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「田岡氏「米国にとって、親中であることは親米であり、反中であることは反米なのです。」:岩上安身氏」
http://www.asyura2.com/14/senkyo164/msg/668.html
投稿者 赤かぶ 日時 2014 年 4 月 27 日 00:17:15: igsppGRN/E9PQ
 

「田岡氏「米国にとって、親中であることは親米であり、反中であることは反米なのです。」:岩上安身氏」
http://sun.ap.teacup.com/souun/14021.html
2014/4/27 晴耕雨読


https://twitter.com/iwakamiyasumi

4月25日(金)「岩上安身と軍事ジャーナリスト・田岡俊次氏が、大マスコミによる日米首脳会談を巡る報道を斬る!」の模様を実況します。

岩上「オバマ大統領が来日し、日米首脳会談が行われました。こうした最新の状況も含め、集団的自衛権の問題、ウクライナの状況など、田岡俊次さんにお話をおうかがいしたいと思います」

「前回のインタビューはソチ五輪の前で、ウクライナで一連の騒乱が起きる前のことでした。田岡さんはソチで何か起きるとおっしゃっていましたね」

田岡氏「ヤヌコビッチ大統領が逃げ出したのが閉会式の前日だったんですね」

田岡氏「ヤヌコビッチはEUとの協定を結ぶぎりぎりの所までいっていました。しかしそれが駄目になった。また、協定の条件として前首相のティモシェンコを釈放する条件まで入っていた。そこで協定に入れないような状況に追い込まれたと言えます」

田岡氏「ヤヌコビッチとしてはやむを得ない行動だったと思います。大統領制のはずだから、議会は彼を追い出すことはできないはず。プーチンにしてみれば『しまった!』という感じでしょう。企んでやったとはとても思えません」

岩上「まずはオバマ大統領の来日について。日米共同声明で、集団的自衛権に関する事項について日本が検討していることを米国は支持する、と」

田岡氏「日本は尖閣が安保適用だと喜んでいますが、そんなことは以前から言われていたこと」

田岡氏「昨年、安倍総理の訪米時の米国の扱いは大変に非礼なものでした。今回は、突っ張っている日本の頭をオバマが撫でにきたという感じです」

岩上「オバマ訪日の直前にアーミテージ氏が『集団的自衛権を急ぐ必要はない』と発言したと報じられています」

田岡氏「安倍総理の訪米時には、集団的自衛権行使容認を米国が認めると、日本の対中国脅威論のプロパガンダにされると米国側は思ったんでしょう。今回、外務省が、集団的自衛権は対中国ではなく対北朝鮮なんだと米国側を説得したのでしょう」

田岡氏「米国側は尖閣について『領有権については中立だ』と言っています。しかも日中両国に対して『現状変更に反対する』と言っています。日本と中国、両方にいい顔をするという米国の戦略がすけて見えます」

岩上「尖閣への安保適用は、ヒラリー前国務長官が言っていたことです。今回、何も新しいことが言われているわけではありません」

田岡氏「米国は、尖閣で日中の衝突は起きないだろうし起こさせない、とふんだのでしょう」

田岡氏「米国は日中両方にいい顔をしています。昨年は本当に安倍さんに冷淡でしたが、今回は頭を撫でてご機嫌取りをしにきた、というところでしょう」

田岡氏「同盟というのは共通の敵が存在してこそはじめて機能するものです。例えば日英同盟。あれはロシアが共通の敵でしたが、日露戦争で日本が勝ったのでいらなくなった。そこで改訂して、仮想敵をインドにするとなりました。今の集団的自衛権と似ている」

田岡氏「米国としては、日米同盟が中国を仮想敵としたものではないということを、中国側に伝えたいのだと思います」

岩上「覇権国の米国は、2位の中国といかに敵対しないようにしているか、ということですね」

田岡氏「日本は第2次大戦で負けて、戦前の領土が2割になった。しかしそのことによって、日本は経済大国になりました。領土を失うことは、なんら経済的損失ではないのです。満州も朝鮮半島も植民地は赤字経営でした。石橋湛山の言うことが正しかった」

岩上「日本は中国を仮想敵にしようとしている。安倍総理をはじめ日本の保守は、かつて日本が反共の砦だったという古い考えを今も引きずっている。これは国を誤るのではないでしょうか」

田岡氏「今の中国は共産主義じゃないですよね。実質的に資本主義」

田岡氏「米中関係において、日本が邪魔になると米国が判断すれば、日本はすぐに切られますよ。例えば台湾の陳水扁政権。彼は反大陸でしたが、ホワイトハウスはことあるごとに批判をしていました。北京よりも行動が早いくらいでした」

岩上「今回の共同声明、尖閣に関して武力行使のレッドラインの設定をしませんでした」

田岡氏「米国は尖閣問題の平和的解決を望む、と言っています。これは、棚上げ論をもう一度、ということです」

田岡氏「安全保障で重要なのは、極力敵を減らすことです。中国を敵にしないことが重要です」

岩上「日米が中国を共通敵にしているという誤解だけはしてはいけない、ということですよね」

田岡氏「経済的に考えると、米国の金融市場の一番のお得意様が中国です。軍需産業でも同様。米国のボーイングが、中国で毎年150機売れています。米国にとって、中国は最大のお得意先です。中国の機嫌を損ねることなど考えられない」

岩上「石原慎太郎さんの尖閣購入発言をきっかけに、中国における日本の市場はかなり失われました。石原さんはどこの国の国益のために動いているのか」

田岡氏「石原さんはガソリンを撒いて火をつけたようなもの」

岩上「集団的自衛権を提言しているのが安保法制懇です」

田岡氏「あれは安倍総理の私的懇談会。しかしNHKと読売新聞は『政府の』と報じています。公私混同の典型です。これはいけない。朝日と毎日は私的諮問機関と書きますが」

田岡氏「高村正彦さんが言っていることはおかしい。第1次安保条約で、国連に規定されている集団的自衛権の行使をもって米国に基地提供するとしている。日本に米軍基地があることは集団的自衛権に他ならない。いけないのは、武力行使の容認なのです」

田岡氏「これをやるというなら、安保改定をやる、という話になります。憲法の話はもちろんですが、国際法である安保条約との兼ね合いが生じてきます。こんな無茶苦茶な話はありません」

岩上「安保法制懇は、日本周辺の安全保障環境が悪化している、と主張しています」

田岡氏「安保条約が結ばれた時は、朝鮮戦争をやっていたのですよ。核の使用まで取りざたされていました。あの頃と比べて、悪化していると言えるでしょうか?」

田岡氏「1960年の第2次安保の時は、米ソ冷戦のまっただ中でした。相互に1億トンの爆薬を作っているというような、想像を絶するような危険な状態でした。その頃と今を比べて、日本の戦略環境が悪化していると言えるでしょうか」

岩上「当時は、本当の中国共産党でした。しかし今は共産党も変質しています」

田岡氏「米中は相互依存関係にありますからね。一点、状況が悪くなっているのは北朝鮮。しかし今でも、十分抑止力が働いていると言えます」

田岡氏「冷戦時代、日本が軍事的にサービスをすると米国は喜んでくれました。今は、日本が米国の経済的に邪魔をすると、日本が切られてしまうということになります」

岩上「安保法制懇・座長代理の北岡伸一さんについて。この方、本当に詭弁が過ぎるんですが。国際紛争を、『日本が当事者である国際紛争』に拡大解釈する、と」

田岡氏「わざわざよその戦争に巻き込まれにいくということです」

田岡氏「シーレーン防衛について。海上自衛隊の最大の任務ですね。これは、パナマとか香港とか、外国籍の船を守っています。これを個別的自衛権でやっている。なぜ米国籍の船を守ることが集団的自衛権ということになるのでしょうか」

田岡氏「米国にとっては、中国の海軍が伸びているといっても、脅威でもなんでもないんです。遼寧という空母が就航しましたが、カタパルトがひとつしかないので、多くの戦闘機を飛ばすことができません」

田岡氏「米海軍の圧倒的な軍事的覇権は揺るぎません。現実的な戦争は、海軍で決まります。空母と潜水艦。中国に対潜水艦能力はほとんどないでしょう」

岩上「中国の軍事力といっても、陸軍と海軍とで分ける必要がありますよね。また、外に打って出た時と守っている時とも分けないといけない」

田岡氏「陸軍では、間違いなく防御のほうが有利です。しかし海軍では優勝劣敗がはっきりとする」

田岡氏「集団的自衛権で何を達成しようとしているのが分からない。安全保障で重要なのは、軍事力を増強するのではなく、敵を減らすこと。米中が接近し、米国は中国と和解しろと言っているのだから、和解すればいいのです」

田岡氏「米国が日本に助けてくれ、と言ってくることはまずありません。韓国も北朝鮮より圧倒的に軍事力が強いわけだから、自衛隊を頼るなんてことはあり得ないでしょう」

岩上「安保法制懇の4類型と5事例というのがありますね」

田岡氏「船舶への強制検査というのがありますが、日米安保で全く想定されていないことだし、国際法に違反する疑いがあります。その国に喧嘩を売るような話です」

岩上「国連決議に基づく多国籍軍への参加、というものもあります」

田岡氏「これはPKOであり、集団的自衛権と関係がないことです。他の事例も、個別的自衛権の範疇で、まったく集団的自衛権と関係がありません。何を考えているのか分かりません」

岩上「米国に向かう北朝鮮のミサイルは北極圏を通るんですよね。これは撃ち落とせんるんですか」

田岡氏「無理ですね。むしろそうじゃないものは日本に向かう可能性がある。それなら個別的自衛権でやれる話です」

岩上「北岡さんは『宇宙だってどこだって行く』とまで言っています。『武力の行使』と『武器の使用』は異なる概念だとも言っています」

田岡氏「なんですか、それは?異なる概念だとは言えません」

岩上「ここから、ウクライナ東部のお話に移りたいと思います。クリミアの独立とロシアへの編入が国際的に批難されています。しかし田岡さんは、円満な分離独立を主張されています」

田岡氏「今回は住民投票をしていますね」

田岡氏「ヒラリー・クリントンが、これはナチスのズデーテン併合と同じだと言いますが、違うと思います。ロシアは軍を出して占領したわけではありません。そもそも、住民投票をさせる軍事行動なんて無理な話です」

田岡氏「ロシアが軍を出すには、セヴァストーポリの軍港に20隻くらいの船団を出さないといけません。しかしあそこは、今はマスコミも入れています。ロシア軍が進出していった形跡はありません」

田岡氏「クリミアに出没している謎の兵隊について、米国のデンプシー大将が『ロシア軍である証拠はない』と言っています。せいぜい、情報収集のための部隊が入っている程度ではないでしょうか」

岩上「ウクライナ軍がいるなかで、ロシアがどうやって軍を出して住民投票までさせたのか。そんかことが出来る訳がありません。これがナチスのズデーテン併合と同じであるはずがありません。そうというなら、根拠を示してほしい」

田岡氏「もはやジュネーブ4者協議でも、クリミアの話は出ていません。欧米も、あれは歴史的にロシア領だと考え始めています。次の焦点は、ドネツクやハリコフといった東部の都市の動きです。これの分離運動には、ウクライナ軍は動かざるをえないでしょう」

岩上「ドネツクには炭田があり、ハリコフは大工業地帯です。東部が独立というかたちになると、ウクライナはますます経済的に冷え込むことになります。しかしなぜキエフは言語的な浄化政策をしたのでしょうか」

田岡氏「あれは一部議員の跳ね上がりがやったこと」

岩上「先日、IWJとして核安全保障サミットを取材しました。ウクライナの交渉には、IWJとチェコの記者くらいしかいませんでした。するとウクライナの補佐官が、『うちの外相は本物じゃないよ』と言ったんですよ」

田岡氏「仮にロシアがドネツクなど東部を取ったとしても、血が流れればプーチン政権は持たないでしょう。ウクライナがドニエプル川の水門を閉めるかもしれない。かつてソ連がアフガニスタンで失敗したのと同じ事態になりかねません」

岩上「ウクライナはNATOに加盟していません。しかし西側は大急ぎで入れて、NATO軍の基地を配置し、ロシアに対する最前線にしようとしているのではないでしょうか。CIA長官がキエフまで行っている。米国はなんのためにこんなことをしているのか」

田岡氏「4者協議では、米国はロシアに親露派の行動を抑えろ、と言った。しかし、ロシアが意図的に分離独立させようとしているわけではないので、抑えるもなにもないのです」

岩上「ウクライナがNATOに入れば、ほとんどロシアが包囲されてしまう。冷戦後、NATOの東方拡大がどんどん進んでいます。西側は、ロシアを過剰に敵視しているのでは」

田岡氏「大阪城の外堀を埋めているようなものですね」

田岡氏「しかし今、ロシアを屈服させることになんの意味があるのでしょうか」

岩上「昨年、シリア問題でロシアが英米の武力介入を止めたという経緯があります。それの逆襲をしようとしているのでは」

田岡氏「しかし今、米国がロシアをひっくり返して何の益があるかな…。オボマ大統領も意外と冷静な政治家ですから。中国と比べれば、ロシアはもう大国とは言えませんからね」

岩上「米国はシェールガスを高値で売りつけるために、ロシアを叩こうとしているんじゃないですか?」

田岡氏「経済制裁なんかしたって、ロシアは痛くもかゆくもないでしょう。ペーパードライバーに免停を宣言するようなもの。国内向けパフォーマンスです」

岩上「ウクライナ東部鎮圧にPMCが入っているという話があります」

田岡氏「グルジアには入っていましたね。しかし米国が傭兵を入れて、何のメリットがありますかね…。何の益もありませんからね」

岩上「アーミテージらは、ロシアのガス輸入をやめて米国のシェールガスを買え、と言ってきています」

田岡氏「ロシア封じ込めで世界中が大混乱になれば、米国の金融資本が一番打撃を受けるのではないでしょうか」

岩上「日本とEUがババを引かされて、米国と中国はつながっているのではないでしょうか」

田岡氏「今回、中国は非常にうまく立ち回りました。日本はウクライナに1500億円の支援を表明。今回の尖閣の件は、そのことの見返りなんじゃないですか」

岩上「今回、台湾とウクライナで同じような事態となりましたが、台湾は平和的に収束し、ウクライナでは血が流れるという、対照的な結果となりました」

田岡氏「日本はいつも台湾の報道が足りないですよね」

田岡氏「今回、サービス貿易協定を進めた馬英九総統は、親中国派です。それを米国はずっと支援しています。馬英九は、台湾ではアメリカ人と言われるような人物。ニューヨークで弁護士の資格も取得しています。米国のことは熟知している」

田岡氏「馬英九は米国の永住権まで持っています。米国にとって、親中であることは親米であり、反中であることは反米なのです。安倍総理は反中だから米国から釘を刺されている」

岩上「日本の右派は、そのことがまったく分かっていないですね」

田岡氏「中国は今、中産階級が爆発的に拡大しています。自動車とインターネットの普及。だからこそ米国はそこに食い込もうとするのです」

岩上「シカゴ大学のミアシャイマー教授が『台湾にさよならを言おう』という論文を出しています。米国における台湾放棄論です」

田岡氏「米国が望んでいるのは、中台の平和的統一です。中国が国連に復帰した頃からの一貫した政策です」

岩上「台湾で民進党が出来る時、かなりCIAが協力をしたと聞いています」

田岡氏「そうでしょうね。米国は蒋経国をよく思っていませんでした。彼はロシア系ですから」

岩上「ミアシャイマーが言うような台湾放棄論は、日本と似ているのではないでしょうか。日本放棄論というものが出てきたらどうすればよいのでしょう」

田岡氏「今でも、ジャパン・ナッシングということが言われていますよ」

岩上「今後、日本はどうすればよいのでしょうか?」

田岡氏「簡単なことです。米国が言う通り、中国と仲良くすることです。尖閣は棚上げ。石原さんが作ったこの騒動を安倍総理が収めれば、彼は大手柄ですよ」

田岡氏「安倍総理は戦後レジームからの脱却と言っていますが、あれはよくない。ポツダム宣言を否定する、ということです。百田さんの問題発言がありますが、米国はNHKのことを非常に気にしていますよ」

田岡氏「今回の日米首脳会談について、BBCは『オバマ大統領は微妙な橋を渡った』と報じています。中国にいい顔をし、日本にもご機嫌を取ると。しかし日本のメディアは、そういったことを報じていません」

以上で「岩上安身による軍事ジャーナリスト・田岡俊次氏インタビュー」

の実況を終了します。動画アーカイブは、準備が整い次第、IWJのホームページにアップいたします。http://iwj.co.jp/ @iwakamiyasumi


 

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コメント
 
01. 2014年4月27日 03:08:49 : MjQFwt5PtM
いつまでも冷戦時代の頭でいるのが安倍、自民党、日本の右翼。

勘違いでありアナクロである。骨董品である。


02. 2014年4月27日 08:41:50 : 0v68crCmMg

親米・親中 → 朝日新聞・毎日新聞、共産党、社民党、赤色市民グループ。
        つまし、戦勝国が作り上げた歴史認識の守護者だ。

反米・反中 → 安倍(圧力に押されて親米の格好をしておる)
        日本独立派、保守派


03. 2014年4月27日 10:44:02 : ltqV0hjvZQ
>>02

(笑)反米・反中が、米軍基地辺野古移設に賛成するか?

(笑)反米・反中・反北が、攻撃目標になる原発再稼働を推進するか?

(笑)反米・反中が、TPP実質合意するか?

ウヨはいつまでも寝言を言うんじゃない。


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