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参院予算委員会で自民党の石井正弘氏の質問に答える小泉進次郎内閣府兼復興政務官=3月5日、参院第1委員会室(酒巻俊介撮影)(写真:産経新聞)
都知事選「造反」の進次郎氏は“無罪放免”!!自民が「処分」見送り
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140309-00000544-san-pol
産経新聞 3月9日(日)21時37分配信
自民党執行部は二月九日に投開票された東京都知事選をめぐり「都内在住支援者100人名簿」提出の“指令”に従わなかった国会議員の「処分」を検討していたが、結局、具体的なペナルティーを課すことは見送ることにした。執行部が名指しで「けじめ」をつけさせる可能性を示唆していた小泉進次郎復興政務官も“無罪放免”となった。やはり党内随一のホープ、人気者は軽々に裁けないということか…。
先の都知事選の際に自民党執行部は、当選した舛添要一氏を支援するため、所属国会議員(都連所属除く)に、それぞれ最低100人の都内在住支持者の名簿を提出するよう指示した。
ところが選挙戦序盤からマスコミ各社の世論調査で「舛添氏が圧倒的優位」という状況が続いたことで危機感が足りなかったのか、議員の名簿提出の出足は鈍かった。このため、石破茂幹事長が未提出者に対し「自らの選挙との自覚のもと、全党を挙げて戦い抜く」とする督促文を送付したほどだ。
執行部はそこまで力を入れていたのに、未提出議員の氏名を公表していない。しかし都知事選後、名簿を出さなかった小泉進次郎氏についてはその限りではなかった。
安倍晋三首相の側近である萩生田(はぎうだ)光一総裁特別補佐(副幹事長)はわざわざ進次郎氏の名前を挙げ、「(他の未提出議員を含めて)きちんとしたおとがめがあると思う」「(ほかに)一生懸命出している人もいる。なんらかのけじめはつけておこうと検討している」などと語り、「処分」の遡上に載せられた。
萩生田氏は「(舛添氏支援は)党としてプロセスを踏んだ。組織人として全体を見る目を持たないといけない」と、進次郎氏に苦言も呈していた。それは進次郎氏を「特別扱いをしない」という執行部の宣言にも受け取れた。
都知事選では、進次郎氏の父親、純一郎元首相が細川護煕元首相を全面支援したが、自民、公明両党が推す舛添氏に完敗した。進次郎氏は舛添氏が過去に自民党を除名された経緯から「応援する大義がない」と明言し、父親を“側面支援”していた。
舛添氏が「自民党候補」といえども、進次郎氏にとっては敬愛してやまない父親の「敵」である。むろん援護射撃するわけにはいかなず、党執行部からの支援者名簿提出の指示を拒否せざるを得なかった。都知事選をめぐって執行部に事実上「造反」した形だった。
自民党関係者によると、センセイたちの困ったときの常套句である「秘書が…」と“過失”で支援者名簿の提出を失念したと説明した議員も複数いた。一方で確信犯的に名簿を提出しなかったとされる議員には、進次郎氏のほか「脱原発」の急先鋒たる河野太郎衆院議員も入っていたという。
しかし当初は未提出議員に対し「処分は陰険にやる」と厳しい措置をちらつかせていた党執行部の姿勢も結果的には一転して後ろ向きになり、党規約に基づく「処分」は見送らざるを得なくなったようだ。自民党関係者がこう打ち明ける。
「名簿未提出議員のリストは幹事長室にあるが、完全な部外秘扱い。リストは萩生田氏から各委員会の理事に渡されており、国会で質問をさせないという程度の軽いペナルティーを課すことになった。文書で処分を明示したり、党紀委員会にはかるようなことはない」
わけても復興政務官という政府の一員たる進次郎氏は委員会で質問に立つことはない。つまりペナルティーは「なし」というわけだ。
なんとも寛容な政党だが、これも都知事選で舛添氏が完勝したからこそ。もし取りこぼしていたら、支援者名簿の未提出議員は「厳罰」に処されたはずだろう。語るのは、別の自民党関係者だ。
「とくに萩生田氏は“進次郎憎し”と言わんばかりに処分に前のめりだったが、肝心の石破幹事長はそもそも慎重だった。石破氏には将来の『ポスト安倍』レースをにらんで、前回の総裁選で支持してくれた人気者の進次郎氏を味方につけておきたいという思惑もあるのだろう」
しかし、萩生田氏が振り上げたこぶしを下ろさざるを得なかった背景には、もうひとつの“お家事情”があったようだ。
「実は麻生太郎副総理兼財務相と谷垣禎一法相の総裁経験者二人も支援者名簿を出していなかった。さすがに未提出議員を一律処分するわけにはいかなくなった」
高校の野球部で後輩が部室の掃除当番をさぼったため、「見せしめ」に炎天下でグランド100周走など厳しい罰則を与えようと思っていたら、怖い先輩もさぼっていた。レギュラー選手で活躍する後輩が憎くかった「補欠の風紀委員」も結局、何もなかったかのように黙るしかなくなったということだ。
ともあれ、進次郎氏の「処分」に関心が集まるのは、「実力」はともかく、知名度や期待度では“大物”の証しだろう。
安倍首相は通常国会閉会後に内閣改造・自民党役員人事を断行する方向だが、むろん進次郎氏の去就も注目される。自民党関係者はこう話す。
「進次郎氏は人を集めることはできるが、復興政務官としてさしたる実績がない。本来なら政務官を外されるだろうが、『脱原発』にとりつかれた父親の動向も無視できず、野に放っておいては安心ならない。首相がどう判断するかだ」
都知事選のさなか、「次期幹事長」の呼び声も高い菅義偉官房長官は「小泉親子を潰す」と周囲に語ったとされるが、果たして…。(政治部編集委員 高木桂一)
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