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初来日時は、当時の鳩山首相(右)が握手した手を離さず、そのまま歩かされるほどの歓迎を受けたオバマ大統領=2009年11月13日
「弱い大統領」に用なし オバマ氏来日盛り上がらず、メディアも「…」
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20140419/plt1404191530002-n1.htm
2014.04.19 夕刊フジ
オバマ米大統領が23日から国賓として来日する。2009年11月の初来日の際には、初の黒人大統領を迎えるとあって、日本国内は熱狂的な歓迎ムードだったが、今回の盛り上がりは今ひとつ。オバマ氏もミシェル夫人を同伴せず、赤坂の迎賓館に宿泊しないなど、異例の対応を取っている。5年前とは様相が一変している。
「今回は冷静ですね。特段意識して何かする雰囲気ではありません」
福井県小浜市の秘書課担当者はこう語った。同市は名前が同じ「おばま」であるため、08年の米大統領選中に、地元有志が「オバマ候補を勝手に応援する会」を結成。翌年の初来日時には、松崎晃治市長がオバマ氏の講演会場に駆け付ける入れ込みようだった。
ところが今回、オバマ氏滞在中の24日夜、松崎市長が別件で上京するが「オバマ大統領の日程に合わせて市長が動くことはない」(秘書課)。
冷めた雰囲気が漂うのは小浜市だけではない。
初来日の時は、オバマ氏に似ているとして、お笑い芸人のノッチが「Yes we can」のギャグで再ブレークしたり、オバマ氏が来日直前に「神戸ビーフとマグロが食べたい」と希望していたことが話題となったが、3度目のためか、メディアも実に静かだ。
公言していたシリアへの武力行使を回避したり、ウクライナ問題でロシアに有効な手が打てなかったりと、オバマ氏の存在感は低下している。同盟国の中には「もはや米国を頼れるか不確かだ」(バンダル・サウジアラビア王子)という声まで上がり始めている。
日本でも、安倍晋三首相の昨年末の靖国神社参拝に、米政府が「失望」との声明を出し、衛藤晟一首相補佐官が「むしろわれわれの方が失望だ」と発言するなど、ギクシャクした場面も。
安倍首相自身は首脳会談で、「日米関係の強化」を目指しているが、オバマ人気は復活するのか。
政治評論家の浅川博忠氏は「09年の初来日時と比べて、オバマ氏は『弱い大統領』になっている。11月の中間選挙でもきっと勝てそうもない、と言われているほどだ」と指摘し、こう続ける。
「09年は鳩山由紀夫首相(当時)が、米軍普天間飛行場の移設問題で迷走したため、オバマ氏の方が強い立場だった。しかし、今回は、オバマ氏としては何としてもTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)で得点を稼ぎたいという、弱い立場だ」
杏林大の田久保忠衛名誉教授は「全世界的に米国の威信が低下している。外交には軍事が裏側につきものだが、ウクライナでも、米国は『軍事力に訴えない』というのが大前提だ。日米関係でも『沖縄県・尖閣諸島で米国が守ってくれるのか』という疑問の方が強くなってきた」という。
強さが感じられない米大統領では、人気も出ないということか。
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