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すでに論理破綻!?集団的自衛権の解釈変更で追い詰められる公明党
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/39297
2014年05月19日(月) 田崎 史郎「ニュースの深層」 現代ビジネス
集団的自衛権の憲法解釈の変更に踏み出す「基本的方向性」を打ち出すに当たり、首相官邸は用意周到に準備を進めた。
首相・安倍晋三は「決め手はパネル」と読み、15日の記者会見で用いたパネル作成で陣頭指揮を執り、官僚作成案を退け、某民放の子会社に発注した。官房長官・菅義偉は首相の私的諮問機関「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」(安保法制懇)の報告書提出から3時間後に首相の記者会見をセットした。安保法制懇の報告書が一人歩きして反発が強まるのを回避するためである。
その効果はともあれ、憲法解釈の変更をめぐる与党内の攻防で、強い難色を示し、一見世論の支持を得ているかに見える公明党・創価学会は次第に追い詰められていくのではないか。
■「視聴率取れない」とテレビの扱いは小さく
この攻防を見るに当たり、2つの視点を持つ必要がある。
1つは、憲法解釈を変更する閣議決定が最大のヤマ場であることだ。閣議決定に基づく自衛隊法改正案などの法案提出は来年4月の統一地方選終了後にずれ込む。通常だと法案の閣議決定と国会審議が近接しているが、閣議決定さえ行ってしまえば法案審議まで最大で10カ月近くあるということだ。その間に熱が冷めると官邸は読む。
2つ目はこの問題を報道する活字メディアとテレビメディアで扱いが大きく異なることだ。朝日新聞は16日付朝刊で1-4面、第1、2社会面、首相会見や安保法制懇報告書全文を掲載した8-11面のほとんどを使って大展開した。これに対し、民放テレビ各局の扱いは小さかった。16日付朝刊のラジオ・テレビ欄で報道・情報番組が取り上げる項目を見てみよう。
午前中の番組で取り上げる予告を出したのは日本テレビ系「ZIP!」「スッキリ!!」、テレビ朝日系「グッド!モーニング」「モーニングバード!」「スクランブル」、TBS系「いっぷく!」だった。これらの番組でも、より優先されたのは韓国での「旅客船沈没事故から1カ月」だった。視聴率が高いフジテレビ系「めざましテレビ」「とくダネ!」や、TBS「朝チャン!」にはなかった。昼時間帯のTBS「ひるおび!」にもなく、日テレ系「ミヤネ屋」で取り上げたが、夕方のニュース番組ではゼロだった。
「集団的自衛権の問題は女性が見ず、とくにF2層で視聴率が取れない」
テレビ局関係者はこう言う。ビデオリサーチなど視聴率調査会社は男女別、世代別に視聴者層を分析、Fは英語で女性を表すFemale、MはMaleの略で、世代層では1が20-34歳、2が35-49歳、3が50歳以上を指す。
テレビ局がとくに重視しているのはF2層だ。購買力が強いとされ、この層で弱いとスポンサーが離れていく。したがって集団的自衛権を扱うのは避けるようになる。
■連立離脱を封印した公明は苦しい立場に
だが、創価学会で発言力が強いのはF2、F3層の婦人部だ。学会の幹部男性と話すとそうでもないのだが、婦人部は集団的自衛権の問題に敏感だ。だから、学会の広報室は17日、「本来、憲法改正手続きを経るべきだ」と反対する見解を発表した。朝日新聞は17日付朝刊でいち早く報じたが、学会広報室は「朝日には広報室のコメントですよと念を押したが、そうは書かなかった」と言う。
このコメントを学会が出したことがプラスだったのかどうか。
自民党幹事長・石破茂は18日、記者団に「公明党の判断に全く主体性がなくなり、支持母体の言うままというようなことはない」と語り、けん制した。公明党が学会と同じような態度を取るなら「公明党は学会の意のままに動く」という印象を与えることになるという警告を発したと言える。
公明党は安倍が示した事例について盛んに「個別的自衛権の拡大や警察権で対応することが可能」と言っている。しかし、どこまでが個別的自衛権で対応可能かの解釈権は政府が持っている。公明党がいくら可能だと言い募っても、内閣法制局や外務省から無理と言われれば、それでおしまいだ。
このため、官邸中枢や自民党幹部は「公明党はすでに論理破綻している。具体的事例を示して1つ1つ詰めていけば分かるだろう」と自信を示す。落としどころはまだ見えないが、連立離脱という選択肢を封印した公明党の立場は次第に苦しくなっていくだろう。
(敬称略)
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