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日米共同声明発表を受けて取材に応じる安倍首相=25日午前、首相官邸
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20140425/plt1404251529005-n1.htm
2014.04.25
日米両政府は25日未明から早朝にかけて、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)交渉の妥結に向けた協議を続けたが、大筋合意に至らなかった。牛肉や豚肉の関税と自動車の規制などで距離があった。TPPの先行きを懸念する声もあるが、オバマ大統領に「沖縄県・尖閣諸島は日米安全保障条約の適用範囲内」と明言させながら、恫喝まがいの要求に屈しなかったことで「日本は粘った」「外交勝利だ」と分析する向きもある。
「日米両国にとって、日米同盟にとって画期的な共同声明となった。(TPPは)諸課題について前進していく道筋を確認できた。交渉全体にとってキー・マイルストーン(重要な到達点)となる成果を上げられた」
安倍晋三首相は25日午前11時過ぎ、日米首脳会談に伴う日米共同声明発表を受けて、記者団にこう語った。
これに先立ち、甘利明TPP担当相は同日午前7時40分から異例の早朝会見を開き、TPP交渉は「進捗(しんちょく)はあったが、大筋合意ではない。間合いは縮まっている」と説明した。同日朝に検討されていたフロマン米通商代表部(USTR)代表との再協議は見送られた。
TPPをめぐっては、安倍首相とオバマ氏が23日夜、東京・銀座の高級すし店「すきやばし次郎」で開いた非公式の意見交換や、東京・元赤坂の迎賓館で24日午前に開かれた日米首脳会談で、早期妥結を目指して2国間の閣僚級協議を継続することで一致していた。
これを受け、甘利氏とフロマン氏や、両国の事務レベルの協議が断続的に続けられてきた。
米国側は交渉で「オバマ大統領が日本を離れる前に共同声明は出せなくなるぞ」と恫喝まがいの態度まで見せた。日本側としては畜産農家を壊滅状態にさせる関税撤廃や、人命に関わる「自動車の安全基準緩和」などの要求は拒否した。譲歩して国益を損なうことを避けたのだ。
今回のオバマ来日をどう総括するべきか。
国際政治学者の藤井厳喜氏は「安全保障では、オバマ氏に『尖閣は日米安保の適用範囲』と米大統領として初めて発言させた。これは大成功と考えていい。一方、TPPは継続協議となった。そもそも、TPPは反米的とみられた民主党政権が付け込まれて始まった面もある。日本側は、米国側の強硬な要求をよくしのぎ、粘っている。米国側も向こうの自動車業界は自由化できる状況ではなく、米民主党内も意見が割れている。日本側としては『安保ほぼ満額』『TPP継続協議』なら、外交勝利と考えていい」と語る。
■日米共同声明要旨
▽日米同盟
・日米同盟は地域の平和と安定の礎で、グローバルな協力の基盤
▽環太平洋連携協定
・包括的な環太平洋連携協定(TPP)を達成するために必要な大胆な措置を取る
・2国間の重要な課題について前進する道筋を特定。TPPのキーマイルストーン(重要な到達点)で、交渉全体に新たな推進力をもたらす
・TPPの妥結には、まだ作業が残っている
▽安全保障
・米国は、集団的自衛権の行使容認に向けた日本の取り組みを歓迎し、支持する
▽対中国
・(中国による)事前に調整することなく、東シナ海で防空識別圏の設定を表明するといった最近の行動に対する強い懸念を共有する
・(対日防衛義務を定めた)日米安全保障条約は、沖縄県尖閣諸島を含め、日本の施政権下にある全ての領域に及ぶ
・米国は尖閣諸島に対する日本の施政を損なおうとするいかなる一方的な行動にも反対する
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