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2014年4月14日
昨日4月13日、岩上安身氏主宰のIWJでは「国家戦略特区」について、午後一時半からパネルディスカッションも含めて3時間半の実況中継があった。
これは「危ない国家戦略特区 雇用・医療・暮らしはどうなるのか ―奈須りえ氏ほか」と題され、前大田区議員の奈須りえ氏が国家戦略特区についての基調報告を行ない、各分野から首都圏青年ユニオン青年非正規労働センターの河添誠氏、佐久総合病院の医師である色平哲郎氏、弁護士であり前日弁連会長の宇都宮健児氏、立教大学教授の郭洋春氏などが貴重な報告を行った。(社会活動家の安倍芳裕氏にも参加していただきたかったのだが。)
司会をつとめたのは、昨年、TPP交渉会合の実態を精力的に伝えていただき、貴重な情報をたくさん届けていただいたPARC(アジア太平洋資料センター)事務局長の内田聖子氏だった。久々にお見かけした。今の日本で、彼らのように貴重な情報を発信する有識者が一堂に会するのは滅多にないことなので、興奮の面持ちで実況中継を食い入るように見ていた。
非常に内容の濃い3時間半だったので、いろいろと得ることがあった。神州の泉の知る限りでは、「国家戦略特区」の胡散臭さ、国家的な危険を最初に嗅ぎ取った有識者がこの講演会の主導的な立場にあった前大田区議会議員の奈須りえ氏である。昨年、安倍政権に疑念を持っている目立った有識者が誰も国家戦略特区の危険を俎上に上げていない中で、唯一奈須りえ氏だけが、突破的にこの特区に食らいつき、その本質的な姿を浮き彫りにし始めたのだ。
この先駆的な取り組み方は、経済学者の植草一秀氏が小泉政権のマクロ政策の糾弾と、りそなインサイダー疑惑を指弾した行動と同じである。植草一秀氏はそのために時の政権筋や官僚、アメリカ政府筋(おそらくCIA)に睨まれ、冤罪(国策捜査)という政治的な言論弾圧に直撃されている。それほど、植草氏の言説は売国政策を推し進める小泉政権や官僚、日本に内政干渉していた米国政府筋にとって都合の悪いものだったことになる。
神州の泉は無力な一介の市民に過ぎないが、植草氏の濡れ衣事件については少し悔しい思いもある。それはもう少し早く植草氏の政治言動に気づいていれば、つまり2004年の品川駅事件以前から、植草氏がどういう姿勢で小泉政権を糾弾していたかをウォッチしていたら、ブログやその他で彼の政策言動を紹介して、少しでも国策捜査の刃(やいば)を防ぐことができたかもしれないという思いである。
植草事件は竹中平蔵氏が推し進める売国政策によって生じた、権力による大弾圧事件であることは間違いない。この弾圧は小沢一郎氏に降りかかった権力弾圧と同質の文脈にある。より具体的に言うなら、日本の権力装置の中には、植草氏を痴漢冤罪の罠にはめた「痴漢冤罪創出専従班」という、特殊なチームが存在していることは疑いない。これは彼の裁判を傍聴して確信したことである。
神州の泉は、一時、ネットで「チーム品川」と揶揄された「痴漢冤罪創出専従班」が動いて、NHKの森本健成元アナウンサーや週刊「東洋経済」元編集長の三上直行氏を毒牙にかけたのもこの専従班だと思っている。植草一秀氏、森本健成氏、三上直行氏、彼らは三人三様の別々のジャンルに属するが、共通していたのは非常に鮮明な政治的背景を持ち、その筋の権力に睨まれる位相にあったということである。
彼らがそれぞれの専門において、国民に知らせようとしたことは、国民を欺いて既得権益体制と対米従属体制、官僚経済体制を維持し、強めて行くという勢力にとっては我慢のならない言論表現だったのである。
大きく言うなら、今の日本はグローバル経済と官僚経済の二段構えの同時進行で国政力学が生じているのであり、この趨勢は国民生活を圧迫し、痛めつける属性しか有していないのだ。この真実を国民に広く知らせ、その趨勢からの脱却を図ろうとする有識者が腐った国家権力の餌食となるのである。だから、今の日本で汚名を着せられる有識者はまず間違いなく本物の救国意思を持った人たちである。
さて、以上のことを踏まえて、奈須りえ氏が国家戦略特区に特化して警鐘を鳴らし始めた有識者であることに留意してみれば、彼女の政治言説をTPPや国家戦略特区の推進計画上、権力筋が非常に厄介なものとして認識していることは容易に推測できるのである。
つまり我々国民が奈須りえ氏の言動にきちんと向き合って、「国家戦略特区法」を日本国民全体の問題として受け止めておかなければ、奈須りえ氏も権力筋の毒牙にかかってしまう危険は非常に高くなる。
特定秘密保護法が実施される時に、有識者であろうと一般庶民であろうと片っ端からしょっ引くことは可能であるが、今の日本では世論を騒然とさせるような目立った逮捕劇は行わないように思う。特に知名度の高い有識者をこの弾圧法制でしょっ引いてしまえば、「ほら見ろ!やっぱり我々の懸念どおりになったじゃないか」ということになり、世間の憤怒に火を注いでしまうことになる。
権力官僚はその手のリスクは極力避けるのである。だからこそ、現政権批判を行う知識人は、植草氏が遭遇したような国策捜査に見舞われる危険性がいまだに非常に高いことになる。
国民は、奈須りえ氏を東京都の局部的な問題を発信する地域限定的な言論者としてではなく、日本全体の行く末に影響する巨大な政治言論を発している人物として見守っていく必要がある。奈須氏の言動は、東京都民に限られたものではなく、日本全体の国民一人ひとりの明日の生活を重く左右する大きさを持つと認識することが大事なのである。
その観点から奈須りえ氏を多大な関心を持って注目する必要がある。くりかえすが、国家戦略特区は、対日収奪戦略として竹中平蔵氏を媒介にしてこの日本に展開されつつある、グローバル資本による巨大なプロジェクトなのである。これが彼らの思うように展開されたら、この日本は確実に終焉を迎えてしまうのだ。
それほど国家戦略特区法は日本の未来にとって、祖国存亡の危機に直結する“やばすぎる”国家プロジェクトなのである。奈須りえ氏一人だけにこのような重い批判を任せてはならない。多くの人たちが彼女に続いて国家戦略特区に対して「NO!」を叫ぶ必要があるのではないのか。
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