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集団的自衛権を「放置すれば日本が侵攻される場合」に行使できるとする素案を内閣法制局をまとめたのだという。「放置すれば日本が侵攻される」と政府が「判断」すれば、実態に関係なく先制攻撃できるということであり、「集団」を形成するどこかの国が他国を侵略して反撃が予想される場合も含まれることになるのだろう。何しろ、日本はアメリカの「巨大空母」だ。集団的自衛権が「厳格に限定」されるとは到底言えない。
日本の支配層はアメリカとの同盟関係を強調してきた。そのアメリカは第2次世界大戦後、イランやグアテマラをはじめ、民主的に選ばれた政権を潰している。CIAの破壊工作部門が黒幕になるが、手先に使う軍人、戦闘員、エージェントを訓練、支援する施設、組織もある。
最近の例をあげると、ユーゴスラビア、アフガニスタン、イラク、リビア、シリア、ウクライナ・・・いずれも偽情報を広めたうえで先制攻撃、施設を破壊し、住民を殺害、市街を火と血の海にしてきた。その攻撃主体はNATOだ。NATOの加盟国がロシアと戦争を始めた場合、自動的にアメリカも参戦することになり、集団的自衛権があれば、日本も戦争の当事者になってしまう。
元々、NATOはソ連からの攻撃に備えるという名目で創設されたが、アメリカとイギリスはヨーロッパを支配するために使っている。イタリアのグラディオなどメンバー国には秘密部隊が組織され、1960年代から自国内の左翼勢力を潰す工作を実行したきた。(この辺の話は何度か書いているので、ここでは割愛する。)
1991年にソ連が消滅すると、アメリカは「唯一の超大国」として世界を支配する体制を築こうとしはじめ、NATOを世界展開していく。その手始めがバルカン(旧ユーゴスラビア)。さらに、地中海沿岸(イスラエルや地中海に面したアラブ諸国)、ペルシャ湾岸諸国、中央アジア、南アジア、そして東アジア/太平洋といった具合だ。そうしたネットワークを使い、ロシア、中国、イランなど「潜在的ライバル」を締め上げようとする。第1次安倍晋三内閣がNATOと盛んに接触していた理由もこの辺にあるのだろう。
東アジア/太平洋では、日本とオーストラリアが中心になると見られている。この両国がアメリカ支配層の主要な手先になるということだ。そのターゲットは言うまでもなく中国。「シーレーン防衛」も中国の石油/天然ガス輸送ルートを押さえるための計画だと見なければならない。
日本はアメリカは経済的に中国と関係を深めているものの、軍事的には緊張が高まっている。中国も、かつてのような「アメリカ幻想」は持っていないようで、ロシアに接近しているわけだ。
勿論、ロシアや中国をいきなり攻撃することは難しい。そこで、服ろわぬ国々の中でも比較的に小さな国々を潰していく計画ができあがった。ユーゴスラビアへの先制攻撃を指揮したウェズリー・クラーク元欧州連合軍最高司令官によると、1991年の段階でポール・ウォルフォウィッツ米国防次官は、シリア、イラン、イラクを殲滅すると語っていたという。
2001年9月11日にニューヨークの世界貿易センターやアーリントンの国防総省本部庁舎ビル(ペンタゴン)が攻撃されて間もなく、ドナルド・ラムズフェルド国防長官の周辺では、イラク、シリア、レバノン、リビア、ソマリア、スーダン、そしてイランを攻撃する計画を立てていたとクラーク元最高司令官は語っている。こうした国々を制圧し、最終的にロシアや中国を潰そうということだ。
EUとロシア、日本と中国との経済的な交流が進み、ドル支配システムが崩れてくると、アメリカを中心とする現在の支配体制は崩壊する。そうした事態を避けるためにも、アメリカやイギリスは平和な時代が来ることを恐れる。EUとロシアの間に存在するウクライナを制圧する重要性はそこにある。
ネオ・ナチを使ったクーデターで成立したキエフの暫定政権は「親EU」というより、「従米」だ。日本では中国と友好関係を結ぼうとする勢力が潰され、「尖閣問題」の封印が解かれた。朝鮮の言動もアメリカにとって好都合だ。
こうしたアメリカの戦略は、安倍政権が強引に推進している「集団的自衛権」の問題と深く関係している。言うまでもなく「自衛」とは名ばかりで、きわめて攻撃的だ。外交力も経済力も衰えたアメリカは軍事力に頼るしかなく、ネオコンは核戦争も辞さない姿勢を維持している。日本の核武装もそうした流れの中で進められている。
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