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2014年4月 6日
生活の党の小沢一郎代表が、この4月1日から実施された消費税増税についてコメントを発表している。
生活の党のウェブサイトはこちら。
2009年以来の日本政治刷新の大改革に対する既得権益の猛反撃により、日本政治を刷新しようとする勢力が弱体化させられているが、ここから巻き返しを図ってゆかなければならない。
小沢一郎氏は、消費税増税について、次のコメントを発表した。
「本日から消費税率が引き上げられました。生活の党は、政治が何らやるべきこともやらず、年金、医療、介護など肝心の社会保障制度改革が不十分な中での安易な消費税率引き上げには反対してきました。今回の消費税率引き上げについては全く評価できません。
まず、今回の消費税率引き上げは生活者の家計を直撃することになります。政府が物価上昇こそ景気回復の決定打であるかのように喧伝し、表面的な物価上昇に向けて猛進してきたこともあって、既に消費者物価指数は1.3%上昇しています。そこに今回の3%の消費税率引き上げが重なり、悪い物価上昇が更に加速します。
今年の春闘でベースアップがありましたが、それは一部大企業のしかも正社員だけの話であり、それ以外の全労働者の9割近い非正規社員や中小零細企業の社員はその恩恵に浴するまでに至っていません。そうした中、消費増税にとどまらず、医療や年金でも負担増、給付減になります。
つまり、今回の消費税率引き上げとそれに伴う悪い物価上昇は、国民の所得と生活水準を格段に低下させ、個人消費を冷え込ませ、我が国の景気を大きく悪化させかねないのです。
また、安倍政権は、消費増税を行う一方で、無原則な公共事業を大盤振る舞いしようとしています。今回の消費増税は「社会保障と税の一体改革」のためのものであったはずですが、これでは何のための増税なのか全くわかりません。
生活の党は、景気回復のためには、まず、個人消費のもととなる国民の所得を増大させることが肝心であると確信しております。そのため、最も有効な経済政策として、現在労働者全体の4割近くに達している非正規雇用を正規雇用へと転換させるため、今の安倍政権の考え方とは逆に、雇用に関する規制を強化すべきであると考えております。
また、内需拡大のためには、個人消費を増やすとともに、地域主権改革の断行が不可欠です。それにより行政の無駄を全廃し、地域経済を活性化させ、雇用の拡大と雇用者所得の増大をもたらし、内需の振興を実現させることができます。
私たち生活の党は、すでに行き詰まりを示しているアベノミクスから「国民の生活が第一」とする経済・社会政策への転換をめざし、必要な行動を起こしていきます。」
これこそが「正論」である。
消費税増税の間違いの第一は、「消費税増税の前にやるべきことがある」の大原則を踏みにじったことだ。
「消費税増税の前にやるべきこと」
とは言うまでもない。
「シロアリの退治、シロアリの駆除」
である。
日本財政を食い尽くしているのは国民ではない。シロアリである。
野田佳彦氏が2009年7月14日の衆院本会議で述べた言葉を改めて示す。
この言葉は、私の有料メルマガのサンプルに収録した言葉でもある。
「私どもの調査によって、ことしの五月に、平成十九年度のお金の使い方でわかったことがあります。二万五千人の国家公務員OBが四千五百の法人に天下りをし、その四千五百法人に十二兆一千億円の血税が流れていることがわかりました。その前の年には、十二兆六千億円の血税が流れていることがわかりました。消費税五%分のお金です。
これだけの税金に、一言で言えば、シロアリが群がっている構図があるんです。そのシロアリを退治して、働きアリの政治を実現しなければならないのです。
わたりも同様であります。年金が消えたり消されたりする組織の社会保険庁の長官、トップは、やめれば多額の退職金をもらいます。六千万、七千万かもしれません。その後にはまた、特殊法人やあるいは独立行政法人が用意されて、天下りすることができる。そこでまた高い給料、高い退職金がもらえる。また一定期間行けば、また高い給料、高い退職金がもらえる。またその後も高い給料、高い退職金がもらえる。六回渡り歩いて、退職金だけで三億円を超えた人もおりました。
まさに、天下りをなくし、わたりをなくしていくという国民の声に全くこたえない麻生政権は、不信任に値します」
ここには麻生政権という言葉が盛り込まれているが、いまの安倍政権も、
「天下りをなくし、わたりをなくしていくという国民の声に全くこたえない」
政権であり、シロアリだけが栄えて、主権者国民は苦しみの渕に追い込まれている。
小沢氏が指摘するように、消費税が増税され、消費税込み物価は文字通り跳ね上がる。
他方で、主権者の所得はまったく増えていない。
全産業ベースの現金給与総額統計を見ると、2013年の現金給与総額は月平均で31万4054円となり、3年連続の前年比減少を示した。
2014年1月の現金給与総額も前年同月比−0.2%の減少である。
4月1日に発表された2014年2月の現金給与総額でも前年同月比0.0%である。
労働者の所得は、名目値でまったく増えていない。
他方、2014年2月の消費者物価指数上昇率は前年同月比で+1.5%だ。
ここに、消費税増税の3%が上乗せになる。
家計の実質所得は激減するのである。
個人消費が激減するのは不可避である。
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