http://www.asyura2.com/14/senkyo164/msg/378.html
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「米中対立」世界観を振り回しながら、日本を米国の僕としてより強く縛りつけようとする日経新聞の記事。
※ 参照投稿
「桝添東京都知事訪中の真意は“安倍訪中の露払い”:日中関係悪化の理由に関する石原氏の説明と教科書検定で改善に向かう日中関係」
http://www.asyura2.com/14/senkyo164/msg/312.html
「ためらうオバマ、揺らぐ日米同盟」
http://www.asyura2.com/14/senkyo164/msg/313.html
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[真相深層]米、韓国の中国傾斜危惧
日韓の改善促す本当のわけ 対日共闘の路線にクギ
冷えた日本と韓国の間を取り持とうと、オバマ米政権があの手この手で対話をお膳立てしている。米国はなぜ、そんなに焦るのか。北朝鮮をにらみ、日米韓の結束が欠かせないというのが表向きの説明だが、いちばんの理由は別にある。
3月下旬、日米の政府当局者や識者らが集まり、ワシントンで2日間にわたって、非公開の討論会を開いた。テーマは日米同盟の行方。焦点のひとつになったのが、日韓の関係だった。
「安倍政権が進めている安全保障は、いずれも日米同盟の強化に役立つ。だが、韓国は右傾化の兆しだと警戒しており、米国は説得に苦慮している」
集団的自衛権行使の容認など、安倍政権の政策を米側はこぞって評価した。その一方で、韓国から理解が得られていないことに、懸念の声が相次いだ。
日韓の改善を望む理由として、米側が表向き強調したのが、北朝鮮問題だった。北朝鮮は挑発を強めており、先月26日にも、日本を射程におさめる弾道ミサイル「ノドン」を打ったばかり。核実験も予告している。
だが、北朝鮮による暴走はいまに始まったことではない。オバマ政権がここまで日韓仲介にしゃかりきになるのは、本当にそれだけが理由なのか。複数の米政府筋は指摘する。
中国膨張を警戒
北朝鮮は深刻な懸念ではあるが、彼らの通常兵力は弱り、韓国軍と在韓米軍だけでも抑えが効いている。米側がいちばん危惧しているのは、中国が日韓対立に乗じ、朝鮮半島での影響力を強めてしまうことだ――。
どういうことか。オバマ政権に近い元米政府高官はこう解説する。
「中国の習近平政権は日韓の歴史対立を使い、猛烈な勢いで韓国を中国側に引き寄せようとしている。このままでは韓国は日米から引きはがされ、やがて中国の影響圏に取り込まれてしまう。米政権が本当に心配しているのはこの展開だ」
米国は日米、米豪、米韓の同盟関係を足場に、台頭する中国に向き合おうとしている。韓国が中国寄りに傾いたら、その三本柱のひとつが揺らいでしまう。在韓米軍の運営にも将来、支障が生じかねない。
それだけではない。米軍は1950年代初めの朝鮮戦争で、南進してきた北朝鮮、中国義勇軍と戦い、数万人の戦死者を出した。そこまでの犠牲を払って守った韓国が、中国側になびくのは感情的にも受け入れがたい。
「組む相手を間違ってはいけない」。米韓外交筋によると、オバマ政権は韓国の青瓦台(大統領府)に数回にわたってこう伝え、中国との対日共闘に走らないようクギを刺しているという。
強まる米中攻防
朝鮮半島をめぐる米中の勢力争いは、ブッシュ前政権でも深刻な議論となった。2006年、当時のラムズフェルド国防長官は米軍のリストラを進めるため、北朝鮮の通常戦力の衰えに合わせ、在韓米軍を減らした。
当時の米軍関係者によると、将来の選択肢として、米軍撤収案も極秘に検討された。だが「米軍がいなくなったら、朝鮮半島で中国の影響力が強まってしまうと判断し、見送りになった」。
もっとも、中韓にも火種は多い。韓国も中国の軍拡を警戒しているほか、高句麗をめぐる歴史問題もある。
それでも、ワシントンでは「中国への経済依存が深まるにつれ、韓国の軸足はしだいに中国側に傾いてしまう」(米軍事戦略家)とみる向きが少なくない。
明治維新後、朝鮮半島の地勢図が変動したときには、日本の安全保障も揺れうごいた。米中の攻防はどこに向かうのか。日韓関係の行方が大きな変数になる。
(編集委員 秋田浩之)
[日経新聞4月17日朝刊P.2]
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