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http://www.hokkaido-np.co.jp/news/editorial/534417.html
トルコとアラブ首長国連邦(UAE)を相手にした原子力協定が国会で承認された。
これで日本から両国への原発の輸出が可能になる。
トルコについては、安倍晋三首相のトップセールスで決まった輸出を追認した形だ。
国内で原発依存度を可能な限り低減するとしながら、成長戦略として海外へ官民一体で原発を売り込むのは、つじつまが合わない。
福島第1原発は汚染水漏れなどのトラブルが続く。収束の見通しが立たない現状で、原発輸出を推進するのはあまりに無責任だ。
とりわけ、トルコは世界有数の地震国である。
さらに問題なのは、トルコとの協定に、核不拡散の抜け道になりかねない記述が含まれる点だ。
日本が同意すれば、トルコはウラン濃縮や、使用済み核燃料からプルトニウムを取り出す再処理ができることになっている。
このような核兵器転用につながる恐れのある文言は、UAEとの協定には見当たらない。
岸田文雄外相は「日本政府が合意することはない」と釈明した。であれば、疑わしい部分は削除しても構わないはずだ。
安倍首相は昨年、トルコを2度も訪問し、三菱重工業などの企業連合が原発4基の建設を受注することが固まった。
問題の記述は、トルコ側の要望で入れられたという。
これでは、首相がまとめた商談を円滑に進めるために、便宜を図ったと疑われても仕方あるまい。
民主党が協定締結承認案の賛成に回ったのも理解し難い。
政権担当時に原発輸出を進めたと言う理由で、核拡散の疑いさえある協定を認めるようでは、歯止めとしての役割をなさない。「原発ゼロ目標」とも矛盾する。
首相は「過酷な事故を経験したことから安全性に強い期待が寄せられている」と述べ、原発輸出を正当化している。
しかし、事故原因すら解明されていないのに、事故の経験まで売り物にする姿勢は、なりふり構わぬ経済優先と映る。
政府は複数の国と原子力協定の交渉を行っている。この中に事実上の核保有国であるインドが含まれているのも看過できない。
首相が先頭に立って売り込んだ原発が事故を起こせば、日本の責任も追及されるだろう。
原発輸出を成長戦略の柱に据える安倍政権の方針は、危険で道義的にも許されない。
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