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国会審議の形骸化は目を覆うばかり  田中 良紹 
http://www.asyura2.com/14/senkyo166/msg/217.html
投稿者 赤かぶ 日時 2014 年 5 月 31 日 00:05:35: igsppGRN/E9PQ
 

国会審議の形骸化は目を覆うばかり
http://bylines.news.yahoo.co.jp/tanakayoshitsugu/20140530-00035851/
2014年5月30日 18時56分 田中 良紹 | ジャーナリスト


去年の臨時国会以来、国会審議の形骸化は目を覆うばかりである。特定秘密保護法や日本版NSC法を成立させた臨時国会では野党の質問に政府がまともに答えず、議論が噛み合わないまま成立に至った。今国会での集団的自衛権を巡る審議でも全く議論はかみ合わない。

形骸化が顕著になった理由は、去年の参議院選挙で「ねじれ」が解消したためである。与党は国会内で衆参共に多数派を形成しすべての法案を成立させる事が可能になった。そこに「民主主義は多数決」などと世界の常識にない民主主義論を振りかざすメディアと、それを信ずる低レベルの国民が存在するためそれが促進される。

「民主主義は多数決」の論理に従えば、多数与党は野党の要求に耳を傾けて法案を修正する必要がない。自分たちの考えを言いたいだけ言って野党の要求を無視し、時間稼ぎさえすれば「慎重審議をした」との言い訳が成り立つ。そして「民主主義的な手続き」によって法案を成立させたと主張することが出来る。

しかしこんな議論を平然と行う民主主義国はない。同じ議院内閣制のイギリスはマニフェスト選挙を行って国民に政策を選ばせ、過半数の議席を得た政党が内閣を組織する。従って内閣の政策は国民の多数の支持を得た政策である。それを実現するのが民主主義ならば、議会は必要ない話になる。

しかしイギリス議会は機能する。なぜなら多数の支持を得た政策が正しいとは限らない事をイギリス人は知っているからである。従って議会は、国民の多数の支持を得た政策を、野党の主張も取り入れて修正し、より良いものに仕上げる作業を行う。「民主主義は多数決」ではなく「少数意見の尊重」こそ民主主義の基本なのである。

さらに法案を貴族院がチェックする仕組みもある。国民の選挙で選ばれない貴族院は、国民から選ばれた下院が可決した法案を否決する事は出来ない。しかし法案の施行を遅らせる事ができる。つまり貴族院は国民に熟慮の機会を与える。国民の多数で選ばれた政党や政策をストレートに政治に反映させない仕組みを持つ。それがイギリス民主主義である。

アメリカはマニフェスト選挙をやらない。国民は政党の政策ではなく候補者個人を選ぶ。従って選挙で選ばれた議員は所属政党の政策に縛られない。議員は議会の議論を聞き、選挙区の有権者の声を聞いて投票する。だから最後の最後まで法案の行方は分からないのがアメリカ政治である。イギリスに比べ「民主主義は多数決」的な仕組みとも言えるが、大前提は党議拘束がない事である。

議院内閣制のイギリスと大統領制のアメリカはこのように政治の仕組みが異なる。しかし国民の多数に迎合する政治を「民主主義の敵」と考える意識は共通する。イギリスもアメリカも議会のテレビ中継を最近まで禁止してきた。国民を意識し、迎合する政治家が増えれば民主主義は死滅すると考えるからである。

複数政党があり、選挙で選ばれた議会があり、平和主義の憲法があっても、国民の圧倒的人気でヒトラーが誕生した歴史を彼らは知っている。ヒトラーは民主主義が生み出して民主主義を死滅させた実例である。だからメディアを利用して国民を扇動する政治家を彼らは最も警戒する。

その視点が日本人には欠落していると思う。「ねじれ」が解消した途端に麻生副総理が「ナチスに学んだらどうか」とポロリと本音を言い、周辺国の脅威を煽って選挙公約にない政策が次々に登場しても、「民主主義は多数決」という論理がまかり通る。

28日に行われた衆議院予算委員会での安倍総理と民主党の岡田克也議員の論戦はかみ合わない議論の典型であった。岡田議員は安保法制懇の報告書の内容ではなく、安倍総理が記者会見で説明した邦人救出について、なぜすぐに集団的自衛権の発動と結びつくのかを質した。真剣に救出に努力するなら他にも様々な方法を考えるのが政府の仕事ではないかとの質問である。

ところが安倍総理は誰かから刷り込まれた「個別的自衛権では対応できないから集団的自衛権だ」との答弁を関係がないのに長々と説明する。一方で集団的自衛権の発動は武力行使を意味するのに、「国連の集団安全保障には参加しない」という話と混同させて、「武力行使を目的として他国で戦闘する事はない」と言い募る。こじつけだらけで全くすれ違いの議論を見せられた。

昔の自民党には「言語明瞭、意味不明」の答弁もあったが、それでも野党との合意形成に努力する姿勢が見られた。野党の要求を入れて修正するやり方が一般的で必ず野党のメンツを立てた。一方でアメリカの要求が国益にならないと思えば野党に反対させ、それを口実に受け入れを拒否した。そのため絶対に野党の議席は減らさないように按配した。

その頃、国会審議を形骸化させたのは野党である。NHKのテレビ中継を意識して政策論よりスキャンダル追及に血道をあげ、東京地検特捜部に摘発させて国民の溜飲を下げさせ、肝心の政策から目をそらさせる役割を果たしていた。

「55年体制」にはいろいろ問題もあったが、アメリカの要求をかわしながら「一億総中流」の経済大国を実現した政治と比べると、野党との合意形成に重きを置いていたその時代の方が、今よりずっと民主的だったと思う。多数派が「勝ち組」で少数派が「負け組」と見られるような政治は民主主義の名に値しない。


田中 良紹
ジャーナリスト

「1969年TBS入社。ドキュメンタリー・ディレクターや放送記者としてロッキード事件、日米摩擦、自民党などを取材。89年 米国の政治専門テレビ局C−SPANの配給権を取得し(株)シー・ネットを設立。日本に米国議会情報を紹介しながら国会の映像公開を提案。98年からCS放送で「国会TV」を放送。07年退職し現在はブログを執筆しながら政治塾を主宰」

 

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コメント
 
01. 2014年5月31日 05:51:36 : ogdVZ0lqTA
「ねじれ解消」が然も良い事のように連日マスコミで報じられてたから、視聴者が影響され自民党に投票しなくてはならない使命感のようなものが芽生えたんだなたぶん。おれなんてテレビに感化されるタイプじゃないから当時から捩れの何がダメなのかと指摘してたけど、ここ阿修羅でさえマスコミの受け売りで捩れ解消の必要性を説くヒト多かったし、詰まるところ民度が低いってことだな。それと民主党を叩き過ぎた。民主党は多くの良い政策をやったけど消費税の一点だけで全てを否定するような態度は改めないと小沢信者は特に。本当に小沢信者は醜悪だった。

02. 2014年5月31日 06:37:48 : jJYBJY12Mo
小沢が政権与党の幹事長を務めた鳩山政権も、衆参のねじれはなかったんだけどな。
あの時小沢がどういう国会運営をしていたのか、田中良紹はもう覚えていないのか。


認知症がだいぶ進んでいるのかね。


03. 2014年5月31日 06:46:30 : plsk27d8TE
>>02の思うような方向に
日本が天かす総理のもと進んでいるんだ
君も天カスの積極的な加担者ということだ
なら、小沢さんはどうでもいいだろう
ではないなら
もっと、素直になれ
子供からお父ちゃんのおかげで
兵隊になれましたと言われないように

04. 2014年5月31日 11:59:56 : Xwlemfst1A
02はもう忘れたのか?それとも認知症か?小沢は党務に専念し、政策に口出ししないように約束させられていたのだが、何でもかんでも小沢のせいにするのが反小沢のやり口。小沢がスーパーマンと思っているのだろう。ありがたいことだ。

05. 2014年5月31日 16:00:08 : wJZnV3B0jk
04>さんの言う通り、その上同じ仲間の民主党員が罪のない小沢氏を検察と一緒になって仕事をさせない様にしてきた。大嘘つきの自民党の一つだけ良い所は、同じ仲間の足を引っ張らない事、これは民主党と大きな違い。

06. 2014年5月31日 17:23:28 : S2ksoSFczA

>>略奪者のロジック2 http://p.booklog.jp/book/77475/read

2013年の参院選では自民が大勝し、公明、みんな、維新など補完勢力とともに過半数議席を獲得したのだが、語るまでもなく彼らは日本経団連(多国籍企業)とCSIS(戦略国際問題研究所)に与するコンプラドール(外国人に手引きする買弁)集団である。

直言するならば、社会資本を根こそぎ外国人に引き渡すことによりインセンティブ(成功報酬)を得るという目論みであり、つまり連中のうち誰一人として国民の福祉や生命を守ろうなどとは考えていない。どのように社会が荒廃しようが、あるいは戦争国家が構造化されようが、支配勢力に与する多国籍企業の役員、テレビ局や新聞社の社員、国政・地方議員や公務員だけは安定給与と福利厚生さらには資産が担保される仕組みなのであり、おおよそ支配階級と一般国民の二項対立は究極に激化しているのだと思う。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

米国による東京裁判と米軍単独統治、GHQによる検閲と言論統制、ポダム読売CIAを始めとした洗脳新聞、電通支配・電波利権の売国捏造放送局、893に繋がる闇の勢力などによる支配計画が功を奏し、歴史的にも稀な米国による日本の支配構造が完成している。

残念ながら田中良紹氏に欠けているのは、政治・政権の裏側にあるものへの洞察である。不自然なほどの自公圧勝、維新・みんなの躍進という選挙結果に何ら疑問を抱かずに論評しているのは、意図的でなければあまりにも迂闊である。

衆・参・都知事選挙においては、原発・TPP・消費増税賛成候補が躍進した。その結果、半島勢力であるアベ自民・統一教会、カルト政党・創価学会が日本の中枢を握り、CSISのジャパン・ハンドラーズと官僚機構が指令を出す構造になった。国会審議を見れば明らかであるが、維新・みんなは補完勢力に過ぎない。労働関係法改悪の例に見られるように、日本の制度を徹底的に破壊することによって多国籍企業の植民地にしようとしている。

不正選挙を訴える裁判が東京を中心に全国各地で提訴され、100件をはるかに超えている。裁判では「実質的な審理はなされず一律に却下されている」のだが、共謀する各報道機関はこの事実を一切報道しない。広く国民に知られてはならないのである。

有権者・国民の信託を得た多くの議員が落選とされ、民意と逆の悪政が推進される。
真に問うべきは「アベ政権の政策」ではなく、「アベ政権誕生の正当性」なのである。
この不正選挙裁判は「日本における代表制民主主義の真偽を問う裁判」であり、
最も重視されなければならない裁判なのである。


>5月31日 検索「不正選挙」16,500,000ヒット、「不正選挙 裁判」3,410,000ヒット
>不正選挙裁判一覧 〜 猫旅館女将の不正選挙頁
これだけ多くの不正選挙がらみの裁判が行われたのは、日本の選挙史で初めてのこと。  
http://www.marikadance.com/m/fuseisenkyo5.html
>元外務省国際情報局局長 孫崎享氏 舛添偽知事の不正選挙を暴露1〜4
http://www.youtube.com/watch?v=ywYP-CIzAuE
>「※国民よ気付け、日本の中枢は米国戦争屋ジャパンハンドラーに乗っ取られている」  
http://blue.ap.teacup.com/97096856/4539.html
>日本人には知らせてはいけない@米戦略国際問題研究所(CSIS)
>◆ 電通とは・・・ その1 ◆ >http://naniga2.nobody.jp/dentsu.htm
>日本一の悪徳企業「電通」をいまだ知らない人へ
http://www.logsoku.com/r/newsplus/1329914977/


07. 2014年5月31日 20:11:50 : qABQvdTAB6
>民主主義は多数決」ではなく「少数意見の尊重」こそ民主主義の基本なのである。


デタラメだね。

民主主義は少数意見にも耳を傾けて検討した上で、最後は多数決で決定する。

大多数の議員が反対している少数議員の意見をむりやり取り入れるというのは、国民主権、民主主義に反するものだ。



[32削除理由]:管理人特別処理

08. 2014年5月31日 21:15:47 : QBrYpzDGwo
    07さんの言う通りではあるが、心配無用、現行の多数決主義である以上、政策に少数の意見が採り上げられると言う事は無い。結局のところ、司法府が何故独立してあるかと言えば、多数決民主主義という間接民主制の足らざるところを補う意味で、最高法規である憲法理念にその多数決による法律の可決が合致しているか、最終的に判断するというところだろう。多数決民主主義は納税者が税金を納め、その使途の優先順位を決めるにあたっての直接民主政治の過度的措置であり、多数決主義は完全なる民主主義では無いところに、間接民主制によって可決され施行された法律の審査という、司法の出番があると言うことだろう。
  ところで、現議会における多数決主義というのはどうなっているかと言えば、一応議会にて質問、意見等論争と呼べるような状況は作られてはいるものの、政党政治かつ党議拘束というシステム下では、無所属議員も存在するところ、例えば目から鱗の演説や、非常に優れたリサーチによる質問、意見、証言など、無所属議員や少数政党のためにかなりの時間を割いてはいるものの、最終的な採決においてそのような議論が参考にされるかと言えば完全に否であろう。
  どれほどの熱弁があろうと、真実の吐露があろうと、法案の可否は党員の数と政党の法案への賛否さえ解れば自ずから採決の結果は明らかなのである。
  少数の意見の反映どころか、最初から多数を占める政党の意志で法案の可否は決まっている。なぜなら党議拘束がかかっているからである。
  民主主義は少数の意見も取り入れて最後は多数決で決める?少数の意見を取り入れる機会は議会には無い。少数の意見などは一応形的には展開する機会は設けられているとしても、党議拘束が有る限り、最初から多数を占める政党の方針通りに
可決されるだけであり、少数意見の展開などは茶番であり、「議会らしい」ものが開催されたという、形だけのものなのである。
  少なくとも、国民生活が根底からひっくり返るような重大な議案は各党が党議拘束を外し、本当の意味での多数決主義を採るべきだろう。そうなれば官僚の意図する法案の行方は最後までわからず、採決の段階で有る程度国民の真の意志に近い形でのイエス、かノーが出て来ることだろう。それが7さんの言う多数決民主主義の、現段階でのベストの道ということになろう。

09. 2014年6月01日 14:05:38 : UoBrfwMwDU
民主党の時は、何が悪いのか?と疑いたくなるような事で、マスコミが叩きまくったけど、自民党には、お金がばらまかれているのか?定かでないけど、全くひどい失言、ひどい行いでも、報道しよとしない。
大手マスコミをまず解体して、真実を伝えるマスコミを作り上げなければ、この国はおなじ過ちを犯すのでは、ないでしょうか?

10. 2014年6月01日 20:36:37 : Fs820IFiwU
、安倍総理や側近や周辺を固める盟友「ネオナチやフアシストや民族主義者」ら極右セクターの思考や行動の分析と先の予測するとき、私が参考にしているのは@ナチス、とヒツトラーのやり方です。Aそれと「軍事革命評議会」のやり方です。安倍総理の〈私が決める」という信念は「全面委任法」と「非常大権」を手にしたヒツトラーの常套手段でした。憲法とか議会は安楽死かクズ箱へ放り込んだ状況で万事進行したA日本はクーデターで政権樹立したわけでは無いが事実上解釈改憲での戦争容認」プロパガンダに協力するタカ派大手メデイア2社「読売。産経」のバイアスマジツクでの世論調査で70%超の国民の支持・?もあり「戦争容認」は成立したなも同然です。あとは自民党と翼賛野党らタカ派間で今後「戦争準備態勢構築」と〈戦争に行かぬやつは死刑か懲役300年」などの立法」反戦平和派市民を拡大解釈で逮捕するための「特定秘密保護法」に次いで「「共謀罪」も成立させて取り締まりは内調中心にゲシュタポのような「新秘密警察」組織でやる可能性も有ります。先での〈日本の核武装」や「核戦争に際しての日本軍の攻撃戦略」などがタカ派間で議論になると見ています。註。「タカ派の、主張や論文や著書を多数参考にしての私のトレンド分析です。

11. 2014年6月01日 20:40:58 : Fs820IFiwU
10。>4行目「全面委任法」は誤字「全権委任法」。です

12. 2014年6月02日 11:31:05 : rrhrFN6JLd
02)小沢のことはいいから菅、野田、前原の外国人からの献金問題はどうなった。普通なら公民権停止だろ。菅や野田、前原は偽キムチだから同胞からの献金と思っていたのかね。


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