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田原総一朗:自民ハト派が考える「まずは日韓、経済で日中も改善」
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140602-00000004-fukkou-bus_all
nikkei BPnet 6月2日(月)10時22分配信
中国や韓国との外交を重視するアジア・アフリカ問題研究会(AA研)が日中関係の打開に向けて活動を再開した。
■自民党ハト派のAA研が動く
AA研は1965年、岸信介らの自民党タカ派に対抗して、軍縮問題に積極的に取り組んだ宇都宮徳馬氏(1906−2000年)が自民党ハト派を結集して設立された。歴代会長には後藤田正晴氏や河野洋平氏らが名を連ね、現在の会長は野田毅氏が務める。自民党ハト派の拠点ともいわれてきたが、しばらく活動をやめていた。
野田さんらAA研の議員団は5月7〜9日に中国を訪問。元財務相の額賀福志郎氏も一緒に訪れており、私は額賀さんからその訪中の話を番組収録で詳しく聞き、「激論! クロスファイア」(BS朝日)で5月31日土曜午前10時から放映する。
額賀さんらが中国で会談したのは、兪正声(ゆ・せいせい)全国政治協商会議主席、中日友好協会会長の唐家せん(とう・かせん)元外相らである。
兪氏は、中国共産党序列4位の人物で、同じ太子党に属する習近平国家主席と密接な関係にある。2012年に起きた中国の反日暴動の際には日本企業を守る役割を果たしたといわれる。
■「経済的な交渉」を強めてパイプづくり
実は、額賀さんらの訪中に先立ち、5月4〜6日に自民党副総裁の高村正彦氏らが中国を訪れていた。超党派の日中友好議員連盟(会長・高村氏)のメンバーによるもので、党序列3位の張徳江(ちょう・とくこう)全国人民代表大会常務委員長らと会談している。
こちらを「表側の交渉」、つまり「政治的な交渉」とすれば、AA研は「経済的な交渉」を担い、その本音は中国との太いパイプづくりにある。
今、日本と中国はギクシャクした関係が続き、緊張も高まっている。沖縄県の尖閣諸島をめぐり中国は態度を硬化させ、日中首脳会談は開けない状況が続く。5月24日には東シナ海の日中中間線付近で、自衛隊機に中国の戦闘機が30メートルの距離まで異常接近し、日本政府は「危険な行為だ」として中国政府に抗議した。
しかし、実は中国も、日本との経済的な関係を密接にしなければ両国にとって大きな損失であることをわかっている。
AA研の議員団が帰国した後も、茂木敏充経済産業相が5月17日に高虎城(こう・こじょう)商務相と、経団連の米倉弘昌会長が28日に李源潮(り・げんちょう)国家副主席とそれぞれ会談している。
■日中間の太いパイプがない
尖閣問題や歴史認識問題をきっかにして、中国は日本との対話を拒否したままだが、実は経済技術協力については密接にしていきたいと考えている。
中国が特に望んでいるのが公害対策だ。日本は1950年代以降に水俣病やイタイイタイ病など深刻な公害問題に直面したが、それを克服し、いわば「公害対策の先進国」になった。
中国では今、様々な公害が大きな社会問題になり、特に微小粒子状物質「PM2.5」による大気汚染が深刻になっている。そのため、こうした公害問題を克服するために日本の技術的な支援を強く求めている。
額賀さんは「日中のパイプをつくりたい」と語るが、これは大変重要なことだと私は考えている。かつては自民党の幹事長を務めた野中広務氏が中国との太いパイプを持っていたが、野中さんが政界を引退後、それに代わる政治家がいなくなってしまったからだ。
今、日韓関係も非常にギクシャクしている。日韓関係について言えば、1998年、小渕恵三内閣のときに韓国の金大中大統領が来日し、日韓共同宣言を発表した。「両国が過去の不幸な歴史を乗り越えて和解と善隣友好協力に基づいた未来志向的な関係を発展させる」とした「21世紀に向けた新たな日韓パートナーシップ」を宣言したが、このとき尽力したのが額賀さんだった。
■日韓・韓日議員連盟合同総会のいい雰囲気
ところが、韓国の憲法裁判所が2011年8月に従軍慰安婦被害者の賠償請求権に関して、韓国政府が具体的解決のために努力していないことは違憲行為であるとする判決を下し、当時の李明博(イ・ミョンバク)大統領の支持率は急落した。政権末期にあった李大統領は支持率を回復するため、1年後の2012年8月に突然、竹島に上陸した。
その後大統領に就任した朴槿恵(パク・クネ)氏は、親日派だった朴正煕(パク・チョンヒ)元大統領の長女であることから、大統領選挙の際に「売国奴の娘」と強く批判され、それをきっかけに日本に対して批判的な姿勢を強めざるを得なくなったとされる。
2013年11月末、衆議員第一議員会館で日韓・韓日議員連盟合同総会が2年ぶりに開かれた。この開会式に安倍晋三首相がサプライズの形で登場したが、これは額賀さんが仕掛けたことだった。さらに晩餐会には岸田文雄外務相がサプライズ参加し、日韓の議員たちは和気あいあいとした雰囲気につつまれた。
帰国した韓国の議員たちは早期に日韓首脳会談を開くべきだと大統領府に進言したという。
■日韓首脳会談を実現し、それを日中関係の改善へつなげる
しかし12月26日、安倍首相は靖国神社を参拝し、その空気は一気に悪化した。安倍首相は「これは約束であり、やめるわけにはいかない」と語っていたそうだが、額賀さんは安倍首相の靖国参拝を「非常に残念だ」と話す。
「再びこうしたことを繰り返さない」ことを前提にして、8月から9月にかけてどこかのタイミングで日韓首脳会談を実現したいと額賀さんは考えている。
一方の日中首脳会談については、実現はそう簡単ではなさそうだが、まずは日韓首脳会談を行い、それを日中関係の改善、そして日中首脳会談へとつなげたい。そう額賀さんは考えている。
尖閣問題や歴史認識問題がある中でも、「経済」で日中は関係を深めなくてはならない。額賀さんらのこの考えはとても重要である。
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