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欧州で日中、つばぜり合い
中国「歴史」で韓国取り込み 日本、共闘分断狙う
【ハーグ=中沢克二、永井央紀】安倍晋三首相と中国の習近平国家主席が欧州を舞台に「歴史認識問題」を巡ってつばぜり合いを演じている。習主席は23日の中韓首脳会談で伊藤博文元首相を暗殺した朝鮮の独立運動家、安重根の記念館設置を取り上げるなど日本をけん制。安倍首相は従来の歴史認識の継承を明言するなど、中国による韓国取り込みを少しでも阻みたい考えだ。
習主席は今回の訪欧で歴史にこだわった。「戦後の国際秩序を守る必要があり、歴史の逆行は決して許さない」。中国は昨年末の安倍首相の靖国神社参拝の後、在外公館などをフル活用して日本非難を続けている。歴史認識と絡める形で国際的に有利な立場を確保したい思惑がある。
習主席は中韓首脳会談で新たに日本の植民地支配に抵抗した朝鮮人部隊「光復軍」の石碑を、部隊の拠点があった中国・西安に建設していることも表明。韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領は安重根記念館設置について、習主席に「韓中の友好協力の象徴」と評価した。
中国側は25日からの訪仏では習主席の訪問地について第2次世界大戦に絡む歴史を主テーマにしたいと事前に提起し、28日からの訪独でもベルリンのホロコースト(ユダヤ人大虐殺)記念碑の視察をドイツに打診したが両国とも難色を示した。
一方、安倍首相は従来の歴史認識を継承する姿勢を随所で訴え、中国が狙う「国際問題化」を防ごうと動いた。「歴史の事実と謙虚に向き合い、次の世代に語り継ぐことで世界平和を実現したい」。アムステルダムにある「アンネ・フランクの家」への23日の訪問で、首相は子どもの頃に「アンネの日記」を読み、映画も観賞したことに触れてこう語った。
オランダのルッテ首相との会談では「過去に真摯に向き合いつつ未来志向の外交を進めることを重視している」と強調。旧日本軍がオランダ領東インド(現在のインドネシア)を占領した際、オランダ兵捕虜の一部を強制労働に従事させた問題を踏まえた発言だ。
慰安婦問題を重視する韓国に軟化を促し、中韓共闘の分断を探る日本。菅義偉官房長官も24日、前日に河野談話の見直しの可能性に言及した自民党の萩生田光一総裁特別補佐に電話で「誤解を与える」と注意した。
日本側は韓国が求めていた従軍慰安婦など日韓の懸案を話し合う局長級協議の4月立ち上げをめざし、安倍政権でまだ実現していない日韓首脳会談への環境整備を急ぐ構えだが、両国の溝はまだ深い。
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韓国は共闘否定
【ソウル=加藤宏一】韓国外務省関係者は24日、歴史問題で中韓首脳が連携姿勢を示したことに菅義偉官房長官が不快感を示したことについて「歴史問題は韓中両国がそれぞれの立場と判断により対処している」と述べた。中韓が共闘しているとの日本側の見方を否定したとみられる。
[日経新聞3月25日朝刊P.4]
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