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http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20140410/dms140410005-n1.htm
2014.04.10 「日本」の解き方
渡辺喜美氏がみんなの党代表を辞任した。化粧品会社、ディーエイチシー(DHC)の吉田嘉明会長から8億円を借り入れていたという週刊誌報道が発端だ。ここでは本件の法律面をクールにみてみたい。
8億円の資金は銀行振り込みされているが、吉田氏はそのカネは選挙資金であるといい、政治資金収支報告書などへの記載がないため問題とされていた。ここでのポイントは、8億円という巨額なカネであり、貸し付けた吉田氏が選挙目的と言っていることだ。猪瀬直樹前東京都知事の5000万円の借り入れより巨額なだけに悪質だと論じるところもある。
これに対して、渡辺氏は、借り入れていた事実は認めたうえで、渡辺氏個人で借り入れて、みんなの党に貸し付けたものであり、党の政治資金収支報告に渡辺氏からの借り入れや資金使途が記載されているため法的な問題はないというスタンスだ。
両者の主張の違いは、誰の選挙資金か(渡辺氏かみんなの党か)ということだ。
マスコミは、この点を明示的に書いていない。おそらく渡辺氏個人とみんなの党を同一視し両者一体と考えている。渡辺氏個人とみんなの党の関係をはっきり書かずに、あたかも渡辺氏が裏金的に使ったような記述もよくある。
それに対して、渡辺氏の主張は、誰の選挙資金であるかについて、明確だ。渡辺氏の言い分は、渡辺氏個人で借りて自分の選挙には使わなかったので、渡辺氏の選挙資金ではない。また、みんなの党に貸し付けたので、みんなの党の選挙資金となるということだろう。
渡辺氏個人の選挙資金ではないので渡辺氏の選挙収支報告書には記載されていないが、みんなの党の選挙資金だったので、みんなの党の政治資金収支報告書には記載があるとしている。
猪瀬氏の5000万円借り入れとの違いについても、猪瀬氏は自分の選挙資金として借り入れていたが、渡辺氏はみんなの党の選挙資金として借り入れたという点で異なるという。
渡辺氏は自分の主張を裏付けるために、カネのやりとりをトレースできる銀行口座振替で行っているという。
今の制度では、政治資金、選挙資金ともに受け入れの主体のところで、収支報告書を作り、その資金使途を明らかにするという仕組みだ。最終段階の資金の受け入れで報告書に記載されていれば、資金の流れがわかるので、重複して報告書に記載する仕組みにはなっていない。
なお、吉田氏が直接みんなの党に振り込んでいれば、何の問題もなかったはずだ。
おおよその双方の話の筋はこのようなものだろう。もちろん、渡辺氏のロジックについて、筆者は借り入れ金額の数字の整合性などはチェックしているわけではない。また、あくまでクールに考えるために、法律論に絞った話だ。
別に道義的、倫理的な観点での議論もあるかもしれないが、現時点で法律論からみれば、マスコミの議論は少し乱暴すぎるだろう。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)
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