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日朝協議報告結果の記者会見を一刀両断する
http://bylines.news.yahoo.co.jp/amakinaoto/20140531-00035861/
2014年5月31日 7時0分 天木 直人 | 外交評論家
驚いた。
まるで私が、「こんな日朝局長級協議は拉致被害者家族いじめだ」と書いたのを見て、慌てて記者会見を開いたかのようだ。
それはないだろうが、この記者会見はあまりに異常な前代未聞の記者会見だった。
あの集団的自衛権行使容認の記者会見の比ではない。
その理由は山ほどあるが、そのさわりだけでもこうだ。
たかが局長級の協議ごときで、首相や官房長官が記者会見を開いて成果を強調する。
ありえない話だ。
しかも安倍首相は、詳細をウソのうまい菅官房長官に丸投げした。
そして、いつもはウソの上手な菅官房長官が、オロオロして、言いよどみながら、自信なさげに墓穴を掘った。
極めつけは、今後の調査に日本側が参加するのか、少なくともそれを北朝鮮側に申し入れたのかという、もっとも核心にせまる記者の質問に対し、知らない、聞いていないと、答えられなかったところだ。
なぜ「知らない」ですませられるのか。
なぜ伊原局長に確認した上で会見に臨まかったのか。
これを要するに、協議の中身を、十分に報告を受けて吟味する時間がなく、慌ててその成果を発表しなければならない理由があったのだ。
私は、それを北朝鮮側の発表とみている。
つまり、北朝鮮側は、調査に全面的に協力すると約束したといい、その後で日本側が制裁解除に応じたと決まったように発表した。
それを察知した官邸が、その前に、いや少なくとも、遅れることなく、発表しなければ大恥をかくと、慌てふためいたのだ。
もちろん、どこへも知らせず、相談せず、官邸だけでやった。
悪意はなく、そんな余裕すらなかったのだ。
だから一夜あけ、米国、韓国が米日韓の協力を乱すなといい、麻生副首相や岸田外相が突き放した。
これほどまで異常な発表の裏にはよほどの理由があるはずだ。
だから私はASKA麻薬事件がいよいよ安倍政権の中枢に及ぶので、そのめくらましを疑ったが、私はやはり北朝鮮発表説をとりたい。
私が書いた、拉致被害者家族いじめの批判をかわすなどということはもちろん違う。
家族のことなどいじめっぱなしで平気だ。
もちろん、私は今度の協議が本当は大成功していて、拉致被害者が帰ってくる事を願っている。
そして、それが実現するなら、誰がどんな禁じ手を使っても評価する。
私の的外れの推測を恥じて、わびる。
しかし、残念ながらそうならないだろう。
驚くべきは、メディアの安倍追従と無責任な解説ぶりだ。
追い込まれた北朝鮮が一大決断をしたと言う。
安倍首相の拉致問題に賭ける決意が奏功したという。
北朝鮮が追い込まれているのは事実だ。
しかし、それは米国と中国との関係であって、北朝鮮と米、中の間で核の取引がなされたら、米中朝で一気に話が進む。
その時は、拉致問題は忘れさられる。
いや、日本そのものが用済みにされる。
今度の北朝鮮のみせかけの「譲歩」や「誠意」は、米中との駆け引きの手段でしかないのだ。
普通なら、こんな外交をすれば政権は吹っ飛ぶところだ。
しかし、そうはならない。
野党がそれどころではないからだ。
安倍政権を倒すどころか、その前に自分たちがバタバタ倒れている。
だから安倍政権は安泰だ。
しかし、いくら安倍・菅コンビが政治をごまかして権力者面をしてみても、末永く日本の歴史に断罪され続けるだろう。
そしてその事こそ、安倍、菅が最も恥ずべきことなのである。
いやしくも、彼らが政治家というのであれば。(了)
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