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5月某日 集団的自衛権行使容認に向けて一直線の安倍政権を見ていると、日本はどうなるのか不安だけが募る。内閣法制局長官に行使容認派を据えて、安保法制懇のメンバーも行使容認派の御用学者ばかりで固める。一強多弱の政界で、安倍政権は公明党抱き込み工作一本やり。
国会内での活発な論議ではなく、与党内協議を先行させてお得意の閣議決定に持ち込む作戦だ。憲法解釈で集団的自衛権行使を目指す手法同様に、国会での政治手法も独裁そのものだ。安倍―石破―菅の独走を許しているのは、民主党などの野党が明確な対立軸を設けた論戦を打ち出せないからだろう。加えて大手メディアが安倍政権に対する批判力を喪失しているからだ。成り行きで安倍・大本営体制が進行していることに対して鈍感すぎはしないか。
沖縄では久米島の海上で、爆発を伴うキノコ雲状の噴煙が黙認された。米軍は鳥島射爆場で訓練した事実は認めたものの、詳細は一切明らかにしていない。奄美大島では自衛隊が尖閣を想定したと思われる離島上陸訓練を展開。名護市の稲嶺進市長は「辺野古新基地建設反対」をアピールするために訪米し、ワシントンやニューヨークで孤軍奮闘中だが、その間隙を縫うように、辺野古埋め立てによる漁業補償を防衛局と名護漁協の間で締結された。
補償額は上積みされて36億円。100年、200年にわたり、辺野古の海を失うことに対する名護漁協の危機意識は感じられない。カネさえばら撒けば何とでもなるという安倍政権のホクソ笑いが聞えるようだ。
暗いニュースばかりだが、大飯原発の再稼働に対して福井地裁は差し止め判決を言い渡した。関西電力はすぐさま控訴したが、この裁判所の判断は安倍政権の原発方針に「NO!」を突きつけた形だ。もうひとつ、厚木基地の自衛隊機の夜間飛行に対して横浜地裁は、午後10時から朝6時までの飛行差し止めを命じた。
しかし、厚木基地は自衛隊だけではなく、米軍機も飛行している。今回の判決では米軍機の差し止めは退けられた。ここでも、在日米軍基地に対して司法が判断を回避したのだ。騒音被害で集団訴訟に踏み切った住民にすれば、同じ騒音なのに不可解な判決という他はないだろう。
それはともかく、TPP交渉はどうなっているのか。農産物5品目のうち、牛肉や豚肉の関税引き下げは一部で報道されたが、詳細は不明である。複雑な交渉力が必要とされ、情報は公開されない可能性もあるが、日本の外交力で乗り切る展望がみえないとすれば、交渉からの撤退という選択肢も捨て去るべきではない。農産物の関税撤廃に反対する農業団体を解散するなどいうやり方は強権力で反対意見を封じ込めるという禁じ手でしかない。
秘密保護法の秘密監視法も衆議院での議決を狙っているが、監視機関の権限が不明確なままに可決されれば、この稀代の悪法は絶大な国権主義になってしまう。安倍政権のイケイケドンドン路線にストップをかけないと、この国は取り返しのつかない局面に突入してしまう。書くのももどかしい安倍政権の独断先行に呆れてものもいえない。岸信介のDNA、恐るべしである。
幻視行日記 2014.05.22
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