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「木下財務省の怒涛のプロパガンダ」(EJ第3781号)
http://electronic-journal.seesaa.net/article/395800536.html
2014年04月30日 Electronic Journal
2013年9月9日まで時計の針を戻してみます。その日、安
倍首相は2020年の東京オリンピック開催を決めて意気揚々と
帰国したのです。その2日後に読売新聞は、9月12日付の一面
トップで次のように報道したのです。
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消費税 来年4月8% 首相、意向を固める
──2013年9月12日付、読売新聞
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これを見た安倍首相は血相を変えて怒ったといわれます。実は
読売新聞社は、首相が帰国後に麻生副総理、菅官房長官、甘利経
済再生担当相を集めて4者会談を開いたという情報を入手し、間
髪を入れず、この記事を報道したと表向きいわれています。
しかし、この12日に読売と同じ内容を報道した新聞社は、次
の4社もあるのです。
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【共同】/2013年9月12日付
・消費増税 来年4月8%に 首相、10月1日表明へ
【時事】/2013年9月12日付
・消費税、来年4月に8%=経済対策5兆円で下支え
【毎日】/2013年9月12日付、夕刊
・消費増税 来年4月8%、安倍首相「環境整う」判断
【東京】/2013年9月12日付、夕刊
・消費税 来年8% 2%分 経済対策5兆円
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続いて、12日の5社の報道の一週間後の9月19日に次の2
社が追加報道をしているのです。いつも政府の提灯持ち報道をし
ている日経の報道が遅いことはひとつの意味を持っています。
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【産経】/2013年9月19日付
・消費税来春8%、首相決断 法人税減税の具体策検討指示
【日経】/2013年9月19日付 夕刊
・消費税来春8%、首相決断 法人減税が決着
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最後は朝日新聞です。それも21日の土曜日の朝刊の報道なの
です。どちらかというと増税には一番慎重姿勢の朝日新聞が、最
後の報道になったのは、きわめて印象的です。
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【朝日】/2013年9月21日付
・首相、消費税引き上げを決断 来年4月から8%に
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このように、9月12日から21日までの10日間、マスコミ
はほぼ毎日のように「首相消費税増税を決断」の情報を繰り返し
報道したのです。異常なことは、マスコミはこの件に関し、官邸
に一切取材をかけていないことです。もちろん安倍首相から直接
ウラを取ったメディアは1社もないのです。
この報道に対して、官邸はどう対応したのでしょうか。12日
に読売新聞の第1報が出たとき、菅官房長官はすぐ記者会見で次
のように反論しています。
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総理が増税を決断した事実はない
──菅官房長官
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しかし、この菅官房長官の反論をそのまま報道したメディアは
ないのです。完全無視です。おそらくこれは木下財務事務次官か
ら、マスコミに対して「増税決断を報道せよ」という指示が出さ
れ、それにしたがった結果であると思われます。
これについて、既出の米山満氏は「財務省のプロパガンダ」で
あるとして、次のように書いています。
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まさに木下の怒涛の宣伝決戦≠ナす。完全に安倍の退路を
断とうという勢いの、すさまじい量のプロパガンダです。菅官
房長官が会見で朝刊の記事を否定し、その日の夕刊でまた「増
税を決断」の記事が出るのですから、いったい安倍は何時間ぶ
りに何回目の決断をしたことになるのか。とても正気とは思え
ない、なりふり構わないメディアの狂奔ぶりです。
菅官房長官が記者会見で「総理は増税を決断していない」と
真っ向から報道内容を何度も否定したのに、その言葉が報道さ
れることは、いっさいありませんでした。また、これらの記事
のどれひとつとして安倍自身から裏を取って書かれたものはあ
りませんでした。 ──倉山満著
『増税と政局・暗闘50年史』より/イースト新書027刊
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「もうこれは決まったことで後に戻せない」という財務省の力
づくの官邸押さえ込みの手法なのです。彼らは相手が首相であっ
ても、そんなことは一向に意に介さないのです。
安倍首相の怒りは凄まじいものだったといいます。首相周辺で
は、読売報道に対する安倍首相の怒りについて、次のように述べ
ています。
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様々な経済指標が上向きだったため、首相も消費税引き上げや
むなしという方向に傾いていたが、まだ引き上げを決断してい
たわけではなかった。にもかかわらず、増税を悲願とする財務
省とまるで謀ったかのように、新聞各紙が外堀を埋めるような
やり方で次々に“首相増税の意向”と報じた。報道が先行し、
首相はカリカリしていました。 ──首相周辺
http://bit.ly/1tPh9v8
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このようにして、消費税増税8%は決定されたのです。このよ
うに国の大事な決定が官僚機構の意のままにされている──これ
が日本の実態です。 ──[消費税増税を考える/79]
≪画像および関連情報≫
●安倍首相、財務省と激突/阿修羅/2013年9月
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安倍晋三首相がスーパー官庁・財務省に圧力をかけている。
消費税率を来年4月から5%から8%に引き上げる際、景気
の腰折れとデフレ圧力を防ぐため、増税分3%のうち2%分
に相当する5兆円規模の経済対策を要求したのだ。財務省は
財政規律を重視して消極的だったとされる。首相周辺は同省
への警戒感を隠さず、一歩も引かない構えだ。「首相が消費
税を引き上げると決断した事実はない。経済政策全体を掌握
した上で判断する」菅義偉官房長官は12日の記者会見でこ
う語った。永田町的に通訳すると「効果のある大規模経済対
策をまとめなければ、増税には応じないぞ」と財務省に通告
しているのだ。各種経済指標が堅調なうえ、2020年東京
五輪招致成功で新たな経済効果も見込まれるため、安倍首相
は消費税増税の意向を固めている。ただ、前回の消費税増税
時に景気後退を招いたとの分析もあり、10月1日の正式発
表と同時に5兆円規模の大規模経済対策を打ち出す方針。安
倍首相のブレーンである浜田宏一、本田悦朗両内閣官房参与
は、毎年1%ずつの消費税引き上げを主張していた。増税分
3%のうち2%分を経済対策に当てれば、景気への影響は1
%分に抑えられると計算した。これに対し、財務省が当初主
張したのは2兆円規模。このため、甘利明経済財政担当相は
2日、「できるだけ財政出動しないで済ませたい思惑が見え
見えだ」と、公然と財務省を批判した。安倍首相周辺には財
務省に対する不信感がある。第1次安倍内閣時代、閣僚スキ
ャンダルが相次ぎ、「官邸崩壊」と呼ばれて早期退陣に至っ
た背後に、財務省の影を感じているのだ。
http://bit.ly/1fkMdyE
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