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2歳児遺棄は氷山の一角 シッター業界は“無法地帯”
http://gendai.net/articles/view/news/148862
2014年3月20日 日刊ゲンダイ
口だけの田村厚労相/(C)日刊ゲンダイ
埼玉県富士見市のマンションで2歳の山田龍琥(りく)ちゃんの遺体が見つかった事件は、政治がてんで機能していない結果の悲劇だ。
安倍政権は「少子化対策」とリキんで、保育所の「ハコ」をつくることにシャカリキだが、現実との乖離(かいり)は著しい。働く母親が子供を産んでも、手頃な価格で預けられるところがないのである。だから、こうした悲劇が起こる。
逮捕された自称ベビーシッターの物袋(もって)勇治容疑者(26)は、料金をめぐって別の母親とトラブルを起こした過去がある。預かっていた別の男児がやけどで病院に搬送されたこともあった。問題だらけのヤバい男だ。
ベビーシッターは保育士のような国家資格がなく、法規制の対象外のため、物袋みたいな危ないヤツがゴロゴロいる。こうしたベビーシッターと利用者をつなぐ怪しい“マッチングサイト”もいくつもある。需要があるからだ。つまり事件は起こるべくして起こったのだが、田村厚労相は18日、「(サイトが)どんな仕組みなのか調査、分析してから、どうすべきか考えたい」とか言っていた。事件が起きてから「考える」とは呆れてしまう。
保育所の少なさと野放しベビーシッターのひどさは、かねて問題視されていたのである。
■少子化対策という無為無策
「この業界は、はっきり言って無法状態ですからね。過去に、未熟なシッターのミスによる事故が何件も起きています。ところが、厚労省が一度もキチンと調査したことがないため、正確な数字が把握できていません。預ける側の母親は経済的な問題を抱えていることが多く、シッターを何となく怪しいと思いながら、急用や仕事でやむにやまれず利用するケースがほとんど。深刻な事故が起きても、預けたことに引け目を感じるのか、訴訟にはならないケースが多いようです。それがさらに問題を深刻化させてきました。今回の事件は、国の無為無策が引き起こした悲劇といっても過言ではありません」(東京都市大学客員准教授で保育に詳しいジャーナリストの猪熊弘子氏)
昨年4月、安倍政権は「待機児童解消加速化プラン」を掲げた。一見、政治も重い腰を上げたように見えるが、全然、違う。
「安倍首相が待機児童解消策として『ハコ』を増やすと言い始めたのは、企業による保育所経営を一気に推し進めるのが狙いです。財界の利益を代表する規制改革会議からの要望だからです。儲け狙いの『ハコ』をつくっても、利用者はお金がなければ、子供を預けることができないし、『ハコ』より大切なのは『ヒト』なのです。保育士の待遇を改善し、とにかく、『ヒト』を増やすこと。さらに働く女性の待遇改善が不可欠です。格差社会と女性の貧困問題を解消しなければ、ベビーシッター問題の根本解決にはならないのです」(経済ジャーナリストの荻原博子氏)
事件は庶民に冷たい安倍政治の縮図だ。
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