http://www.asyura2.com/14/senkyo165/msg/360.html
Tweet |
改憲手続きのみ先行 国民投票法改正案衆院を通過
http://magicmemo.cocolog-nifty.com/blog/2014/05/562-2631.html
2014年5月10日 東京新聞:核心 俺的メモあれこれ
改憲手続きを確定する国民投票法改正案は9日、与野党7党の賛成多数で可決、衆院を通過した。共産、社民両党は反対したが、今国会での成立は確実な情勢だ。改正案は4年後に国民投票の投票年齢を18歳以上に引き下げる内容だが、公職選挙法の選挙権年齢と成人年齢も同じ18歳にする懸案は先送りされた。しかも、その期限は法的効力のある改正案の付則には明記されず、改憲手続きだけが先行された。(中根政人)
◆未解決
国民投票法は、第1次安倍政権下の2007年に成立した。制度の根幹となる投票年齢を「18歳以上」と定め、いまは20歳以上になっている公選法の選挙権年齢と成人年齢も付則で、10年の法施行までに同じ18歳以上へ引き下げることを義務づけた。ところが、国会での議論は進まないまま同法は施行。投票年齢があいまいなため、国民投票を実施できない状態が続いた。
今回、改憲手続きの必要性では一致している自民、公明、民主、日本維新の会、みんな、結い、生活、新党改革(衆院には議席なし)の与野党8党が改正案で合意。施行後、4年間は20歳以上とし、その後、自動的に18歳以上へ引き下げることにし、投票年齢問題は解消した。
しかし、公選法の選挙権年齢と成人年齢の引き下げという懸案は未解決だ。与野党8党は「2年以内」に選挙権年齢を引き下げる法整備を目指すことで合意したが、改正案にそれを保障する条文はない。
◆慎重論
改正案の付則に、選挙権年齢の引き下げは「速やかに法制上の措置を講じる」とだけ盛り込み、8党合意の「2年以内」の時期は明示されなかった。成人年齢も、付則では「速やかに18歳以上に引き下げる」と期限を切らなかった。
代わりに、衆院通過に合わせて採択した付帯決議の中で、選挙権年齢について「2年以内を目途に引き下げの法制上の措置を講じる」とした。
自民党の船田元(はじめ)憲法改正推進本部長は衆院憲法審査会の審議で、付帯決議について「政治的な意味で拘束力は極めて強い」と強調したが、法的な拘束力はなく、政治的な意見表明にすぎない。成人年齢についても、船田氏は「法施行後の4年間で引き下げを実現したい」と答弁したが、付帯決議にさえ引き下げ時期は触れられていない。
成人年齢を18歳とすることについて、自民党内には「社会的な合意が不十分だ」などと慎重論が強い。18歳成人の実現には300以上の関係法令を変える必要もあり、事務作業だけでも相当な時間がかかる。
◆先送り
他の課題も完全に解決したわけではない。
改正案では、改憲の賛否を働き掛ける「勧誘運動」を公務員に原則として認める一方、厳格な中立性が求められる警察官、裁判官、検察官などは例外として禁止し罰則も設けた。同時に、公務員労組の改憲反対運動を警戒する自民党の意見を踏まえ、組織的な運動の規制を検討し、必要な法整備を速やかに行うと、付則に明記した。
改憲以外のテーマを問う国民投票についても、付則で今後の検討課題とし、先送りされた。
与野党合意と言えば、衆院の定数削減を実現するとした自民、公明、民主3党の合意も棚上げされたままになっている。選挙権年齢と成人年齢の引き下げが実現するとは限らない。
[国民投票法]
憲法を変えるのに必要な国民投票の手続きを定めた法律。2007年5月に成立した。本則で投票年齢を「18歳以上」とし、付則で公選法の選挙権年齢などの引き下げについて、10年の施行までに法制上の措置を取るよう求めたが、手付かずとなっていた。付則は、公務員の自由な改憲論議を可能にする政治的行為の制限緩和についても対応を要請。国民投票の対象拡大の検討と合わせて「3つの宿題」と呼ばれてきた。
[国民投票法改正案のポイント]
・憲法改正の際に必要な国民投票の投票年齢を改正法施行4年後に「20歳以上」から「18歳以上」に引き下げる
・一般の公務員が改憲の賛否を働き掛ける「勧誘運動」を容認。厳格な政治的中立性が求められる裁判官や警察官などの運動は禁止
・公務員の組織的な勧誘運動の規制を検討し、必要な法整備を速やかに行う
・改憲以外の国民投票の必要性を検討し、必要な措置を講じる
2014年5月10日 東京新聞:核心
http://www.tokyo-np.co.jp/article/kakushin/list/CK2014051002000126.html
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK165掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。