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安倍総理の「本当に胸が痛む」発言は、米国と事前調整済み
http://bylines.news.yahoo.co.jp/ogasawaraseiji/20140428-00034871/
2014年4月28日 12時52分 小笠原 誠治 | 経済コラムニスト
安倍総理は27日午後に、慰安婦問題に関して次のように述べたと報じられています。
「筆舌に尽くし難い思いをされた慰安婦の方々のことを思うと本当に胸が痛む思いだ」
恐らく多くの国民が、この発言をどのように理解していいのか頭を悩ましているのではないかと思うのです。
というのも‥安倍総理は、今でこそ河野談話は見直さないという考え方に変わっていますが、しかし、元々は河野談話はおかしいとの主張であったからなのです。そして、そのような安倍総理を支持する国民も多かったのです。
安倍支持者は思っているのではないのでしょうか? 河野談話の見直しをしないというのは、米国に対する配慮からで仕方がないかもしれないが‥しかし、それにしても安倍総理が上にような発言をするなんて、と。
確かに、慰安婦になった女性たちに同情すべき点が多々あるかもしれない。しかし、安倍氏にとってはそのことよりも日本の名誉を回復することの方が重要ではなかったのか、と。安倍総理は、考え方を変えたのであろうか、と。
貴方もそんな疑問を感じるでしょう?
ところで、オバマ大統領は日本を発った後、韓国に到着するや否なや、第二次大戦中の従軍慰安婦の制度はおぞましい人権侵害だと述べました。
オバマ大統領は、terrible でegregious な人権侵害だと言ったのです。
terrible という単語は割とお馴染みでしょうが‥egregious と聞いて、直ぐその意味が分かる人は相当の英語力のある人でしょう。米国人は、それが酷いなんて言う時にはterribleという単語をよく使います。では、egregious にはどんな語感があるのでしょう? これは、terrible よりもさらに酷い、別の言葉でいえば、えげつないとかおぞましいという意味があるのです。
何故オバマ大統領は、そのような単語を敢えて用いたのか?
それは、米国の政治家は、慰安婦はsex slaveであると思い込んでいるからなのです。奴隷=人権侵害のシンボルなのです。だから、slaveと聞いて、それに反応しないような者は人間ではない、と。
いずれにしても、安倍総理が「本当に胸が痛む思いだ」と発言したのは、まさにオバマ大統領の発言に歩調を合わせたものであるのです。私は、そう思いました。そして、国民の多くもそう思っているに違いありません。
日本であれだけのもてなしを受けながら、韓国に到着するや否や、日本の悪口を言うオバマ大統領は一体どんな人間なのか、と。私は率直にそう感じましたし、また、私と同じように感じた人も少ないない筈です。しかし、問題はそれだけでは済みませんでした。今度は、安倍総理が、そのオバマ大統領の発言を支持するようなことを言ったのです。「本当に胸が痛む思いだ」と。
誤解のないように言っておきますが、安倍総理が慰安婦に同情してはいかんと言っているのではないのです。でも、何故オバマ大統領が日本の悪口めいたことを言った後にオバマ大統領の言い分が正しいかのような発言をするのか、と。
貴方もそう感じているでしょう?
いずれにしても、安倍総理は本心からそう言っているのでしょうか? もし、そうであるというのであれば、韓国が米国やオーストラリアに慰安婦像を建てるのを認めるということなのでしょうか。これから先、韓国が世界中に慰安婦像を建立しても、日本は黙って見逃すのか、と。
しかし、では何故安倍総理は、NHKの会長や経営委員に籾井氏や長谷川氏や百田氏を起用したのか、と。
全然一貫性がないではないか、と。
全くもって不可解の一語に尽きるのです。
しかし、私を含め、多くの人が少し勘違いしているのです。
というのは、安倍総理が慰安婦のことを考えると本当に胸が痛む思いだなんてことを言うのは今回が初めてではないからです。実は安倍総理は、3月14日の予算委員会で次のように述べているのです。
「歴史認識に関する歴代内閣の立場を全体として引き継いでいる。慰安婦問題については、筆舌に尽くし難い、つらい思いをされた方々のことを思い、非常に心が痛む」
ご存知でしたか?
1か月ほど前にもそのように言っているのに、そのときにはそれほど注目を浴びなかった。しかし、今回は世間の注目を浴びた。何故?
それは、やはりオバマ大統領の慰安婦問題発言が余りにも日本に対する悪口のように聞こえ、そして、その悪口の後に、安倍総理がオバマ大統領に同調するようなことを言ったからなのです。つまり、我々国民のなかには、その安倍総理の発言に大いに失望した人がいるということなのです。慰安婦の女性たちに同情しても、何も日本を悪く言うオバマ大統領に同調する必要はないのではないか、と。
しかし、繰り返しますが‥今回安倍総理が言ったことは何も初めて言ったことではないのです。
恐らく、日韓の関係正常化の1つの手段としてそのような作戦を取ることを安倍総理は、オバマ大統領の訪日前に練っていたということなのでしょう。
河野談話の見直しなど二度と口にしない、と。そして、慰安婦の問題に関しては、非常に心が痛むとだけ言い、今更事実関係を争うようなことはしない、と。そうすることを米国が望んでいるようであるし、また、そうなれば韓国としても矛を収めざるを得ないであろう、と。
つまり、韓国に行ってオバマ大統領が日本の悪口を言ったのも、そして、そうやって悪口を言われたのにオバマ大統領に同調するような発言をしたのも、全て事前に調整済みのことだったのです。
そんなことも知らずに、安倍総理は何と嘘つきなのかと憤慨する安倍氏の支持者たち!
まあ、いいでしょう。
でも、これで本当に韓国は慰安婦問題を今後蒸し返さなくなるのでしょうか?
私には、とてもそのようには思えません。
でも、そうなったら、オバマ大統領が韓国側に同情したのも、そして、そのオバマ大統領の意向に沿って行動した安倍政権も、作戦が失敗したことを認めざるを得ないでしょう。
以上
小笠原 誠治
経済コラムニスト
小笠原誠治(おがさわら・せいじ)経済コラムニスト。1953年6月生まれ。著書に「マクロ経済学がよーくわかる本」「経済指標の読み解き方がよーくわかる本」(いずれも秀和システム)など。「リカードの経済学講座」を開催中。難しい経済の話を分かりすく解説するのが使命だと思っています。
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