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法人税率引き下げは必要か すでに軽すぎる大企業の税負担
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/150317
2014年5月20日 日刊ゲンダイ
差は歴然(ソフトバンク孫社長、三菱UFJ平野頭取、みずほ佐藤社長)/(C)日刊ゲンダイ
政府は「数年内に20%台」と息巻くが
先週は、集団的自衛権の行使容認に向けた解釈改憲ばかりに注目が集まったが、そのドサクサに紛れて、法人税率の引き下げの動きが着実に進行している。今でも法人税は大企業ほどさまざまな恩恵を受け負担が軽い。さらなる減税は本当に必要なのか。
安倍は15日、自らが議長を務める経済財政諮問会議での議論を踏まえ、6月にまとめる「骨太の方針」に法人税の実効税率引き下げを反映するよう指示した。
菅官房長官は「来年度からの法人税引き下げの方針を明確にすべき」と言い、茂木経産相も前向きな発言をしている。
現行の実効税率は東京都だと約35%(法人税、住民税、事業税)。今後、段階的に25%まで引き下げるという。
「35%の法人税は国際的に見ても高い。中国や韓国、英国は25%程度なので、日本もその辺りまで下げないと海外企業を呼び込めない」(株式評論家の倉多慎之助氏)
もっともな見方だが、国内大手企業の納税額を知ると「引き下げ」は疑問だ。上場企業は決算書(12年度単独決算)で納税額を公表している。課税所得は、「税引き前当期純利益」にほぼ等しい。そこで、この数値と納めた法人税額を基に「負担率」を算出した。定められた38%(復興特別法人税=約3%含む)は少数派で、みずほFGや三菱UFJ、村田製作所、三越伊勢丹、東芝、ソフトバンクなど負担率1ケタも続出だった(別表参照)。
■住商、ソニー、セブン&アイは払ってすらいない
どんなカラクリがあるのか。
「さまざまな減税措置があるからです。欠損金(赤字)を次年度以降に繰り延べできる制度や、海外子会社の配当金が非課税になる制度、研究開発減税もあります。こうした減税策によって、実際の法人税負担は低く抑えられているのです」(東京商工リサーチ情報本部長の友田信男氏)
たとえばトヨタ自動車の決算書には「試験研究費税額控除」「特定外国子会社等合算所得」などの項目があり、法定実効税率(37.3%)との差を説明している。
「冷静に現状を分析すれば、大手企業の法人税率は高くありません。だから、法人税を納めていない赤字企業を減らす政策に力を注ぐべきなんです。国内企業の約7割は赤字です。それを5割にするだけで税収はかなり増加するでしょう」(友田信男氏)
税引き前純利益(12年度単独決算)が黒字なのに、法人税を払っていない大企業も多い。日立製作所やセブン&アイ、ソニー、住友商事などだ。
三井住友FGは1479億円の純利益だが、法人税額はわずか300万円に過ぎない。
サラリーマンは給与所得から“勝手”に税金を持っていかれる。これ以上の大企業優遇策なんていらない。
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