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原子力は古い…米軍がシフト始めた「バイオ燃料」の威力
http://gendai.net/articles/view/news/150088
2014年5月10日 日刊ゲンダイ
小泉純一郎、細川護熙両元首相が脱原発を目指し7日、発足した「自然エネルギー推進会議」で、原子力の代替エネルギーとして注目を集めたのがバイオ燃料だ。きっかけはシンポジウムの司会を務めたピースボート共同代表の吉岡達也氏が言った「米軍がバイオ燃料で動く船を造っている」の一言だった。
バイオ燃料はサトウキビ、藻類といった植物や廃木材など生物資源を原料としている。生成段階で二酸化炭素を吸収するため、燃焼しても大気中のCO2総量が増加しないのが特徴だ。軍事ジャーナリストの世良光弘氏が言う。
「米軍は2022年までにすべての艦船や航空機の燃料の半分を化石燃料ではない代替エネルギーでまかなう計画です。すでに海軍のシーホーク・ヘリコプターが、バイオ燃料とジェット燃料をそれぞれ半分の割合でブレンドした燃料で飛行することに成功しています。音速で飛ぶF18戦闘機がバイオ燃料で動くのも時間の問題でしょう。日本の防衛省も、米軍機との互換性を意識して、自衛隊機のバイオ燃料活用に動き始めています」
■原発再稼動にカジ切る安倍政権は時代遅れ
米軍がバイオ燃料へのシフトを急いでいるのは、「環境への配慮」よりも、化石燃料の海外依存を減らす安全保障上の理由が大きい。だが、インターネットがそうだったように、軍事技術が民間に転用されて爆発的な威力を発揮することはよくあること。
「バイオ燃料は生産量が少ないためコストが高いのがネックになっていますが、軍事利用が拡大し、民間利用も広がればコストも下がる。燃焼効率が高いため、化石燃料よりもクリーンで燃費がいい代替エネルギーになる可能性を秘めています」(世良光弘氏)
安倍政権は原発再稼働にカジを切ろうとしているが、米軍がどんどんシフトしているバイオ燃料の実用化をもっとマジメに検討したらどうか。それが成長戦略ではないか。
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