http://www.asyura2.com/14/senkyo163/msg/274.html
Tweet |
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2014/03/post-7ce6.html
2014年3月24日
日本経済新聞が懸命のキャンペーンを展開している。
1月5日、2月21日に続き、3月23日にも一面トップで、
「消費税増税の影響軽微」
という趣旨の見出しで記事を掲載した。
さらに、3月24日には、
「支出、増税後も維持51%」
という世論調査結果を報じる見出しを1面トップに掲載した。
ここまで来ると、キャンペーンであることがはっきりする。
財務省にはTPRという名の世論操作活動が存在する。
財務省の影響力を行使して、マスメディアの報道を統制・管理するプロジェクトである。
このプロジェクトが始動したのは1985年。約30年の歴史を有する。
大手新聞は記事を執筆する際に、役所からデータと資料をもらう。
新聞記者は役所が提供する資料、データに助けられて記事を執筆する。
また、特ダネ情報は役所から提供されるから、大手新聞は、基本的に役所の指示通りに記事を執筆する。
「記者クラブ」制度は、役所と大手メディアの癒着組織で、メディアの役割である、権力を客観公正の立場から批判的に論じる姿勢はほぼ消滅している。
中日新聞(東京新聞)や北海道新聞など、ごく一部のメディアだけが、権力に対する批評精神、批判精神を維持しているのが現状だ。
共同通信社が3月22、23日に実施した全国電話世論調査の結果によると、
「消費税増税後の日本経済の先行きに不安を感じている」
との回答が
76.5%
に達したとのことである。
これが消費税と日本経済に関する、一般的な市民の受け止め方である。
日本経済新聞の世論操作報道とは隔世の感がある。
日本経済新聞は、かつては参考になる新聞だったが、2003年ころを境に、ほとんど信頼を置けない新聞に堕落してしまった。
この新聞社でトップ交代があり、小泉政権と極めて近い人物が経営トップに就任以来、著しい偏向を示すようになった。
現在もその延長上にあり、ほとんど「御用新聞」の状況に陥っている。
したがって、論評については傾聴に値しない。
経済観測については、政策当局の世論操作の意向を受けてまとめられているのだと思われる。
増税後の日本経済が悪化しないとの主張の論拠として、1997年との違いが強調されるが、実は1997年も政府は消費税増税の影響は軽微であると主張し続けてきた。
TPRによって統制を受けていた当時のマスメディアも、消費税増税の影響は軽微であるとの広報活動を行っていた。
ところが、実際に消費税増税が実施されると、日本経済は激しく悪化した。
個人消費を中心に最終需要が急激に落ち込み、これを受けて生産活動が急落したのである。
これと並行して、株安、金融不安が広がり、事態は最悪の経路をたどった。
その原因が消費税増税にあったことは明白である。
今回も、消費税増税後、個人消費を中心に最終需要が急激に減少する。
その結果、生産活動は大幅に落ち込むことが予想される。
海外要因は不透明だが、新興国経済が不安定化する一方、ウクライナ情勢の不安定化もあり、欧州経済の動向にも注意を怠れない。
いずれにせよ、消費税増税後の日本経済には強い懸念が存在している。
この消費税増税を目前にして、ジャーナリストの斎藤貴男氏が
『ちゃんとわかる消費税』(河出書房新社)
を出版された。
「14歳の世渡り術」シリーズの1巻で、「中学生以上、大人まで」を読者の対象とするシリーズの1冊として公刊された。
斎藤氏は消費税を「悪魔の税制」と表現する。
たしかに、消費税の仕組みを詳しく調べると、消費税が「悪魔の税制」であることがよく分かる。
私は斎藤貴男氏と2012年9月に、
『消費税増税「乱」は終わらない』(同時代社)
を共著で発刊させていただいたが、斎藤氏が強調される消費税が持つ構造的な欠陥は致命的と言えるものである。
斎藤氏の新著は、とても分かりやすく書かれているので、消費税大増税が強行実施されるいま、すべての国民がこの本を読んで、事実を正確に把握する必要がある。
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK163掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。