１７３０億円「復興基金」管理 怪しい法人が落札のデタラメ
http://gendai.net/articles/view/news/148717
2014年3月15日　日刊ゲンダイ

新しい事務所もシェアオフィス／（Ｃ）日刊ゲンダイ

　復興予算をめぐるデタラメがまた発覚した。
　被災地域に企業が工場などを建てて雇用を創出するための「津波・原子力災害被災地域雇用創出企業立地補助金」。国民から追加で徴収している復興増税を財源に、１３、１４年度予算で１７３０億円が基金として積み上がっている。この基金を管理するのは、昨年５月に経産省の入札で決まった一般社団法人「地域デザインオフィス」なのだが、この法人、入札時に事務所実態がなかったり、直前に登記簿に「基金管理事業」を追加していたりと、怪しい実態が明らかになったのだ。１４日の参院予算委員会で民主党の蓮舫議員が暴露した。

　民主党が調査したところ、この法人の登記簿の住所には、なんと郵便受けしかなかったという。経産省の入札要領は「適切な事務所があること」が条件だったのに、これじゃあまるでペーパーカンパニーだ。そこを蓮舫議員が問い詰めると、茂木経産相は「落札までに事務所を借りる態勢になっていた」、担当審議官も「新たに専有スペースを借りるということでＯＫした」と驚くべき答弁。これでは、基金管理の受け皿のために慌てて法人が設置されたかのように思えるし、入札の公正さも疑われる。

　さらにこの法人は、ちゃんとしたホームページ（ＨＰ）もなく、情報公開がお粗末極まりない。２人いる代表理事は、都市再生機構ＯＢと財団法人「日本立地センター」専務理事で、どちらも経産省と関連の深い団体である。基金の運用利回りは、管理する法人の事務経費に使っていいことになっているので、１７３０億円を例えば年利０．０１％で運用しても年間２０００万円近い利益が丸儲けだ。

　質問した蓮舫議員はこう言う。
「事務所実態のないレンタルポストだけの法人になぜ、審査で高い点数がつき落札したのか。調査を要請しましたが、茂木大臣は『大丈夫。信頼できる法人』と公募経過を明らかにすることなく強弁しました。そのうえ、復興を遅らせることはできないと論点をずらした。国民の疑惑を晴らすために、信頼できる法人ならなおのこと公募経過を調査するのが常識と思っていたので、正直驚きを禁じ得ません」

　この法人が落札後に借りた神田神保町の事務所を日刊ゲンダイ本紙が訪ねると、基金管理室長が出てきてこう言った。

「基金管理に携わる職員は５人です。疑惑に対して？　私たちは（経産省に）選んでいただいただけですので……。ＨＰは充実が必要ということで、いま業者と打ち合わせしていたところです」

　厚労省の職業訓練事業でも不正入札の疑惑が持たれているが、官僚を敵に回さない安倍政権で、霞が関のやりたい放題は増長している。

コメント
01. 日高見連邦共和国 2014年3月16日 08:24:43 : ZtjAE5Qu8buIw : tsXSIcNyYQ 岩手の人間として、包み隠さず正直に心情を吐露すれば・・・ 『ブッ殺したい』 さあどうぞ、この不穏当なコメントを、削除してくださいな。
02. 2014年3月16日 10:39:19 : clbqsQ0Bh6 これが日本の官僚のやり方。５人の職員は問題が発覚したからあわてて集めた。 もちろん役人及びその息のかかった連中だろう。
03. 2014年3月16日 14:04:09 : TGgfYEbPRU ペーパーカンパニーに公的事業発注するなんて法律上有り得ない話・・・。 この手の会社をいくつも立ち上げて復興予算をプール、補助金申請して来たペーパーカンパニーに交付して、抜き取った金が自民党政治家に分配されるって構図だろな・・・。 そもそも 5人程度の人員で現地確認とか出来るのかね・・・。
04. 2014年3月16日 14:28:37 : 1ioo7h1uY6 ■糞役人共には 　復興なんて二の次三の次 　己らが金さえ儲ければ・・・ 　こいつらは糞や死肉に群がる 　金バエ・ハイエナなんです！
05. 2014年3月16日 17:15:50 : ZOqMEEzcos 報道関係者と頻繁に食事会をする、省庁となあなあの関係を続ける、 大企業の救済措置や原発再稼動、憲法九条改正には根拠も無く猛進。 質問や疑惑には「私が責任をもって遂行する」というが、責任をとるということを 何か理解していない。また辞めれば済むとでも思っているのか。 または自分が《全知全能の神》とでも思っているのか。 アベそーりがこの国のトップにいる限り絶望しかない。。。。
06. 2014年3月16日 20:06:34 : p4TlRONmCI 　盗人官僚　盗人自民党
07. 2014年3月16日 21:33:03 : 2ROoR7uCKc 　結果をチェックして、デタラメなら牢屋に入れろ！ 　認可したヤツはクビだ。
08. 2014年3月17日 13:29:26 : wJZnV3B0jk １７３０円ではないですよ、１７３０億円です！茂木大臣も良くも平気な顔で答えられる。安倍総理もそうだが税金をなんと思っているのか、本当に心の底から腹綿が煮えくりかえる思いだ。蓮舫さんもトコトン突っ込んで、これで済ませないで欲しい。
09. 2014年3月17日 23:28:49 : 7a485pUwzQ ぶっ殺したい人が、一人や二人ならいいのだが、何千、何万となると・・ 何故このようなことが起こるのか。 個人対個人の場合は要領がいいで片が付くが、団体対個人では不正となる。 団体対団体では争いになる。 この問題は道徳や倫理などではなく数量の問題である。 全体の質を問うのではなく、全体の数量を問題にすべきである。 何故かと云うと、権力は腐敗するものであるからだ。 これが権力の正常値なのだ。 だから道徳や倫理レベルの話では解決が見いだされないのだ。 現状では上位の官僚から下部の官僚まで、中央だけではなく地方のあらゆる行政組織においても同様である。 これに費やす税金も半端なものではなく、国債の利子分よりも大きいのではないかとおもわれる。 根絶は無理である。 ジメジメした梅雨時にカビが発生するように、権力が腐敗することは自然の摂理なのだ。 だから、カビ退治と同じく発生量を少なくすることに注力を注ぐことが肝心だ。 カビの原因は様々だ。 退治の方法は薬品からカビの嫌がる環境まで、これまた様々な方法がある。 官僚の天下りも様々だ。 退治の方法などいくらでも考えられるが、根本は「発生していない」と云うことが是認され退治する方法が封印されていることだ。 気乗りはしないだろうが、天下りはしょうがないと国民は認めてやるべきだ。 その過程で天下りの良し悪しと、大小を議論していけば良い。 それを前提として、数量の問題に入っていけばいい。 最初は、上級の者だけの特権として認めるがそれ以外は許されないなどと・・ 次はこれ、次はこれと攻めていくしか根絶に近いところまで達していかない。 最後は必要な天下り数を決定して、彼らの得意な「分断」を官僚の皆さんにけしかけていけばどうだろうか。 甘いかな・・

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