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2014年 03月 14日
安倍首相が、集団的自衛権の解釈改憲のためにスカウトして来た小松内閣法制長官がピンチに陥っている。_(。。)_
首相は昨年の夏、集団的自衛権行使に慎重な前長官を退任させ、自分と考え合う小松一郎氏を外務省からスカウトして、内閣法制局長官に任命。
小松氏は、今年1〜2月に腹部の腫瘍が見つかり入院したものの、退院後は抗がん治療を受けながらも、何とか自分の手で、首相の目指す解釈改憲を成し遂げたいと考え、長官の職務を続投している。(・・)
ところが、小松長官は、国会で問題のある答弁を行なった上、必要以上に長々とした答弁を行なうことが多いため、国会審議に混乱をもたらすことに。しかも、共産党議員と口論を行なうなどの問題も起こしたことから、野党だけでなく、自民党からも批判や辞任要求の声が出るようになって来たのだ。(@@)
小松氏本人は「辞任しない」の一点張り。13日には、自民党本部を訪問し、高村副総裁に『「党にも内閣にもご迷惑をおかけしている」と陳謝しましたが、自民党内からは困惑の声が上がっています。「官邸がダメなんだよ。代えないって言うんだよ」(自民党幹部 ) (NNN14年3月13日)』
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小松長官の国会答弁の中で、与野党が最も問題視しているのは、集団的自衛権の行使に関して、「安倍首相、『国家安全保障基本法案(以下、安保基本法案)を提出する考えはない」と明言してしまったことにある。(@@)
自民党は衆院選の公約集に「集団的自衛権の行使を可能とし、『国家安全保障基本法』を制定します」と明記しているのだが。後述するように、安倍首相&ブレーンは、その公約とは異なり、既存の法律改正を行なうという手法を用いて、集団的自衛権を行使可能にすることを検討して(たくらんで?)いる。(-"-)
そして、小松長官は、内閣の閣僚でもないのに、安倍首相がその公約に反する施策を進めていることや、既に法制局でも解釈変更の準備を進めていることを国会の場で暴露してしまったのである。 (・o・)
『小松一郎内閣法制局長官は11日の参院予算委員会で、集団的自衛権の行使容認を法的に担保する国家安全保障基本法案について、「安倍晋三首相は国会に提出するという考えではない」と明言した。同法制定は、自民党が2012年の衆院選で公約に掲げた政策。政府特別補佐人である小松氏の突出した発言に対し、自民党内からも批判の声が上がった。
小松氏は、社民党の福島瑞穂氏の質問に答え、首相が目指す集団的自衛権の行使容認への道筋に関し、「(有識者会議の)報告書を受けた上で、安全保障の法的基盤について再検討し、その結果を閣議決定する。自衛隊の行動に反映させる必要があれば、(自衛隊法改正案など)複数の法案を国会に提出する」と説明した。
基本法制定は与党内調整の難航も予想されることから、首相はこだわらない考えで、小松氏は首相のこうした姿勢を代弁した形だ。しかし、自民党内では、選挙公約でもある基本法の必要性を訴える意見も根強い。(時事通信14年3月11日)』
実のところ、安倍首相&ブレーンは、後述するように、安保基本法案は先送りするつもりでいるのだが・・・。
『首相は集団的自衛権の行使容認を憲法解釈の変更で目指しているが、2月20日の衆院予算委では「国家安全保障基本法は作っていく。我々の姿勢を示して選挙戦を戦った」と述べ、公約を撤回しない考えを強調していた。(朝日新聞14年3月11日)』
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この小松長官の発言に対して、自民党の幹部から次々と批判の声が出ている。(~_~;)
『自民党の脇雅史参院幹事長は11日の記者会見で、与党と擦り合わせず基本法の見送りを明言した小松氏に対し、「法制局長官に法案の提出権があるわけではない。首相が言うなら分かるが、余分なことだ」と不快感を表明した。(時事通信14年3月11日)』
『自民党の石破茂幹事長は12日、小松一郎内閣法制局長官が国会で、集団的自衛権行使の理念を盛り込んだ「国家安全保障基本法案」の提出を安倍晋三首相が考えていないなどと答弁したことに不快感を示した。「首相の発言ではないので特段意味はない。首相の発言がない限り議論しても仕方がない」と東京都内で記者団の質問に答えた。(共同通信14年3月12日)』
『高市政調会長は「総理から法案を出す必要がないとは聞いていない」と述べた上で、強い不快感を示しました。
「小松氏が『その法律案を首相が出すつもりはない』と言ったとしたら、与党として心外」(自民党 高市早苗政調会長)
自民党では、大島前副総裁も「長官は疲れているとは思うが、冷静に対応していただきたい」と苦言を呈すなど、不満が日増しに強まっています。(TBS14年3月14日)』
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もちろん、野党からも小松長官への批判や辞任要求の声が相次いでいる。
『民主党の大畠幹事長は記者会見で、「内閣法制局長官の立場をわきまえていないのではないか。せん越どころか、越権的だ」と批判しました。
そのうえで大畠氏は、「小松長官の言動によって委員会が混乱しており、内閣法制局長官として本当に適切な人事だったのか疑問だ。安倍総理大臣は、適切な対応ができる人物を任命することが必要だ」と述べ、安倍総理大臣は小松長官を更迭すべきだという考えを示しました。(NHK14年3月13日)』
『社民党の吉田忠智党首は共同通信の取材に「集団的自衛権という重要問題を審議できると思えない」と述べ、法制局長官として不適格との認識を示した。
日本維新の会の小沢鋭仁国対委員長は小松氏の答弁を「越権的発言だ」として自民党の佐藤勉国対委員長に電話で抗議。佐藤氏は「われわれも危惧している」と答えたという。(スポーツ報知
14年3月13日)』
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実は、mewは、既に2月末に『公約違反になる安倍の解釈改憲戦略&自公からも反発強まる』という記事をアップして、この問題を指摘していたのだけど。
自民党は、12年の衆院選の公約集、13年の参院選の政策集に「集団的自衛権の行使を可能とし、『国家安全保障基本法』を制定します」と明記。
そして、安倍首相らは、それを根拠にして、自分たちは衆院選の公約に「集団的自衛権の行使を可能にする」と記して政権を得たので、国民の理解や支持を得ていると主張している。(@@)
<mewは、衆院選でも、国民の多くは、その公約のことはほとんど意識せずに投票していると思うし。参院選の時は、公明党に配慮してか、公約集から外しちゃっているので、少なくとも参院選では、国民から認められたとは言えないようにも思うんだけどな〜。^^;>
いずれにせよ、この公約には「『国家安全保障基本法』を制定します」と記されていることから、安倍首相は、他の手法を用いた場合には、公約違反だと批判を受けることになるのだ。(**)
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自民党内では、国防族のリーダーでもある石破幹事長が、安倍首相以上に集団的自衛権の行使容認に意欲を抱いており、この10年余りにわたって集団的自衛権について熱心に研究を続け、その行使を可能にするための準備を進めて来た。<関連記事・『石破が集団的自衛権の行使を語る〜安倍とは手法に違いも、前のめりなのは一緒』>
石破氏も、安部氏と同様、集団的自衛権の行使は現憲法でも可能だと考えているのだが。sかし、単に政府の憲法解釈を変更するだけでは足りず、集団的自衛権の行使に関して、民主的なプロセスを経て国民や国会の理解を得るためにも、その行使の範囲を明確にするためにも、きちんと法律を作る必要があると主張。
政権奪還後の実現を目指し、野党時代に「安保基本法」の原案を作成。自民党が、この法案(原案)を党議決定した上で、公約に明記することにしたのである。(@@)
<ちなみに維新の会やみんなの党、生活の党も、集団的自衛権の行使容認を明記してor視野に入れて、国家安全保障法の整備を公約に掲げているのだが。
集団的自衛権の行使は、現憲法9条に抵触するおそれがあることから、どの政党もそれを容認にするには、きちんと法整備をすることが必要だと考えているからだろう。(・・)>
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ところが、安倍首相&仲間たち(首相が自分のブレーンを集めて官邸に設けた有識者会議のメンバー)は、安保基本法を作るのを見送り、自衛隊法の改正などで行使を可能にする手法を検討しているのである。(-"-)
というのも、自衛隊法など既存の法律の一部の条項を改正する方が、自民党の数の力を用いて、短時間で簡単に実現することが可能からだ。(~_~;)
もし安保基本法のような重要な基本法を作るとなれば、公明党との間の協議が難航するおそれがある上、国会でもかなりの審議時間をとる必要があるため、多大な労力や時間を要することになるし。<集団的自衛権の行使に賛成している維新やみんなの党の議員からも、法案の中身に関して異論が出るおそれもあるし。^^;>
秘密保護法の時のように、メディアや諸団体が大きな問題として取り上げれば、一般国民からも疑問や反発が大きくなる可能性もある。(@@)
でも、安倍首相としては、年末に米国とガイドライン(防衛協力の指針)の改定協議を行なう予定があることから、1日も早く集団的自衛権の行使を可能にする体制を調えたいところ。<天敵・中国をけん制するためにもね。>
そこで、秋の臨時国会で、一気に関連法の改正を行なって、年内には集団的自衛権の行使をすることを前提に、米国と日米軍が一緒に安保軍事活動を行なえるように具体策を決めたいと考えているのである。(-_-;)
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今年にはいって、安倍官邸が、そのようなウラ道を検討しているという報道がちょこまか出るようになっていて。上述したように、国会でも安倍首相に公約との兼ね合いについて質問が出ることも。<それで、mewも「それじゃあ、公約違反じゃない?」と思い、2月末に『公約違反になる安倍の解釈改憲戦略・・・』という記事をアップしたのよね。(・・)>
安倍首相は、国会で「国家安全保障基本法は作っていく。我々の姿勢を示して選挙戦を戦った」などと、公約を撤回しない意向を示す答弁を行ない、何とかごまかしているようなところがあったのだけど。
でも、3月5日には、安倍首相の側近である首相補佐官が、公の場で、堂々と関連法案の改正を目指すことを発言している。(-"-)
『礒崎陽輔首相補佐官は5日、都内で開かれた会合で、集団的自衛権の行使容認に向けた憲法解釈の見直しに関し「憲法解釈の変更後、いろんな法律の改正が必要だ」と述べ、10本以上の関連法改正が必要になるとの見通しを示した。
自衛隊の行動を定める自衛隊法や朝鮮半島有事などを想定した周辺事態法、国連平和維持活動(PKO)協力法などが対象になる。政府は今夏に集団的自衛権の行使を可能にする憲法解釈の見直しを閣議決定し、秋の臨時国会にこれらの関連法案を提出する方針だ。(産経新聞14年3月5日)』
たぶん、首相官邸のスタッフは、法律の改正案を作る準備を行なう当たって、憲法や他の法律に抵触しないように、内閣法制局orその長である小松長官に相談していたのだろう。^^;
小松長官は、そこで知り得たことをもとに、安倍内閣の閣僚でもないのに国会で語り、安倍首相&仲間たちの公約違反の計画(たくらみ?)を明かしてしまったわけで。
これには、自民党幹部は怒りや困惑を覚えることになっただろうし。安倍首相&仲間たちも、焦りまくっているのではないかと察する。(@@)
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しかも、安倍首相は、あくまでも「有識者会議の報告書が出てから、解釈変更への対応を検討する」と説明しているのだが。(これも事実とは程遠いのだけど。)
小松長官は、既に法制局で解釈変更の検討を行なっていることを示唆する答弁を行なったという。(@@)
『13日は、参議院外交防衛委員会に出席した小松内閣法制局長官。11日に「国家安全保障基本法案」について、「総理は国会に提出するお考えではないと思う」と、立場を越えた答弁をしたことについて陳謝しました。
「私の言葉が足りず、あたかも別のことを言っているように誤解を招いたとしたら、ここでおわび申し上げます」(小松一郎 内閣法制局長官)
しかし、今度は別の答弁が問題になります。集団的自衛権の行使をめぐり、政府が「有識者会議の結論が出てから対応を検討する」としてきたのに対し、小松氏は、法制局内部では、既に議論を始めていることを認めたのです。
「私、この言葉あまり好きじゃございませんけれども、部内的に『頭の体操』を行っておくことに矛盾があるとは思っていません」(小松一郎 内閣法制局長官)
「どうやって何を内閣法制局は頭の体操をしているのかと聞かざるを得なくなりますよ。これは大問題ですよ」(民主党 福山哲郎参院議員)(TBS14日3月13日)』』
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国会答弁に関して言えば、以前から「答弁が長い」ことが与野党から問題視されており、参院予算委員会の理事会に呼ばれて、注意されたばかりだったのだ。^^;
一般に内閣法制局長官は、国会では、議員の質問に対応して、的確に短く説明したり、政府答弁書の該当部分だけ読むような答弁を行なって来たし。自分個人の意見を述べることは、当然にして控えていた。(・・)
ちなみに、これまでの法制局長官は全員、法制局に10年以上務めており、国会答弁も含め、政府答弁書の作成に携わったり、長官答弁の仕方を見たりして来ているので、そのやり方もわかっているのだが。
小松長官は、安倍首相が自分と考えが合うということで、外務省から引っ張って来た人で、内閣法制局に務めた経験が全くないシロウト長官であるため、そのあたりの常識が欠如しているのである。(-_-;)
しかも、ていねいに説明しようという思いが強いためか、質問に直接関係のない部分まで、長々と過去の政府答弁書を読んだり、持論めいたものを述べたり(他の議員の答弁に抗議したりも?)するため、安倍内閣の閣僚や与党議員の答弁や質問まで圧迫されることに。
13日の衆院外交防衛委員会でも、委員長が何度も小松長官に答弁を切り上げるように注意して、審議が止まることがあったとか。(~_~;)
『さらに・・・。「小松長官、答弁をお待ちください。長官!」「それでは休憩といたします」(末松委員長)
小松氏の答弁が長いなどとして、委員会は、およそ10分間、中断。委員長が小松氏を注意しました。
「委員の質問に対しては、趣旨を的確に捉えて答弁すること」(末松委員長)(同上)』
『小松一郎内閣法制局長官の言動を巡る騒動は13日、深みにはまった。同日の参院外交防衛委員会。自衛隊の武力行使に関し具体例を挙げて尋ねた自民党の佐藤正久氏に対し、小松氏は「お答えする前に」と前さばきした上で、「憲法9条に関する内閣の解釈は現時点では従来の政府見解通りだ」と直接関係のない答弁を展開。「他の委員からも要求を受けており、繰り返し申し上げるのは時間の問題もある」と議事進行にまで口を出し、末松信介委員長から「質問に的確に答えて」とたしなめられた。
「首相は国家安全保障基本法を国会に提出する考えではない」とした11日の発言については「言葉足らずで、誤解を招いたとしたらおわびする」と陳謝したが、言葉足らずを補おうと長広舌を振るい、審議はたびたび中断。説明にはやる気持ちは空回りし、末松氏から「簡潔に」と再三注意を受けた。小松氏の長答弁のあおりで、岸田文雄外相らは簡潔な答弁に終始。国会審議を見守った法制局関係者は「閣僚に迷惑をかける」とぼやいた。(毎日新聞14年3月13日)』
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また、これは『小松長官、「首相の番犬」に反論&野党議員と口論』の続報になるのだが。
小松長官は、先週、共産党の小池議員に「憲法の番人なんだから、安倍政権の番犬になるな」と言われ、翌日、他党議員の質問の答弁に立った際に、この番犬発言に抗議。さらに、国会の廊下で、共産党の大門議員と大口論を行なったため、その言動を与野党から問題視されることに。
11日には、参院予算委員会の理事会に呼ばれて、注意を受けていたのである。
『小松一郎内閣法制局長官は11日午前の参院予算委員会理事会で、共産党の大門実紀史氏と国会内で口論した問題などについて「誠に申し訳なかった」と陳謝した。予算委は同日夕の理事懇談会で対応を協議する。
小松氏は、4日の予算委で共産党の小池晃氏から「安倍晋三政権の番犬」と揶揄(やゆ)されたことをめぐり、党派が異なる社民党議員への答弁で反論したり、与野党から「答弁が長すぎる」と指摘された件についても謝罪した。
野党からは、小松氏が体調不良で検査入院していたことから「療養に徹すべきだ」と辞任要求も出た。しかし、小松氏は「医師から『なるべく日常生活を送ることが治療にもプラス』と診断されている」として続投の意思を強調した。(産経新聞14年3月11日)』
『小松氏は理事会で、自身の議場内外での振る舞いや答弁の長さを挙げ「公務員として不徳の致すところでおわびする」と陳謝した。ただ、首をかしげるなどの小松氏の態度に、野党側は「本当に反省しているのか」と反発。複数の理事から辞任を求める声も上がった。(毎日新聞14年3月11日)』
<尚、小松長官は、12日に廊下で口論をした大門氏に謝罪に行ったものの、またまた口論になってしまったため、大門氏は謝罪の受け入れを拒んだという。(*2)(>_<)
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何だか「辞任は拒否」「本当に反省しているのか疑問」とかいうのを見ると、ついNHKの籾井会長と重なってしまうところもあるのだが。(~_~;)
、共産党の小池氏は、13日に野党の会合で、小松氏を「今や番犬でない。(政権の)アキレスけんだ」と揶揄していたとか。<相変わらず、うまい。座布団3枚ね。(^^)_ロ>
そして、もしかしたら、安倍首相は、集団的自衛権の行使容認をしたいがために、強引に法制局長官の座につけた小松一郎氏に、トンデモ足を引っ張られることになるかも知れないぞ〜と、(期待込みで?)思ったりもしているmewなのだった。(@@)
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