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全国民必読 安倍を操る「財務省7人のワル」をご存じか 消費税増税のウラで高笑い
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/39033
2014年04月30日(水) 週刊現代 :現代ビジネス
時の首相を騙すのはいとも簡単とばかりに、東大卒のエリート集団が悪知恵の数々を企み始めた。増税させた奴が一番偉い奴。我先にと「工作」に走る財務官僚たちの目に、国民の姿は映っていない。
■「さあ、次は10%へ増税だ」
さっそく「増税関連倒産」第一号が出てしまった。
「新潟県のスーパー河治屋です。'55年創業の老舗ですが、ここ数年は大型スーパーの台頭で苦しんでいた。そこへきて増税となり、新税率に対応する新型レジの設備投資ができない状況にも追い込まれ、最終的に資金繰りに行き詰まって新潟地裁から破産手続きの開始決定を受けた」(同社関係者)
ほら、言わんこっちゃない。そう感じた人は少なくないだろう。
4月1日から消費税が5%から8%に増税され、全国で悲鳴が止まらない。「4月1日~6日までの国内18店における売り上げが前年同日対比でマイナス21・8%になりました」(高島屋広報・IR室)、「4月第1週の週末の売り上げは前年比1割減でした」(関西の大手量販店の広報担当者)というように、各地の店から客がゴソっと消えた。
企業各社は顧客をつなぎとめる防衛策に必死で、日本マクドナルド、牛丼チェーンのすき家など「値下げ」に踏み切る会社が続出。安値競争で企業が消耗戦を繰り広げるデフレ不況の光景が蘇ってきた形だ。
「その最中、安倍晋三首相は5日の土曜日に日本橋三越本店を訪れた。つくだ煮、靴など合計約4万円(内消費税分は約3000円)の買い物をして消費する姿勢をアピールするつもりだったが、『消費税がだいぶ高くなったんだという実感があった』と暢気なことを言ったため、『いまさら言うな』とか『庶民は三越に行かない』などと猛批判を受けています」(首相担当記者)
そもそも消費増税については、デフレから脱却しかけた日本経済に冷や水を浴びせかけると懸念する声が噴出。それを押し切って昨年10月1日に安倍首相が増税宣言をしたが、「予想通り」に経済が大ダメージを受けているというわけだ。
そうした中にあって、いま、ある財務省OBの衝撃発言が波紋を広げている。
「前事務次官の真砂靖氏('78年入省、以下同)が、2月末に地元の和歌山県内で講演した際に、消費税の10%への引き上げについて『経済がよほどのことにならない限り、やらないといけない』と語った。和歌山での講演なのでほとんど注目されていないが、10%への増税は政権でさえ慎重な構えを見せている中で、かなり踏み込んだ発言だった」(全国紙経済部記者)
8%への増税でさえ日本全体にパニックを引き起こしているというのに、「10%にして当然」と言わんばかりの発言は、世間の感覚と大きくズレている。
「しかも真砂氏は講演会でさらに踏み込んで、『専門的集団である官僚が、政治や国民に対して選択肢を示す必要がある』とも語った。政治家より自分たちのほうが優れているのだから従うべきだ、とも聞こえる強気な発言です。自身が官房長を務めていた当時の民主党政権についても、『政治が非現実的』『大衆迎合的に感じた』と上から目線でこき下ろしていた」(同前)
実はいま、今冬に安倍政権が決断を下す「消費税の10%増税」をにらんで、財務省が動きを活発化。さらなる増税に向けて、水面下で工作を開始している。
その中心と目される「7人のワル」(最終ページの表)は前出の真砂氏のほかに、主税局長を務める田中一穂氏('79年)。最近、周囲にこんな持論を披露している。
「ポイントは来年1月の通常国会。安倍首相は年末までに10%増税の可否を判断するが、仮に『否』と判断を下せば、消費増税法案改正のための『消費税国会』と化す。しかし、この国会は集団的自衛権関連の改正案を通す国会にもなる可能性があるので、『消費税国会』にしてしまうと、安倍首相がやりたい憲法改正が大きく後退することになりかねない。だから首相は10%を容認するはずだ」
■「反対派」を切り崩せ
田中氏は第一次安倍内閣で首相秘書官を務め、現在は官邸と財務省の窓口役を務めるキーマン。安倍内閣で増税に慎重なのは安倍首相自身と菅義偉官房長官の二人で、両者をいかに切り崩すかが財務省の最重要課題となっている。
「その点、田中氏は折に触れて安倍首相にメールを送れる間柄だし、安倍首相から重宝されている経産省の今井尚哉・首相秘書官を親友と呼ぶ仲。さらに主税局総務課長から菅官房長官の秘書官に就いた矢野康治氏('85年)とも師弟関係にある。唯一、安倍首相と菅官房長官の心が読める田中氏が官邸攻略の中心人物となるのは必然です」(官邸関係者)
そんな田中氏が考え出した官邸の切り崩し工作は、以下のようなものだという。
安倍首相と菅官房長官は財務官僚の言うことをそのまま受け入れるタイプではないが、経済人や学者の意見は割と素直に取り入れる傾向がある。そこで安倍官邸に近い学者や経済人を取り込むことで、消費税10%増税はやむを得ないという結論を出させる―。
すでに実働部隊は動いている。たとえば前財務官の中尾武彦氏('78年、現在はアジア開発銀行総裁)。中尾氏は東大時代に、安倍首相が信頼を寄せる経済ブレーンの一人である浜田宏一氏(イエール大学名誉教授)のゼミで勉強した浜田門下生。そこで、増税反対論者であり安倍政権の内閣官房参与を務める浜田氏の対応を中尾氏が任された。
「安倍首相が8%への増税を決断する前から中尾氏は浜田氏のもとへ通い、浜田氏が増税反対派の仲間の名前を出しただけで『そういう人とは付き合わないほうがいいですよ』とプレッシャーまでかけていた。浜田氏も『中尾が来て困っている』と漏らしながらも、門下生だけに無下にできない。財務省はこうした人間関係をしっかり利用するわけです」(前出・官邸関係者)
昨年10月に8%増税が決まった後からは、「工作範囲」の拡大も実行に移している。昨年11月に財務省から突然「ご説明に伺いたい」と連絡を受けたという評論家の荻上チキ氏が言う。
「メールで『ご著書を拝読しました。消費税についてぜひ一度お話をさせて下さい』とコンタクトをとってきました。スターバックスで会うことになったんですが、来たのは電通から官民交流で財務省に来ている広報担当者と財務省プロパーの広報担当者。これまではマスメディア、政党、学者などに『ご説明』に伺っていたけれど、それだけでは不十分なので、私のような個人やNPOなどにも対象を広げていると言っていた」
財務省側は数センチにもなる分厚い資料を持参、その上で荻上氏の著書に大量の付箋を付けて、それをもとに説明を始めたという。
「簡単にいえば、『いまなぜ消費税増税が必要なのか』について説明を受けたわけです。私がいますぐにやらなくてもいいという話をすると、『違う、今でしょ』という説明を繰り返していました」(荻上氏)
病児保育のNPO法人フローレンス代表の駒崎弘樹氏もツイッターで財務省レクを受けたと書いている。
こうして安倍首相や官邸を操る一方で、世論に影響を与える人物を一本釣りすることで、「増税意見」をひとつでも多く発信してくれるよう動いているのだ。
■メディア対策もぬかりなし
もちろん大手メディアへの対策も抜かりはない。特に力を入れているのが、安倍首相と懇意な渡辺恒雄氏が率いる読売新聞。昨年8月31日に読売新聞が『消費税率「来春の8%」は見送るべきだ』との社説を掲げた際には、事務次官の木下康司氏('79年)がすぐに渡辺氏のもとへご説明に伺ったほど。
さらに元事務次官で安倍政権の内閣官房参与を務める丹呉泰健氏('74年)が読売新聞調査研究本部の客員研究員として入り込んでおり、財務省は丹呉氏にも読売内部から援護射撃をしてもらう算段だ。
「実は財務省では新聞社などに説明に行くと人事評価が上がるようになっており、財務官僚たちが編集委員やデスク、担当記者との懇談を持つように動く仕組みになっている。そうして配下の財務官僚を丸ごと使って、メディアへの説得工作を仕掛けているわけです」(全国紙デスクOB)
丹呉氏が10%増税に向けた勉強会を頻繁に開催している―最近ではそんな話も聞こえてきた。
人事からも、「増税工作」の一端が垣間見える。
財務省の「司令塔」である主計局に居並ぶ太田充氏('83年)、井藤英樹氏('88年)、宇波弘貴氏('89年)、小宮義之氏('89年)。彼らにはひとつの共通点がある。元事務次官の勝栄二郎氏('75年)が民主党政権時代に野田佳彦首相を籠絡し、消費増税への道筋をつけさせた時の「功労者」なのだ。
「太田氏は野田首相の秘書官として送り込まれたが、当時の太田氏はすでに主計局次長という重量級ポスト。これで他省庁から来た秘書官たちの頭が上がらないようにして官邸を支配してきた功労者の筆頭格の一人です。
井藤氏は財務省OBの古川元久元国家戦略担当相の同期で、自見庄三郎元金融担当相の秘書官を務めた。同じく財務省OBだった大串博志元内閣府政務官の同期である宇波氏は藤村修元官房長官の秘書官、小宮氏は安住淳元財務相の秘書官に就き、内閣全体をコントロールした」(財務省OB)
あの「成功体験よもう一度」と、今度は主計局を根城に安倍政権に揺さぶりをかける体制なのだ。
「主計局次長を務める岡本薫明氏('83年)もいます。自民党から民主党に政権交代する前から安住淳氏に接触し、『政策勉強会』と称して財務省色に染めていった功績がある。しかも岡本氏は知る人ぞ知る、勝元事務次官が最も評価している人物。低姿勢な物腰が勝元事務次官に似てきたとも言われる。最近は各地で講演会をしたり、知事を訪問して、地方での増税支援を取り付けている様子です」(全国紙幹部)
そして主計局は次をにらんだ「増税工作」に早くも着手している。
■増税のためなら何でもやる
財務省主計局長の香川俊介氏('79年)が各省庁の官房長宛に、「平成25年度補正予算の早期実施について」と題された文書を配ったのは今年2月のこと。「公共工事についての早期実施」「公共工事以外の予算措置についての早期実施」の2項目からなる文書だが、要は消費増税による景気低迷を回避するために、安倍政権が決めた5・5兆円の補正予算を、道路からボールペンの発注に至るまですぐさまに実行しろという指示書だ。産経新聞特別記者・編集委員の田村秀男氏が言う。
「7~9月期の景気指標が落ち込めば消費増税がやれなくなるため、公共事業などを早期に集中執行することで、見せかけの経済成長を作ろうとしている。昨年も4~6月期に予算を集中執行させて、そのまやかしの景気回復が8%増税の根拠とされた。同じことを繰り返そうとしているのです」
国は年金などの社会保障に回すための財源がないから消費増税をすると説明してきたが、実はそのカネが公共事業などに回り、再び「増税」の材料に使われようとしているのだ。東京新聞・中日新聞論説副主幹の長谷川幸洋氏も言う。
「消費増税は社会保障に使うというロジックは'99年の予算総則に初めて打ち出され、'07年11月の財政審で方針としてまとめられた。しかし、カネに色はないわけだから、当時からこれは増税のためのロジックだとわかっていた。案の定、消費増税はいま公共事業にばらまかれることになったわけです」
しかし、財務省のやりたい放題はこれだけにとどまらない。景気浮揚のために株価を上げる策まで講じているという。
「財務官の古澤満宏氏('79年)が3月6日にニューヨークで開かれた日本証券サミットに参加し、アベノミクスの第三の矢である成長戦略をアピールしていた。実は日銀総裁の黒田東彦氏('67年)も増税賛成派で、公共事業で景気浮揚ができないとわかれば、再び黒田サプライズ緩和に打って出るとの観測がある。さらに、財務省が厚生労働省と結託して、年金資産120兆円を運用するGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)を動かして、日本株買いに走らせるというシナリオも語られている」(前出・経済部記者)
とはいえ、成長戦略はすでに腰砕けだし、追加緩和もGPIF発動もカネを金融市場にばらまくだけで、「まやかしの一手」であることに違いはない。
ちなみに、財務省は田中一穂氏が安倍首相から切られるような事態に備えてもいる。キーマンは首相秘書官の中江元哉氏('84年)。安倍官房長官時代の秘書官を務めた人物で、第二次安倍政権誕生時に首相から再抜擢された。持論を声高に政治家に主張するだけではない冷静沈着なタイプで、安倍首相からはその「財務官僚っぽくなさ」が買われていると評判である。
「財務省としては、田中がこけても中江がいるというわけです」(前出・財務省OB)
「日本の中枢」の視界にあるのは増税の二文字ばかり。庶民の生活には目もくれていないところに、この国の悲劇がある。
「週刊現代」2014年4月26号より
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