【ソウル聯合ニュース】韓米情報当局が北朝鮮北東部の豊渓里にある核実験場で車両増加などの兆候をつかんだことが２１日、韓国政府筋の話で分かった。２５〜２６日に予定されているオバマ米大統領の訪韓に合わせ、北朝鮮が４回目となる核実験の準備に入ったのではないかとの見方が出ている。

　政府筋は「北の豊渓里核実験場一帯で車両が増加するなどの動きが活発になった」とした上で、「以前とは異なる水準の動きが捉えられている」と明らかにした。　

　北朝鮮は昨年２月、豊渓里西側の坑道で３回目の核実験を行ったのに続き、南側坑道の掘削も終え、いつでも４回目の核実験ができるように準備をしている状態と伝えられた。

　ただ政府筋は「まだ北の核実験は差し迫った段階ではない」とした上で、「車両の増加も偽装戦術である可能性がある」と説明した。
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衛星写真業者が昨年撮影した豊渓里の核実験場（資料写真）＝（聯合ニュース）
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【ソウル聯合ニュース】オバマ米大統領の訪韓に合わせ、北朝鮮北東部の豊渓里にある核実験場で坑道を覆う幕とみられるものが設置され、車両の動きが活発化するなど、４回目の核実験の可能性が指摘されている。

　韓国国防部の報道官は２２日の定例会見で、北朝鮮内部で「敵が想像し難い次の段階措置を取る準備をしている」「４月３０日前に大きなことが起きるだろう」などの話があると伝えた。

　ただ、北朝鮮が核実験に踏み切るかどうかについては意見が分かれている。

　北朝鮮が核実験による最大限の政治的効果を得るため、オバマ氏の訪韓中（２５〜２６日）か、訪韓前後に実施するとの観測が出ている。北朝鮮は長距離ロケット発射や核実験をめぐりこれまで、「米国を狙うことになる」（３回目核実験の直前）などと、米国を意識した発言をしてきた。オバマ氏がソウル入りする日は北朝鮮の朝鮮人民軍の創設記念日でもある。韓国軍と米軍が朝鮮半島全空域で行っている合同上空戦闘訓練「マックスサンダー」が２５日まで実施されることも北朝鮮が挑発の口実にするとも考えられ、オバマ氏の訪韓期間を狙うとの見方が優勢となっている。

　ただ、過去の核実験をみると、実施まではまだ１〜２段階が残っているとの指摘もある。北朝鮮の１〜３回目の核実験は中長距離ミサイル発射、国連安全保障理事会の対応措置、核実験予告、核実験実施の段階を踏んで行われた。段階的に緊張を強める方法だ。

　今年は先月２６日に中距離弾道ミサイル「ノドン」を発射し、国連安保理が同月２８日にミサイル発射を非難する報道談話を発表した。北朝鮮は同月３０日に「核抑止力をさらに強化するための新たな形態の核実験も排除しない」との外務省声明を出したが、４回目の核実験を明言したものではなかった。３回目の核実験の際は国防委員会の声明を通じ、「われわれが発射することになるさまざまな衛星も長距離ロケットも、われわれが実行する高いレベルの核実験も米国を狙うことになる」とし、核実験を予告していた。今回は長距離ミサイルも発射していない。

　米国の大統領が朝鮮半島を訪れる際に核実験という挑発を行う場合の逆風は想像以上に厳しいとの分析もある。北朝鮮寄りの立場を取る中国も習近平体制発足後、北朝鮮の核問題に強固に対応している。

　韓国では過去最悪の旅客船沈没事故が起き、多数の死者が出ている。常識的にはこうした状況で北朝鮮が核実験をする場合は北朝鮮を非難する世論がいつにも増して強まるとみられる。

　核実験場の動きは核実験ではなく、国際社会の関心を引くための偽装戦術で、米国が対北朝鮮政策を変更するよう圧力をかける狙いとの見解もある。

　韓国の政府高官は北朝鮮の核実験について、「差し迫っているとの兆候はまだないが、兆候が観測されても偽装戦術である可能性があり、実際の状況は最後まで見極めなければならない」と述べた。

　金正恩（キム・ジョンウン）体制発足直後に行われた３回目の核実験の際と異なり、今は体制が本格化しており、予測不可能な金正恩第１書記がどう動くかも分からない。

　韓米両国は北朝鮮の奇襲的な核実験の可能性や、偽装戦術の可能性の両面を想定し、対応している。

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北の核実験を警戒　韓国「挑発抑止のため友好国と協力」 2014/04/22 16:58

【ソウル聯合ニュース】北朝鮮北東部の豊渓里にある核実験場で坑道を覆う幕とみられるものが設置されるなど、４回目の核実験の可能性が指摘される中、韓国政府は２２日、「核実験など追加挑発抑止のために外交的努力を傾けている」と明らかにした。

　外交部の趙泰永（チョ・テヨン）報道官は２２日の定例会見で「北は政治的決定があればいつでも追加の核実験を行う準備ができているというのが政府当局の評価」とした上で、「外交部は関係官庁と関連情報を随時共有し、米国をはじめとする関連国との緊密な協調のもと、北の動向を注視している」と述べた。

　また、先月末の韓米日首脳会談、先ごろの韓米日６カ国協議首席代表協議などを通じて米国などの友好国と挑発阻止のために緊密に協力したと紹介した。

　さらに「３月の韓中首脳会談、４月の韓中外相電話会談、韓中首相会談、韓中６カ国協議首席代表協議など、それぞれのレベルで北の挑発抑止のため、中国が積極的役割をするように協力と意見交換を強化している」と伝えた。

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