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2014年4月12日
まだ、決して断定的には言えないのだが、消費税増税の影響は軽微ではないはずだ。
日本経済新聞は首をかしげるほど、「消費税の影響軽微」と強調してきた。
なにしろ、年初来、4度も一面トップで
「消費税増税の影響軽微」
の文字を躍らせてきた。
よほどの確信があったのか、そうでなければ、何か裏事情があったはずだ。
私は日本の株式市場が強気のまっただだなかの昨年11月に
『日本経済撃墜−恐怖の政策逆噴射−』(ビジネス社)
と題する書を公刊した。
圧倒的な少数意見だった。
会員制レポート『金利・為替・株価特報』
http://www.uekusa-tri.co.jp/report/index.html
では、昨年12月10日号の9.【投資戦略】タイトルを、
「掉尾の一振後の株価下落に備える」
とした。
2013年12月10日号は、サンプルとしてウェブ上に公開しているのでご参照されたい。
http://www.uekusa-tri.co.jp/report/report_194-121013.pdf
『金利・為替・株価特報』では、年初来の株価下落傾向を予測してきた。
順当な市場変動が生じているのである。
メディアは真実を伝えないが、株価下落の最大の要因は日本の超デフレ財政政策である。
この点は、本ブログ、メルマガでも再三指摘し続けてきた。
『金利・為替・株価特報』2014年4月14日号では、現在の日本の株式市場を取り巻く環境を総括的に分析している。
http://www.uekusa-tri.co.jp/report/index.html
詳しくはレポートをご高覧賜りたいが、全体タイトルと目次だけを紹介しておく。
全体タイトル
「消費税増税の影響軽微予測は正しかったか」
目次
1.【概観】消費税・FRB・ウクライナへの警戒
2.【日本経済】消費税増税の影響は軽微でない
3.【株価】為替・株価連動続くが株価に下方圧力
4.【地政学】ウクライナ情勢の不安定化
5.【金利】インフレ率の状況転換
6.【為替】ECB利下げの可能性
7.【中国】人民元安誘導で経済底割れを回避できるか
8.【金と金利】米金利&ドルと逆相関の金価格
9.【投資戦略】株価下落の底値を探る
日経平均株価が4月11日終値で14000円の大台を割った。
極めて重大なニュースである。
すでに本ブログで指摘したが、日経平均株価はデッドクロスを示現した。
株価下落のかなり強力なシグナルである。
株価変動のポイントは、2月4日の終値14008円を下回るかどうかだった。
この水準をあっさりと割り込んだ。
かなり厳しい状況を読み始めている。
現実を直視したくない安倍政権は、「ウクライナ」だの、「新興国」だのと、四の五の言っているが、核心に触れようとしない。
メディアは、株価がデッドクロスを示現し、チャート上の節目を下回ったのに、その事実すら十分伝えない。
日本経済新聞は経済金融の専門紙だと標榜しているのだから、少なくともこのような局面で、問題の重大性を適正に報道するべきだろう。
政府の御用聞きばかりにうつつを抜かしていると、賢い読者から購読を中止してゆくことになるだろう。
消費税増税の影響が深刻になるのは明白だ。
なぜなら、労働者の賃金所得がまったく増えず、インフレ率が1.5%に跳ね上がり、挙句の果てに消費税率が3%も引き上げられるのだ。
実質的に所得は一気に約5%も目減りする。
「余分なものは一切買わない」という消費者行動が日本中に広がることはほぼ間違いない。
この過程で、経済の大崩落が起こる。
私は、このことを昨年初来、警告し続けてきたが、その忌まわしい予測が現実味を帯び始めているのだ。
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