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2014年5月 2日 くろねこの短語
「戦争を知ろうともせず、机上で勇ましい夢を語る政治家が憲法をもてあそぶ」(東京新聞社説)。いまでも戦争状態の国や地域はけっこうあるんだから、GWの外遊はそうした最前線を一兵卒として戦闘服に身を包んで視察することを義務づけたらどうだろう。
どこもかしこも、TVは韓国の沈没船騒動一色。でも、一時はあれほど大騒ぎしていた行方不明の旅客機のその後はどうなってるんだろう。
それはともかく、政治家のセンセイたちは大挙して外遊とやらにお出かけで、娘が東電のアンポンタン幹事長・石破君もご多聞にもれずアメリカへと旅立ちました。で、何してるかと思ってたら、「集団的自衛権の行使を可能にすることはアジア太平洋地域の抑止力強化の観点から有益だ。将来的に多くの国と、このような関係を築くことができるかもしれない」なんて物騒なことを講演でくっちゃべったそうだ。
さらに、オーストラリア,ニュージーランド,アメリカが1951年に締結した、「1国でも武力攻撃を受けた場合、共同して防衛にあたる」とするアンザス条約まで持ち出してます。ようするに、横断歩道みんなで渡れば恐くない、っていうのと同じで、アメリカを中心とした同盟国はみんなで手をつないで、一斉に集団的自衛権行使して戦おうぜって言ってるわけです。地球の裏側まで戦争しに行くつもりです、この男は。
・集団的自衛権:石破氏「将来的には多国間でも」米で講演
http://mainichi.jp/select/news/20140501k0000e010191000c.html
しかし、集団的自衛権行使容認についてすら議論百出だってのに、さらに踏み込んだことを勝手に海外で放言するのかねえ。言ってる内容はほとんど気が触れたかってなもんなんだが、そもそもこうした発言をすることに憤りすら覚えます。いくら自主憲法が党是の自民党だからって、国会議員は「憲法を尊重し擁護する義務を負う」と憲法99条で規定されていることを忘れちゃいけない。
今朝の東京新聞社説は「憲法を考える 戦死と向き合う覚悟は」と題して、こう書いていた。
(これより引用)
米国、英国、韓国の大統領や首相が自国の兵士を激励するためイラク訪問する中、当時の小泉首相や安倍官房長官、防衛庁長官だった石破氏は十三回二十二発ものロケット弾攻撃を受けた陸上自衛隊の宿営地を視察することなく、終わりました。
戦争を知ろうともせず、机上で勇ましい夢を語る政治家が憲法をもてあそぶ。空疎なシビリアンコントロールが取り返しのつかない事態を招こうとしています。
(引用終わり)
・東京新聞社説
憲法を考える 戦死と向き合う覚悟は
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2014050202000162.html
そう、GWにヨーロッパ、アメリカに行く暇があるなら、世界のどこでもいいから戦場もしくは内乱もしくはテロが横行する危険地帯に、政治家のセンセイたちは率先して視察に行っていただきたい。どうせ戦争になっても戦場に行く気はないんだから、せめてその前にどれだけ戦争が悲惨で恐ろしいものか経験してみればいい。こうなったら、三方ヶ原の合戦の徳川家康みたいに糞尿垂れ流すほどの恐怖体験を義務づけたらどうだろう。そういう「身を切る」こともせずに、若者を戦争に駆り出そうなんてのは、およそ国政に携わる者のすることではありません。しょせんは、戦闘服着て戦車乗ってはしゃいでるのが関の山なくせに。
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