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すし店での夕食も米側の要請で6人になった(23日、東京・銀座)=ロイター
強気の安倍氏と背水オバマ氏 幻の「サシ会談」
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS2600T_W4A420C1PE8000/
2014/4/27 2:00日本経済新聞
オバマ米大統領の離日直前まで環太平洋経済連携協定(TPP)交渉が続いた日米首脳会談。その舞台裏を振り返ると、11月の中間選挙を前に業界団体の圧力で背水の陣を敷くオバマ氏と、高い支持率を背景に強気の姿勢を崩さなかった安倍晋三首相の姿が浮かび上がる。日本側は大人数の首脳会談とは別に一対一による「サシ会談」を米側に提案し、首脳間の強固な絆の演出にこだわったようだが、幻に終わった。
■安倍氏、強い「絆」演出へ打診
「すし店ではなく、ホテルで夕食をとりながら話し合ってはどうか」。大統領の来日が23日夜と決まってからも、米側は度々、日本側を困惑させた。東京・銀座の高級すし店で首相が大統領をもてなす形の会食を提案した日本側に対し、米側は実務的な会食を主張していた。
日本側は当初、首脳同士とケネディ駐日大使、佐々江賢一郎駐米大使の計4人での会食を想定していた。ところが土壇場で米側から、オバマ氏の側近で日本への厳しい姿勢で知られるライス大統領補佐官を加えてほしいとの要請があり、日本側のカウンターパートである谷内正太郎国家安全保障局長を呼び、通訳を除いて計6人となった。
支持率が4割台に低迷し、国内では早くもレームダック(死に体)と指摘されるオバマ氏。最も避けたいのは11月の中間選挙で敗北し、残る任期で何もなし遂げられなくなることだった。シリアやウクライナ情勢などへの対応で威信が低下したオバマ氏にとって最後の成果となり得るのがTPP。来日でその道筋をつけることへの強いこだわりがあった。
「米国の豚肉業界は日本と違って政治的に本当に強力だ」「自動車産業を敵に回しては米国では選挙はできない」。23日夜のすし店での会合。オバマ氏は側近のライス氏の顔を見ながら時折、弱気な嘆願調になったという。場を和ませようとして首相が「ケネディ大使は日本では人気が高い」と水を向けても、オバマ氏は「日本で人気でも選挙の票にはならない」とにべもなかった。
■オバマ氏、TPPへの影響恐れ
すし店での会合後、日本側は24日の首脳会談で「短時間でも二人きりになれないか」と非公式に打診したが、米側は共同記者会見の時間などを理由に断ったとされる。
2009年、当時の鳩山由紀夫首相が日米首脳会談の際に「二人だけで話せないか」と突如、オバマ氏とのサシ会談を提案し、米側が約10分間のサシ会談を受け入れた。このため日本側には「TPPという機微に触れるテーマがある時ほど、二人きりの話し合いに応じてもらえる」と期待する向きもあったが、米側の態度は硬かった。
日本側はあきらめず、オバマ氏の視察などに首相が同行する案を急きょ検討。02年に当時の小泉純一郎首相とブッシュ米大統領が明治神宮で流鏑馬(やぶさめ)を楽しんだことがあり、「安倍首相も今回、流鏑馬の見学に同行できないか」と米側に打診したが、これも拒否されたという。
首脳同士が二人きりになれば事務レベルや閣僚レベルではできない本音の話ができると踏んだ日本側。TPPを単なる通商交渉ではなく、日米同盟の柱として首脳同士の信頼関係に望みを託そうとしたが、オバマ氏は最後まで二人きりで腹を割って話す場を避けた。
甘利明経済財政・再生相とフロマン米通商代表部(USTR)代表によるTPP交渉が大詰めを迎えていたため、オバマ氏は一対一の頭越しの首脳決着が、交渉に何らかの影響を与えてしまうと懸念したようだ。
オバマ氏が羽田空港を飛び立ったのを見た日本政府関係者はこうつぶやいた。「アボット豪首相にトルコのエルドアン首相……。個人の信頼関係に基づく外交を築くのが安倍首相のやり方。オバマ氏ともそうなれれば良かったのだが」
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