http://www.asyura2.com/14/senkyo165/msg/181.html
Tweet |
(回答先: 日中韓「政経冷々」を防げ 相互依存の重み 再認識を 投稿者 あっしら 日時 2014 年 5 月 06 日 00:57:44)
[永田町インサイド]議員外交、突破口なるか
議連、中韓米など往来 「互損」から「互恵」狙う
国会議員の交流で2国間関係を前進させようとする試みが目立ってきた。大型連休中にも超党派の日中友好議員連盟(会長・高村正彦自民党副総裁)と自民党のアジア・アフリカ問題研究会(AA研、会長・野田毅税制調査会長)が4日と7日に相次ぎ中国を訪れる。米国や韓国との間でも議員同士の往来が増えている。首相の靖国神社参拝・歴史問題などをめぐりギクシャクする外交関係で潤滑油の役割をめざす。
(酒井恒平)
「米国は中国とも非常に緊密な関係を保っている。日中はどのようにお互い協力していけるかを決めるべきだ」。4月24日、オバマ米大統領は安倍晋三首相に中国への配慮も示しながら日中関係の修復を迫った。4日後の28日、首相は訪中のあいさつに官邸を訪れた高村氏に「日中関係は大切なのでしっかりやってきてほしい」と伝えた。高村氏は「首相が中韓との関係を良くしたいと思っていることは疑いを入れない」と語る。
日本が中国と結んだ4つの政治文書のうち、高村氏は1998年日中共同宣言(小渕内閣)と2008年日中共同声明(福田内閣)の締結に外相として携わった。やはり訪中を計画しながら、沖縄県・尖閣諸島をめぐる対立などを背景に最後に断念した昨年の経験を生かし、今回は訪中への地ならしを進めてきた。
■超党派でメッセージ 4月9日、習近平国家主席に近いとされる故・胡耀邦元中国共産党総書記の長男の胡徳平氏と党本部で会談した。「両首脳とも戦略的互恵関係を望んでいるが、現実には『互損関係』だ」と伝えると、胡氏は「『互損関係』との言葉は今の状況を指している。中国で皆に伝えたい」と応じた。
この場で高村氏は習氏に近い人物と会えるよう求めたとされる。日中友好議連の訪中団に、公明党の北側一雄副代表や民主党の岡田克也最高顧問ら与野党の実力者が加わっているのも、与野党全体で日中関係の緊張緩和をめざすメッセージを込めたものだ。
中国は5月7〜9日の日程で自民党AA研の訪問も受け入れる。オバマ大統領来日と同時期の4月24〜26日に訪中した舛添要一東京都知事との会談には汪洋副首相が臨んだ。高村氏らとの会談相手は、中日友好協会会長の唐家璇元外相が固まっているが、日本からの2つの議員訪中団を、中国側から誰が迎え入れるかに注目が集まっている。
■日韓首脳会談実現へ努力 元従軍慰安婦問題などで対立する韓国とは、3月24〜25日に日韓議員連盟がソウルに足を運んだ。議連幹事長の河村建夫自民党選挙対策委員長らが与党セヌリ党の黄祐呂(ファン・ウヨ)代表らと会い、国交正常化50周年の15年までに首脳会談を実現するよう努力すると確認した。昨年11月には日本で日韓・韓日議連の合同総会を開いた。
議連は政府間で滞った懸案を政界の調整チャネルで処理してきた。約40年の歴史を持つ日韓議連の場合、教科書や漁業問題に加え、97〜98年のアジア通貨危機時の対韓支援や、02年サッカーW杯の日韓共催の実現にも貢献した。
■米にも知日派議連 アジア以外でも、4月22日に超党派の日米国会議員連盟がカンター米下院院内総務ら米議員団と都内で会合を開いた。会長の中曽根弘文元外相は「昨年26人だった米上下両院の訪日が今年は4カ月足らずで50人近くになった」と語った。米議会にも知日派議連ができるなど日米間の議員交流が活発になる可能性を秘める。
積極的な議員外交の背景には、安倍政権のアキレスけんであるアジア外交で党側が「貸し」をつくる狙いも透ける。夏に見込まれる内閣改造や自民党役員人事で発言権を強めたいという思いだ。
============================================================================================================================
日中友好議連 高村会長に聞く まず経済・環境分野で協力
日中友好議連会長の高村正彦自民党副総裁に議員外交や今回の訪中の意義などを聞いた。
――議員外交が日本の外交に与える影響は。
「一般に議員外交は(良好な関係のための)雰囲気づくりなどが大切で、狭義の外交とは異なる。議員外交は下手をすると二元外交になり、政府の足を引っ張りかねない面もある。日中友好議連の訪中では、中国の習近平国家主席に率直に伝えられるしかるべき人に会えればと期待している」
「国民の相互信頼が広がれば、政府も外交を進めやすくなる。安倍晋三首相も習主席も、世界第2と第3の経済大国の『戦略的互恵関係』を取り戻したいと思っているのは間違いない。現実の『戦術的互損関係』からどう抜け出すか、議員外交で政府の手伝いができればいいと思っている」
――政府の密使のような役割もあるのか。
「ない。(最後は中止した)昨年の議連の訪中にもそうした役割はなかった。議連とは別に、昨年の早い時期に自民党副総裁である私が安倍首相の名代として訪中する選択肢を検討したことはあった。『そうした好機ではない』ということで実現はしなかったが」
――今回の訪中では、集団的自衛権の行使容認についても理解を求めるのか。
「中国側から質問があれば、必要最小限度のことを説明する。本来は政府の人間が政府の責任で説明することだが。胡徳平氏(習主席に近く4月に来日した胡耀邦元総書記の子息)にも答えた。短い会話だったがそれなりに納得してくれたのではないか」
――中国側は環境問題に関心を寄せている。
「議員外交のテーマは『(両国間で)最も弱いところをどうするか』と『最も協力しやすい分野をどんどん進めていこう』の2つ。最も脆弱なのは安全保障と歴史認識の問題だ。最もウィン・ウィンの関係になれるところといえば経済の話、とりわけ環境の話だろう」
[日経新聞5月4日朝刊P.4]
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK165掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。