http://www.asyura2.com/14/senkyo165/msg/148.html
Tweet |
「景気回復」路線で第2、第3のワタミが次々と誕生する
http://gendai.net/articles/view/news/149946
2014年5月4日 日刊ゲンダイ
「悶える市場」の著者・吉田典史氏
「構造的ブラック化」を危惧する吉田典史氏/(C)日刊ゲンダイ
昨年の参院選の争点にもなったブラック企業。結局、矢面に立ったワタミ創業者の渡辺美樹氏は当選し、一見沈静化したかに見えるが、ジャーナリストの吉田典史氏は「ブラック企業は増殖を続けている。批判を恐れる経営者が大っぴらな発言を控えるようになったに過ぎません」と言う。
「この10年ほどの間に、部下をうつ病に追い込む“クラッシャー上司”が急増したといわれます。識者やメディアはその理由として、『成果主義の浸透』や『正社員の数が減り、1人当たりの仕事が増えていること』を挙げますが、創業経営者を100人以上取材した立場からすれば、この認識は事実誤認です。ブラック企業は必ずしも意図して若い社員を使い潰そうとしているわけではありません。もっと深いところに『悪の構造』があると考えています」
「悪の構造」とは新規採用の抑制と団塊世代の退職で進んだ企業のイビツな年齢構成と、それに伴う人材育成の放棄だという。吉田氏はある有名流通企業の人事担当者をインタビューした際、「面接で人材育成方針を気にする学生を採用しない」と漏らしたことに驚愕(きょうがく)したという。だが、取材を進めていくうちに、ほかにも育成をないがしろにしている企業が多いことに気が付いたそうだ。
「人材育成をしない企業は、結局、プレーヤーとして未熟な人を『実力主義』などと称して、管理職に昇格させざるを得ない。経験の浅い管理職が何をするかといえば、部下にやみくもに『なぜできないのか』と問い詰め、最終的に部下をうつ病にしてしまう。本人が“仕事の再現性”に乏しく、何をどうすればいいのか分からないのだから、当然の帰結でしょう。今、多くの中小企業で、こうした“構造的ブラック化”が進んでいる印象がします」
安倍政権が煽(あお)る「景気回復」路線は、「悪の構造」を深刻化させかねないという。
「飲食店や量販店が“成長”しようとすれば、とにかく単価を下げて出店攻勢をかけるしかない。そうすると、ますます未熟な若い管理職にたくさんの部下を配置して店舗を回していくことになる。急成長をしていた頃のワタミがこのパターンでした。安倍政権下で、第2、第3のワタミが次々と誕生すると思います」
▽よしだ・のりふみ 1967年生まれ。人事・労務、事件の取材を続けるジャーナリスト。
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK165掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。