だと言って、怒り出す人はいないのですか?


07. 2014年6月03日 19:43:59 : OEYR9nWPEw
死に体の池田のスキャンダルで脅せば、一発で方向転換やろな。
カルト集団やから。

08. 2014年6月03日 21:47:01 : 41QlQ5XKYI
つくずく思います・・・日本の政治には小沢一郎氏が是非とも必要なのだと!

日本人でいたいのなら日本を愛するなら小沢一郎氏の政治理念を勉強しようよ。さすれば、自民党のあらゆる政策が米国に支配されていることを知ることになるでしょう。そして、今も日本はあの戦争の敗戦国だということを思い知るでしょう!

それでも米国が好きな日本国民は自民党を選べばよい。自民党を支持することは日本を捨てて米国を選ぶことに直結する。

何のために300万人超の日本人が戦争で死んだのかを考えればよい。米国の奴隷になる為に死んだのか?・・・戦争で亡くなった日本人が決して今の日本の姿を喜ぶとは思えない。米国依存の自民党政治を喜ぶとは思えない。

日本人の誇りを取り戻してほしいと云ってるよ!・・・日本と日本人を愛しているなら!


09. 2014年6月04日 07:57:29 : EvFito0QTA
恫喝しにきたのですよね、バレてます。

10. おじゃま一郎 2014年6月04日 09:36:24 : Oo1MUxFRAsqXk : x0Z6JwHVYK
>米元高官が公明党に説得工作

公明党は与党でいるくせに、政権の足を引っ張ろうとしている。
自民はささっと連立から追い出したほうがいい。

連立は、石原新党に田母神が入る可能性が高いので、ここと組むのが
最適である。田母神は若者の動員力がある。

はやいとこ集団的自衛権行使容認を決めて、年内日米ガイドライン改定、
来年、自衛隊は中東派遣でイスラム殺しだ。


11. 2014年6月04日 13:02:24 : hWEzsNFKJk
10.おじゃまな一郎!
「自衛隊は中東派遣でイスラム殺しだ」
好きだねぇ(笑)
殺すということは殺されるってことだ!
イスラムは特にすごいぞ!
「目には目を」だからねぇ

煽る10にはそれなりの報復がイスラムからあるだろう


12. 2014年6月04日 13:21:21 : 183U02GDLU
アメリカの民主党は伝統的に、中東攻撃よりも北朝鮮攻撃の方に関心があるのではないでしょうか。

「自衛隊は北朝鮮への派遣で、朝鮮人殺しだ!」の方が、現実性が高いと考えています。

今夏に米国オバマ大統領が、広島や長崎の被爆地を訪問して、米国大統領の核兵器廃絶に向けての熱意が伝えられるかもしれません。

そして「核兵器拡散阻止のための、通常兵器による、北朝鮮攻撃の正当性」という、”平和”目的の戦争へのアピールがなされるかもしれません。


13. 2014年6月04日 14:17:47 : wJZnV3B0jk
08>さんに同意。はっきりアメリカにものを言えるのは小沢氏しかいない。愚民の多い日本ではそれも今だに解らない。

14. 新鮮組 2014年6月04日 15:14:24 : hYT1ZzdBhtgo2 : 0huD4KB26U
公明党は泰然自若としていればそのうち自民党内部から崩れ始める。
政権離脱をちらつかせれば公明党の協力なしには当選できない自民党議員は慌てはじめるのは目に見えている。もしここで自民党の言いなりなれば公明党の明日はない。

15. 2014年6月05日 11:49:42 : jDUea84PZI
頑張れ、山口氏!!!
今じゃ日本から注目を浴びている。

折れるな、山口氏!!!

頼むぞ、山口氏!!!

公明党幹部も、頑張れ、
山口氏を、後押しせよ!!!!



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