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安倍の情緒的憲法解釈による改憲、「アベノカイシャク」の近未来予想図(世相を斬る あいば達也)
http://www.asyura2.com/14/senkyo165/msg/621.html
投稿者 笑坊 日時 2014 年 5 月 19 日 10:43:24: EaaOcpw/cGfrA
 

http://blog.goo.ne.jp/aibatatuya/e/280a2833a207862d6b13db74de2698e2
2014年05月19日

 まずは朝日の記事を引用の上、筆者なりの解釈を加えてみた。朝日新聞の長らしい五つの疑問とか難しく考えなくても良いことに思える。安倍が、自分のお友だち懇談会の、いわゆる報告を受けた即日に会見を行ったのである。お友だち面々の懇談会報告は「国家主義」が色濃く反映しているものだった。ただ安倍首相は、その報告よりも相当に穏健な憲法解釈の変更手続きに入る、と語った。正直、筆者には、安倍首相が今までと異なる憲法解釈を加えたとは受け取っていない。現存の各種法律で行えることを、敢えて、新たな法律にまとめたような話で、憲法解釈を変えたような情緒的「ふり」(ごっこ)」をしたに過ぎないと理解し、「アベノカイシャク」と命名する。

≪ (集団的自衛権 読み解く)安倍首相会見、五つの疑問

 他国のために自衛隊の武力を使う集団的自衛権の行使などについて、安倍晋三首相は15日の会見で検討を明言した。しかしなぜ行使が必要なのか、首相の説明には様々な疑問が浮かぶ。五つの論点で読み解いた。

 <1>若者らを救えない? 救援より他国警護中心か

 「アジアでアフリカで、たくさんの若者たちがボランティアなどで地域の平和や発展のために活動している」「近くで活動するPKO要員もいる。しかし、彼らが突然、武装集団に襲われたとしても、自衛隊は彼らを救うことができない」
    
 安倍首相は会見で「年間1800万人が海外に出かける時代」と強調。パネルを示し、NGOの日本人ボランティアや他国の国連平和維持活動(PKO)の要員が、現地の武装集団に攻撃されても、PKOで派遣された自衛隊が警護できないと訴えた。

 自衛隊の武器使用は憲法が禁じる海外での武力行使につながる恐れがあり、PKO協力法などで正当防衛や緊急避難などに限定されている。安倍内閣は集団的自衛権とは別に、PKOで派遣された自衛隊と他国部隊などとの連携をしやすくする狙いから、離れた場所にいる他国部隊や日本人を救援する際も武器が使えるよう法改正をめざす。

 複数の国が連携することが多いPKOでは、自衛隊の武器使用基準が緩和されれば、日本人の救援よりむしろ他国部隊の警護の役割が多くなりそうだ。一方で自衛隊が戦闘行為に巻き込まれる危険性も増す。  *ただ、自衛隊が現在参加するPKOはアフリカの南スーダンだけ。自衛隊員を除く現地の日本人は大使館員ら十数人。昨年12月に事実上の内戦状態となり、NGO関係者らは全員が退避している。首相が示す、PKO派遣の自衛隊が海外で民間人を救うケースがどの程度あるかは未知数だ。

 <2>憲法前文まで根拠? 9条解釈変更、苦しい説明

 「生命、自由、幸福追求に対する国民の権利を政府は最大限尊重しなければならない。憲法前文、13条の趣旨を踏まえれば自国の平和と安全を維持し、その存立を全うするために必要な自衛の措置をとることは禁じられていない。そのための必要最小限度の武力の行使は許容される」     

 集団的自衛権の行使とは、日本が攻撃を受けていなくても、「密接な関係にある外国」を日本が守り、相手に反撃するものだ。歴代内閣は憲法9条に反すると解釈してきたが、安倍首相は、行使容認を求めた私的諮問機関の提言を「従来の政府の基本的な立場を踏まえた」と説明した。

 首相が解釈変更の根拠として、1972年の政府解釈のうち憲法前文と13条を踏まえた「自国の平和と安全を維持し、その存立を全うするために必要な自衛の措置をとることは禁じられていない」との部分を引用。一方、72年解釈が「集団的自衛権の行使は憲法上許されない」とした部分には触れなかった。

 首相は一方で、今月上旬の訪欧時に演説した際、9条の解釈変更について各国から支持を得たとアピール。「憲法が掲げる平和主義は守り抜いていく」と強調した。

 ただ自民党は本来、前文も含めた憲法改正を志向する。戦争放棄を定めた9条と前文は憲法が掲げる平和主義の根幹で、一部を引用する姿勢は本来の憲法の理念とは相いれないものだ。

 <3>邦人乗る米艦守れぬ? 米軍が救助、見えぬ現実性

 「紛争国から逃れようとしているお父さんやお母さんや、おじいさんやおばあさん、子どもたち。彼らが乗る米国の船をいま私たちは守ることができない」「この議論は、国民の皆さま一人ひとりに関わる現実的な問題であります」   
  
 安倍首相は米軍艦に母と子らが乗り込む姿を描いたパネルを示し、集団的自衛権を行使しないと「米艦を守れない」と強調した。

 海外の日本人が危険に巻き込まれたケースは実際にあるが、米軍に救助された例は「聞いたことがない」(防衛省)という。民間機などで避難したケースでは、イラン・イラク戦争中の1985年、イランに取り残された日本人200人超がトルコ政府が手配した航空機で脱出した例がある。90年からの湾岸危機の時には、日本の市民団体が民間機約10機を手配し日本人ら約3千人を移送した。

 自衛隊機や艦艇が日本人を紛争地域から退避させることは自衛隊法で規定されている。昨年のアルジェリアでのテロ事件を受けた法改正で、車両による陸上輸送も可能になった。

 首相が会見で想定例としたのは、朝鮮半島の有事(戦争)とみられる。緊急時には自衛隊を派遣して在韓日本人を退避させることもありうるが、韓国側との調整が必要になる。「米軍は米国民の避難を優先するのでは」(政府関係者)との声もある。行使容認に慎重な公明党は個別的自衛権などで対応が可能との立場だ。同党の山口那津男代表は16日、首相が示した例について「実際のリアリティーがどれほどか、よく吟味すべきだ」と述べた。

 <4>戦争に巻き込まれない? 参戦決断、迫られることも

 「あらゆる事態に対処できるからこそ、そして対処できる(安全保障の)法整備によってこそ抑止力が高まり、紛争が回避され、戦争に巻き込まれることがなくなる」

 「各国と協力を深めていかなければならない。それによって抑止力が高まる」     
 安全保障上の抑止力とは、防衛や反撃の能力を持つことで、相手国に攻撃を思いとどまらせる考え方だ。軍備を進めれば、攻撃を受ける危険性が減るとの考え方は東西冷戦時代を象徴するもので、軍事力の均衡を保つ効果が期待できる半面、際限のない軍拡競争につながる危険性がある。

 首相は、集団的自衛権の行使容認で自衛隊の対処能力が向上し、「抑止力が高まる」と説明する。だが行使容認に慎重な公明党の山口代表は「圧倒的な軍事力をもつ米国と安保条約を結んでいる。日本に攻撃が加えられた場合は(米国が)対処することも条約で書かれている」と述べ、必要な抑止力は持っているとの認識を示す。

 首相は、集団的自衛権を含めた法整備で「戦争に巻き込まれなくなる」と主張するが、行使は他国での戦争に日本が加わることだ。  

 これまでは日本が直接攻撃を受けた場合に反撃できる個別的自衛権のみが認められてきた。行使を容認し、米国などの支援要請を受ければ、日本は戦争参加の決断を迫られることとなる。参戦を前提とする集団的自衛権行使を認める理由に「抑止力」を挙げるのは矛盾した論理と言える。

 <5>国民に信は問わない? 会見ではっきりと答えず  

「衆院選でも参院選でも、国民の生命、財産、領土、領海は断固として守り抜いていく、その責任を果たしていかなければならないと申し上げてきた。(安保政策転換の)検討はこうした国民との約束を実行に移していくものだと確信している」  
   
 自民党は集団的自衛権の行使について、12年衆院選で公約としたが、政権復帰後の13年参院選では総合政策集には入れたものの、公約には盛り込まなかった。

 報道陣は会見で、この点を踏まえて、集団的自衛権の行使など安保政策の転換が一昨年の衆院選や昨年の参院選で大きな争点とならなかったと指摘。「衆院を解散して国民の信を問う考えはないか」と質問した。

  安倍首相はこれに対し、「演説で国民の生命を守ると申し上げた」などと反論し、憲法解釈変更の検討を含めて「国民との約束を実行に移していく」と言い切った。一方で集団的自衛権の行使容認を争点に選挙で信を問うかについては、はっきり答えなかった。

 明確な争点として示さなくても、国のかたちを変えるような重大な政策転換が可能となる――。こうした考えは、選挙でいったん民意を得た政権の権限 を拡大解釈するもので、憲法が権力を縛る「立憲主義」にも反するものだ。首相が2月の国会答弁で「(憲法解釈の)最高の責任者は私だ。私たちは選挙で国民の審判を受ける」と語り、批判を浴びた姿勢とも重なる。  
≫(朝日新聞:鯨岡仁、渡辺丘、鶴岡正寛)


 安倍は、当初、改憲するぞとアドバルーンを上げたが、あまりにも旗色が悪いと受けとめ、次に、憲法96条の憲法変更手続きを、現行の2/3議席の賛成から1/2議席に変更しようと試みた。しかし、これも前者同様に旗色が悪く頓挫した。そこで思いついたのが、内閣法制局の従来の憲法解釈を変更させる戦術を検討、強引な人事権を振り回し、内閣法制局長官に小松一郎氏を起用した。外務省出身者の起用も異例だが、同氏が2007年には第1次安倍内閣で、日本国憲法第9条は集団的自衛権の行使を禁ずるものではないと、従来の内閣法制局見解とは異なる解釈を示した安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会の立案実務を担当であり、コテコテの国家主義者であった。

 同氏のキャラクターが予算委員会等で物議を醸し、マスメディアでも報道され、健康問題も重なり、内閣法制局における権力掌握に頓挫した。そこで、次に打ち出したのが右翼的イデオロギーを共有する北岡らのお友だちによる懇談会、「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」(安保法制懇)の誕生に至る。集団的自衛権行使に並々ならぬ意欲を見せる安倍首相の執念は、他の法案に比べ異様に強く、トラウマの元凶であるかの如き信条で、この成立に極めて前向きだった。そして、ここに私的な懇談化レベルの提言を受ける形で、即日、首相としての「安保法制懇(かませ犬)」よりも穏健に感じられる手続きの開始を宣言した。

 また、この憲法解釈を国会の議決によらず、党内、与党内及び国民の声に耳を傾け(意見公聴会、パブコメ、タウンミーティングの実施)を行って上で、閣議決定で決めますと宣言した。このような決定の方法が法に則った手法であるかどうかの議論もあるが、安倍の周りを固める官僚らが適法と判断した以上、粛々と集団的自衛権行使容認の日本という国が誕生する。安倍がフリップを示して行ったプレゼンの内容など、現在の自衛隊法で行える行為であり、特に集団的自衛権が容認されたから実行可能になった話ではない。いまでも、現実に出来る話を、新しい解釈でやります、私は正しいことを国民の生命財産を守るために、やろうとしているのです、と云う印象操作に過ぎない。

 本来であれば、このような行政の越権行為を嗜め是正させるのが最高裁と云う司法の責務であるが、絶望の裁判所に、それを望むのは枯れ尾花に命を託すようなもので、あまり意味はない。現在の既得権益をベースに生きてきている一定の発言力のある人物や団体、マスメディアに期待しても、おのずと限界がある。唯一の救いは「アベノカイシャク(内閣による勝手な憲法解釈可)」は、今回の経緯で理解できるように、安倍内閣一代の憲法解釈であり、オーバーライトがいつでも可能と云うことだ。勿論、安倍以上にファッショな内閣を誕生させれば、より軍国的解釈にもなる。ただ、今までのように、まっとうな常識的解釈に沿った内閣が誕生すれば、即刻集団的自衛権を認めない憲法解釈の国家に戻れるわけである。

 ただ、オーバーライトが論理的可能だとしても、集団的自衛権が行使されてしまうと、矢は放たれた状況になるので、引き返せない状況に陥っている可能性もある。つまり、安倍やお友だちにしてみれば、既成事実を重ねて、実質的にオーバーライト不可な状況を早く作ろうと考える可能性はある。現在の世界各地の紛争に、米軍が直接軍事行動に出る可能性は非常に少ない。ウクライナ、西沙諸島、南沙諸島、尖閣諸島においても、米軍が直接動き出す可能性は非常に低い。つまり、集団的自衛権行使の実績をつくり、既成事実化することがオバマ政権においては、ほぼ望み薄だろう。

 現時点で考える限り、集団的自衛権行使、既成事実化までシナリオは描きにくいので、祖父・岸信介の悲願達成!と云う精神的高揚がすべてである可能性が最も高い。石破が首相になれば、米国ネオコンの裏作業とタッグを組み、ウクライナクーデターのような流れで、集団的自衛権を行使できる状況を作るかもしれない。その意味では、自民党政権である限り、「アベノカイシャク」と云う自己満足段階で留めおく方が賢明だ(笑)。最も望ましいことは、米国の凋落が日ごと高まり、覇権国家を放棄して、普通の内向き国家になってくれれば、なおベターだが、そこまで望むのは無理だろう(笑)。


 

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コメント
 
01. 2014年5月19日 11:42:21 : 2f4eqyymkM

 海外で 戦争するのは イヤです

 子供や 孫を 戦争に 引き込むのは 辞めて下さい!!
 

[32削除理由]:アラシ

02. 2014年5月19日 14:07:50 : vgPgbrsFTs
 
 「安倍晋三の妄想」追求のために「国民の命と暮らし」を犠牲にするな。

03. 2014年5月19日 20:18:37 : rAZs4KvhOE
>海外で 戦争するのは イヤです
日本で 戦争するのは イヤですか?中国や韓国(中国の手先)が侵略してくれば日本が戦場になります。戦争がイヤなら、あなたの子供達は 中国や韓国の奴隷になってしまいますよ。
守ってくれるのはアメリカですか?日本が自力で立ち上がらないのに、アメリカはお人よしにも守ってくれるでしょうか?
>子供や 孫を 戦争に 引き込むのは 辞めて下さい!!
そんな事態になっても戦争したくない、奴隷にされても構わないということですか?


04. 2014年5月19日 21:15:09 : uV4U4BijBg
「クレジット」(借金)でしかない「通貨」の使用を受け入れている時点で、貴方は既にシステムの「奴隷」です。


Songcatcher


05. 2014年5月20日 12:27:18 : niaK5COS4Q
やれやれ、安倍晋三がのぼせあがってる様は見るにたえない。

一昨年秋に、自民党総裁選に初めて出てきた頃は、
オズオズ、ビクビクとした感じであったが、
あのころとは別人のような独裁者ぶり。

憲法学の芦部さんさえ知らない愚か者が、
立憲主義を逸脱して、戦後の安全保障・憲法の在り方を
根底からくつがえそうとしていることの恐ろしさに
一人でも多くの人たちに気づいてほしい。



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