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2014-06-01 08:10:19
日本の医療がこのままでは10年後に崩壊する。そうした確実な危機が見通せる事態に、安倍政権はきちんと対応する政策を実行しているのでしょうか。
「日本の医療が危ない!? 団塊の世代が高齢化……そのとき何が起きる?」というタイトルのNスペが昨晩放映されました。10年後に医療崩壊の危機が確実に訪れる、という警鐘を鳴らす好番組でした。
もっとも、大きな”逃げ”も見られました。医療崩壊の大きな危機が訪れる。それに対応するのが、政治の責任のはず。では、安倍政権は具体的にどんな手を打ちつつあるのか。
その肝心な点の取材をNHKは逃げて、ほとんど触れずじまい。地域の個別の努力例を紹介する程度でした。やはり、安倍氏のお友だちである籾井氏がNHK会長をしていると、切り込まなければならない点を微妙にはずすよう”指揮”していると見えます。
10年後の2025年には団塊の世代が75歳の後期高齢者となり、以後3年間膨大な後期高齢者が増え続ける。医療費は現在の37兆円から54兆円に1.5倍増。これに介護の20兆円を加えると、2025年時点では年金の60兆円を超える勢い(厚労省の将来推計)だそうです。医療費は、とても持ちこたえられない。
安倍政権が現在最も力を入れている集団的自衛権。想定する集団的自衛権行使の例として安倍首相がテレビで説明したのは、例えば中国と戦争になったとき、同国に在留していた日本人引き揚げに米艦が手を貸し、それが砲撃されるような場合、「放っておいていいのか」ということでした。
まるであり得ない事態を引き合いに出して、床屋談義のような低レベルの話にうつつを抜かす安倍首相。そんな議論をする暇があるなら、医療崩壊の危機に対処する方策が急務のはずです。国民全体の問題です。いま手を打たなければ、その時になって対処しようとしても間に合わない。いま手を打たなければ、手遅れになります。
安倍という男は、何かといえば、「国民の生命と暮らしを守る」と口にします。しかし、それは口先だけです。戦争ごっこ、軍事ごっこがお好きです。国民にウソをつくのが習性になっています。おそらく自分でも信じていないことを平気で口にし、自分にもウソをつくことに平気と言う、恐るべき異常性格です。
私たち有権者は、だまって見逃していていいのでしょうか。
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