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2014年03月28日 「ジャーナリスト同盟」通信
<ヒラメ返上の村山浩昭判事>
袴田事件は冤罪そのものである。3月27日、静岡地方裁判所の村山浩昭裁判長が、ヒラメ判事を返上する正義の判決を下した。警察・検察の大失態である。正義が捜査当局にないことに、改めて主権者は驚愕するばかりである。血税に応えない捜査当局の課題は、何一つ解決していない。検事・裁判官の任命に欠陥がある。新たな課題を司法は突きつけられている。
<遅すぎた正義の判決>
異常気象は日本列島にも襲いかかっている。それでも時たま、真冬の富士山は美しく輝く姿を見せてくれる。静岡から仰ぎ見る富士の容姿は、人々の心を洗ってくれるのだろう。正義の判決に相応の影響を与えたのかもしれない。
もっとも、犯行時の着衣5点を専門家は科学鑑定の結果、NOと結論付けた。従って当たり前の判決ともいえるが、裁判長は「後日、ねつ造された疑いがある」と認定した。
死刑囚の拘置の執行停止は初めてと言うが、無実の人間を48年間も拘束した責任を誰がとるのか。これほどの不条理もない。この期に及んでの検察・警察の対応も不可解千万である。こんな日本でいいのだろうか。官尊民卑も極まっている。
袴田さんの名誉は、事実上回復したが、彼の貴重な2度とない人生は戻らない。関係者はどう責任を取るのか。
<永田町・霞が関は腐敗の極み>
捜査当局の不条理をよいことに、政界と官界の腐敗は次々と露見するが、まともな対応が見られない。
昨日、永田町の奥に精通している友人が怒りの電話をかけてきた。次々と政治屋と検察の腐敗を批判した。全て正論だ。正義の人間であればあるほど怒り狂うものだ。
まだ、こうした市民の正義が存在することに日本人は感謝すべきだろう。本来は、議会と言論の責任でもある。
<徳田は利権行為を継続、厚労省は黙認>
検察の腐敗は、徳洲会事件にも見られる。同会のカネの流れ・腐敗資金にメスを入れない。腐敗の温床を放置して、捜査を止めてしまった。官邸の打ち止めに従ったのだろう。
「不埒な検事総長」と友人は怒る。この人物の将来がどうなるのか。見聞を続けるのだという。これも正義である。
「使途不明金100億円にメスを入れない。徳田は傀儡体制で引き続き、利権行為を継続している。共犯院長の誰も責任をとらない。違反・違法行為を放任しての幕引きでしかない。違法団体に大金を融資してきた銀行団の責任も放置されている。犯罪は続けられてゆく」といって嘆く。全くである。
犯罪の医療法人に監督官庁の厚労省もまた、放置して蓋を懸けている。霞が関の犯罪でもある。ここに倫理などゼロである。血税で正義を貫く組織は、腐敗まみれの日本にないと言うことになろう。
<倫理崩壊・モラルハザード>
「モラルハザードも極まっている」とも決めつける友人である。良心的日本人は、みな同じなのであろう。考えなくても分かるだろう。
散々血税を利権政策に使って、借金の山。せめて自分たちの身をきれいにして、その上で不足する分を国民に負担させる。これはどこの国の為政者もすることである。
しかし、日本の政府・政党・政治屋はそうしない。国民負担を押し付ける。財閥は肥えて、それでも法人減税を勝ち取る。本末転倒の政治・政策である。まともな国民なら、街頭に出て怒り出すだろう。倫理の危機どころか、日本は倫理崩壊と断じていいのであろう。
<みんなの渡辺代表は、石原を真似て官邸に逃げた>
日中国交回復に抵抗した青嵐会の面々の腐敗もひどすぎる。石原慎太郎は徳洲会事件の中心人物だったが、急いで官邸に逃げてしまった。同会2世の渡辺喜美・みんなの党代表も、8億円事件が発覚すると察知するなり、これまた安倍に擦り寄って検察捜査を乗り切ろうとしている。
「手口は石原そっくり」と友人は断罪する。「議員を辞職すべきだろう」とも決めつける。当人は昨日の記者会見で「個人で借りたもので、違法性はない」とおたおたしながらコメントした。
この政党には、同じく青嵐会の中尾栄一の息子もいる。同会で首相になった森喜朗は、もっぱらロシア利権に走り、裏で安倍を動かしている。
捜査当局の出方を注視したい。
<検察の大甘略式起訴に憤慨する都民>
検察に正義があるのだろうか。「ある」と答えられる国民は一人もいないだろう。あきれて誰も論評しない。小沢事件でも大失態、今回の袴田事件でも往生際が悪すぎる。
彼らは公人である。国民に奉仕する義務がある。正義を貫いて社会の安定を確保する。この大事な任務放棄でいいのか。彼らの志はどうなっているのか。腐敗を前にして、どうして正義を貫けないのか。
今度は徳洲会事件に絡んで、都知事を辞めた猪瀬に対して、なんと略式起訴でお茶を濁すのだと言う。友人が怒るのも当然だろう。
「都議会でさんざん知事として嘘をついている。犯罪事実を嘘で議会答弁してきている。身柄の拘束もしない。これが検察のやることか。袴田事件と比べてどうなのか。法の下の平等は絵に描いた餅ではないか。日本の法曹界はこのレベルなのか」との指摘に検事総長はどう応えられるのか。
<舛添事件捜査を始めたのか>
日本は法治の国だと吹聴する首相がいる。これも嘘である。「日本は民主主義の国である」というのも嘘である。
95年に南京と盧溝橋を旅した。50人の仲間の中に高校の歴史教師がいた。帰国して感想を求めると、これからは自信を持って歴史の真実を生徒に教えることが出来る、と答えた。嘘を教える日本の教育者というのも悲劇の主人公であろう。
「そんなことはない。日本の検察には正義が残っている」と反論出来る検事や警察官がいたら、舛添の金銭スキャンダルの捜査をすべきだろう。これも友人の怒りの指摘である。村山判事を見習え、である。
2014年3月28日7時30分記
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