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3・11は被災者の悲しみと怒りを共有する日にすべきだ
http://bylines.news.yahoo.co.jp/amakinaoto/20140311-00033436/
2014年3月11日 天木 直人 | 外交評論家
私が住んでいる栃木県那須塩原は、津波被害こそ無縁であったが、福島原発事故に由来する放射能汚染のホットスポットだ。毎時0.3マイクロシーベルト前後の数値は三年前とほとんど変わらない。いまごろになって市当局の除染作業が我が家にも及んだが、まわりのごみを庭に大きな穴を掘って埋めて終わりという半日の作業で終わった。これが除染の実態だ。
津波被災地の住民や福島原発事故から避難を余儀なくされている福島住民の苦しみとは比べるべくもないが、それでも3・11の当事者のはしくれだ。それに免じて私はこう声を上げたい。3・11は被災民すべてが救済される時まで、被災民の苦しみ、悲しみと、怒りに思いをはせ、その苦しみ、悲しみ、怒りを共有する日にしなければいけないと。
私は3・11直後に書いた。今度の大震災からの復興は、これまでの支配体制にゆだねている限りは決して成し遂げられないと。この大災害をきっかけに日本の権力構造を根本的に変えなければいけないと。それから三年、復興が進まないことは見事に的中したが、旧来の支配体制、権力構造は微動だにしなかった。敗戦後もなお戦前の支配体制がそのまま責任を取らずに戦後に引き継がれたこととまったく同じだ。この国の政治家と官僚による支配体制は、これだけの大震災と未曾有の原発事故が起きたと言うのに、無策のまま権力の座にあぐらをかいたままだ。復興増税までしておきながらそれを有効に使えず、おまけに流用までして恥じない。いまなお非常事態の生活を強いられている人たちや、被ばくの不安から逃れられない人たちの苦しみ、悲しみと怒りはいかばかりであろうか。
政治家と官僚の責任は大きい。なかんずく安倍政権の責任は大きい。民主党の失政を目の当たりにし、その反動で絶対多数を手にし、その気になれば何でもできる強い政権を手にしておきながら、1年3か月以上たっても何一つまともな復興策が出来ていない。それどころかそれにもかかわらず犠牲者の追悼と復興を国内外に発信するための祈念施設を税金を使って岩手、宮城、福島に一か所ずつ建てるという。福島原発事故の収束に至っては、汚染水垂れ流しのままに原発再稼働を言い出す始末だ。
漫才のセリフではないけれど、いま怒らなかったら怒る時はない。3・11を追悼や絆の日に終わらせてはいけない。被災民や被ばく民の苦しみ、悲しみと怒りが完全になくなるまで、それを日本の国民がひとしく共有する日にし続けなければいけないと思う(了)
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