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2014年 03月 09日
安倍自民党が、今週にはいって、集団的自衛権の解釈改憲の早期実現に向けて、本格的に動き出した。(@@)
安倍首相は、6日に自民党の石破幹事長らと官邸内で会談を行ない、解釈改憲を行なう手順について協議を行なったとのこと。
石破幹事長は、同日、集団的自衛権の行使容認について「(首相と)思いは一致している」「今回やり損なうと当分だめだろう。(閣議決定は)いつでもいいという話ではない」と語り、与党内の意見集約を急ぎ、早期の閣議決定を目指す意向を示したという。(-_-;)
どうやら安倍&石破氏は、公明党だけでなく、自民党内にも安倍首相の乱暴な手法により解釈改憲に慎重or反対の姿勢を示す議員が増えていることを懸念している様子。
集団的自衛権の行使自体、また特に内閣による解釈改憲という手法に、絶対に反対であるmewとしては、ここで、公明党はもちろん、良識ある自民党や野党の議員、さらにはメディアや国民にも頑張ってもらって、是非、安倍首相の愚かであさはかな計画を潰したいと考えている。(**)
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『安倍晋三首相は6日、自民党の石破茂幹事長と官邸で会い、集団的自衛権の行使容認に向けた政府・与党内の手続きについて意見交換した。
石破氏は会談後、「首相も私も、行使を可能にするとの思いは一致している。どうすればできるのか、手法などについて話をした。具体的な指示はない」と記者団に語った。
首相は今国会中に行使を容認する憲法解釈変更に踏み切りたい意向だが、公明党が慎重姿勢のほか、自民党内の一部にも拙速を避けるべきだとの意見がある。(産経新聞14年3月6日)』
『石破氏は会談後、国会内で講演し、閣議決定について「公明党の太田昭宏国土交通相にサインしてもらえるか、大変なことだ」と懸念を示した。政府関係者は「閣議決定する以上、公明党の了承なしに進めることはない」と語った。
加えて、4月の消費増税後に景気が冷え込めば、安倍政権として経済対策を最優先せざるを得なくなる。首相周辺は「今国会で閣議決定を焦る必要はない。首相はいろいろな状況を勘案するだろう」と指摘した。
首相が5日の参院予算委員会で「国会が開催されていない場合でも、閉会中の審査は可能」と答弁したのは、閣議決定が6月22日の国会閉会の後にずれ込むケースを想定したためとみられる。ただ、石破氏は6日の講演で、集団的自衛権の行使容認について「今回やり損なうと当分だめだろう。(閣議決定は)いつでもいいという話ではない」と述べ、与党の意見集約に一定の期限は必要との考えもにじませた。(毎日新聞14年3月6日)』
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安倍首相はとりあえず3月に予算を成立させ、4月に官邸に設けた有識者会議(安保法制懇)ら「集団的自衛権の行使」に関する報告書を受け取る予定。
首相としては、その報告書に基づき、できれば今国会中(6月22日まで)に、遅くとも8月頃までに内閣で解釈改憲の閣議決定を行ない、9〜10月から始まる秋の臨時国会で、自衛隊法など10法案を改正し、自衛隊が集団的自衛権に基づく軍事活動を行なえる環境を作りたいと考えている。(-"-)
同時に米国との間で、年末に日米ガイドライン(防衛方針)の見直しを実現することを目指して協議を進め、そこで日米軍が一体となって、安保軍事活動を行なうために、より具体的な方針を定めるつもりでいる。(`´)
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ただ、連立与党を組む公明党は、集団的自衛権の行使には反対の立場。もし公明党と連立政権を続ける場合には、安倍内閣には少なくともひとりは、公明党の閣僚がはいることになるのだが。
公明党の閣僚(今は太田国交大臣が入閣中)が書面に署名を行なわなければ、解釈改憲の閣議決定を行なうことができない。(-_-;)
安倍首相&周辺は、公明党にプレッシャーをかけるために、さらには、いざとなれば公明党との連立解消もアタマに置いて、昨年からみんなの党や維新との連携協議を進めているのであるが。
自民党内には、選挙で頼りになる公明党との連立解消には反対or慎重な議員が多いし。安倍首相らも、公明党の協力なくして、来年の統一地方選やさ来年の衆参院選で確実に勝利するのは難しいことを承知している。
石破幹事長が、国会内で「閣議決定について「公明党の太田昭宏国土交通相にサインしてもらえるか、大変なことだ」と懸念を示したのも、政府関係者が「閣議決定する以上、公明党の了承なしに進めることはない」と語ったのはそのためだ。^^;
しかし、公明党は、安倍首相がここに来て、集団的自衛権の解釈改憲に前のめりになっていることに、強い警戒心を抱いている様子。
先月26日には、自民党とのパイプが強いとされる漆原良夫国対委員長が、自らのブログに「「首相の考えは『国民の声を聴く』という一番大切な部分が欠落し、到底賛成できません」と、安倍首相を厳しく批判する記事を掲載したばかり。(・・)
山口代表も、機会あるごとに解釈改憲に慎重な姿勢を示していて。7日に行なわれたBSフジのパーティーでも、こんなことがあったという。
『首相は出席せずにメッセージを寄せた。政権の安全保障政策や経済再生に触れ「意志さえあれば道は開ける。与野党の枠にとらわれず建設的な議論をし、敢然と進みたい」とした。
一方、壇上であいさつした山口氏は「自ら回り道をしたことがたくさんあった。そのたびに母から『急がば回れ』と慰められた。私の処世訓だ」と語った。』
『首相は「やれば、できる」、山口氏は「急がば回れ」。集団的自衛権の行使容認をめぐる見解の相違が、期せずして浮き彫りになったとの見方もある。』(以上、日刊スポーツ14年3月7日)
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安倍&石破陣営が公明党以上に困っているのは、ここに来て、閣内も含め、自民党内からも急激な解釈改憲の動きに批判が出始めていることだ。^^;
安倍首相は、官邸主導ペースを維持するために、通常国会後に、内閣改造を行なう意向があることを表明。
自民党は、09〜12年まで野党に下っていたこともあり、党内に入閣適齢期(衆院5期以上、参院3期以上など)の議員が50人近く待機していることから、ここで内閣&党役員改造を目の前にエサとしてぶる下げれば、中堅以上の議員や、自分の派閥やグループの議員を入閣させたいベテランが少しおとなしくするのではと期待していたようなのだけど・・・。
しかし、党内には安倍首相が党内の意見を軽視して、官邸主導でどんどんと政策を進める「政高東低」の状態が続いていることに、不満や不信感を抱いている議員が増えているし。
しかも、集団的自衛権の解釈改憲は、国や国民にとってあまりに重大な問題であり、今後の自民党のあり方にも大きな影響を及ぼすことから、安倍首相に対して、この件に関しては言うべきことは言わなければという姿勢になっている人たちが多い様子。
閣内でも谷垣法務大臣が、憲法解釈の変更を行なうこと自体には理解を示しているものの、丁寧な議論が必要であると主張したという。
『谷垣禎一法相は5日、自身が立ち上げた勉強会「有隣会」会合で、憲法解釈変更による集団的自衛権の行使容認について「憲法解釈は安定性がなければならない。手順や段取りなどプロセスの議論を欠くことはできない。国民がしっかり理解ができる手順をさらに詰めていくべきだ」と述べた。国会や各党間で議論の積み重ねが必要との考えを示したものだ。(産経新聞14年3月5日)』
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石破幹事長は、以前から自民党は衆参院選で集団的自衛権の行使容認を公約にして勝利したことを強調。集団的自衛権の行使容認は、既に党内の既定方針だとして、閣議決定に関しては、党内での議論や承認は不要だという見解を示している。
『自民党の石破茂幹事長は7日午前の記者会見で、集団的自衛権の行使容認をめぐり党内に出ている慎重論について、「また(議論に)戻るということがどれほど許容されるものなのか。衆院選、参院選の公約に掲げると党議決定し、国民の審判を経ている」と述べ、党内で再び本格的な議論をする必要はないとの認識を示した。(時事通信14年3月7日)』
『石破氏は新しい協議体のあり方について「今さら行使容認に賛成か反対かという議論まですべきではない」と困惑気味に漏らしている。(産経新聞14年3月8日)』
もしここで、党内でアレコレ議論がなされ、慎重派の方が優勢になった場合、安倍首相は計画通り、夏までに閣議決定を実行に移せなくなるおそれがあるからだ。^^;
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しかし、脇参院幹事長は、この石破氏の見解に異論を唱え、改めて党内議論を行なうべきだと主張。(・・)
『自民党の脇雅史参院幹事長は7日の記者会見で、集団的自衛権行使を可能にする憲法解釈変更について「結論ありきでない。もう1回、今のメンバー(党所属議員)でしっかり議論し直すことが大事だ」と述べた。
自民党は2012年に憲法解釈変更を含む国家安全保障基本法案を機関決定しているが、衆参両院選を経て所属議員の顔触れが変わったため、改めて議論する必要があるとの発言だ。(時事通信14年3月7日)』
『脇雅史参院幹事長は7日の記者会見で「過去の経緯(公約)を踏まえて判断するのは一つの見識だが、『今はそうではない』という意見が多くなれば押し切るわけにもいかない」と指摘。野田氏も「慎重に議論し直すことが大事だ」と強調した。(産経新聞14年3月8日)』
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さらに、何と高村副総裁までもが、7日の役員連絡会で、党内の議論を行なうべきだという考えを示し、石破幹事長に協議の場を設けるように指示したという。
『自民党の高村正彦副総裁は7日午前の党役員連絡会で、集団的自衛権の行使容認に向けた憲法解釈変更の閣議決定前に、党内で改めて議論する必要があるとの認識を示した。石破茂幹事長に新たな協議の場を設けるよう指示した。憲法解釈変更による行使容認に慎重な党内の意見に配慮した発言とみられる。
高村氏は「自民党は衆参両院の選挙で(行使容認を)公約しているが、改めて承認の手続きが必要ではないか」と述べた。その上で、憲法解釈変更の閣議決定後も「実際に自衛隊を動かす場合には法改正や具体的な政策決定も必要だ」と指摘した。
これを受け、石破氏は記者会見で「合同部会がいいのか、他になにか考えられるのか。副総裁のご意思をよく承りながら、(高市早苗)政調会長と相談の上でやっていきたい」と、協議の場の設置を急ぐ考えを明らかにした。(産経新聞14年3月7日)』
石破氏も、さすがに高村副総裁の指示には従わざるを得ない様子。ただ、党内には、既に集団的自衛権に関して3つの勉強会が乱立しているため、もし党内が一体となる形で協議が行なえなければ、「安倍内閣vs.自民党慎重派」、そして自民党内での「推進派vs.慎重派」の対立に発展し、安倍首相の解釈改憲のスケジュールに狂いが生じるおそれがある。(・・)
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自民党内では、党三役がそれぞれ集団的自衛権に関する勉強会を主催しており、それだけでも党内がバラバラな状態であることが見えて来るような感じがある。
高市政調会長は、安倍首相が率いる超保守議連の役員で、安倍べったりの立場であるのに対して、石破幹事長&そのグループは、安倍氏らとは距離を置いている立場。ただ、この2人は集団的自衛権の行使には全面的に賛成ゆえ、今回の安倍首相の解釈改憲にも協力する姿勢を示している。
しかし、ここに来て、野田総務会長や総務会(自民党の意思決定機関)のベテラン議員を中心に、穏健な保守派が集まって、安倍首相の抵抗勢力になろうとしている感じがある。(~_~;)
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『野田氏は、先月21日の総務会後に総務懇談会を開催する意向を表明した。官邸主導で政策などが決まる「政高党低」の政権運営に対し、最近の総務会はベテラン議員を中心に不満が噴出している。集団的自衛権行使容認をめぐっても一部議員が批判を繰り広げているため、懇談会は「ガス抜きの場」との見方がある。
一方で野田氏は、保守色の強い首相に批判的な発言が目立つ古賀誠元自民党幹事長と近い。このため、懇談会の開催は首相の動きを押さえ込むのが目的との見方も消えない。
集団的自衛権の行使容認を党の公約に掲げていることから、「(公約を)ちゃぶ台返しするような議論は有権者に不信感を与える」(中堅)と、総務懇談会を警戒する声が上がる。
野田氏は先月25日の記者会見で、懇談会の性格について「党の方針を決める厳格なものではない」と述べた。しかし、別の幹部には「党内でもめると、安倍内閣の支持率は下がるかもしれないが、自民党の支持率は上がる」と意気込みをみせたという。
高市氏は、石破、野田両氏に遅れて開催の意向を表明した。勉強会は新人議員を中心に集める。安保法制懇の議論の情報を共有するのが目的で、三役の中で最も首相と距離の近さを強調する高市氏が、石破、野田両氏の動きを牽制(けんせい)する意図もみえる。(産経新聞14年3月3日)』
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上の記事に載っていた「党内でもめると、安倍内閣の支持率は下がるかもしれないが、自民党の支持率は上がる」という発言は、実に興味深いものがあるのだが・・・。
自民党は、基本的には「自由&民主主義」を守る国民政党として、この60年間、やって来たわけで。昔からの自民党の党員や支持者には、「ふつ〜の保守」「穏健な保守」の人たちが少なくない。
この10年で、いわゆるハト派や護憲派の議員はかなり減ったものの、今でも安倍首相&仲間たちのように、戦前志向や国家主義的な思想を持った超保守タカ派は、党内でも少数派だし。支持者からも安倍首相の暴走を不安視する声が出ているようなのだ。(~_~;)
安倍首相は、内閣の支持率が高いことを錦の御旗に掲げて、党内の意見を軽視して、安倍カラーの超保守政策や新自由主義的な政策を、官邸主導でどんどん進めようとしているのだが。
党の幹部や議員の中には、安倍内閣の支持率がもう少し低下すれば、首相も少しは自民党(や公明党)内の意見に耳を傾けて、慎重に国政運営を行なうのではないかと。そうすれば、自民党の支持率が安定し、次の選挙でも勝ちやすくなると考えている人がいるのだ。(~_~;)
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近時は、自民党ハト派のOB議員も、アチコチで安倍首相の批判を展開すると共に、野田総務会長やハト派系の派閥への働きかけを強めているという。(・・)
『野中元官房長官は参議院の調査会に参考人として出席し、安倍総理大臣の政権運営に「相当危険な状態」と懸念を示しました。
野中元官房長官:「議会制民主政治は機能不全となる。今日、相当に危険な事態になっているのではないかと心配している」
野中氏は、安倍政権が外交・安全保障や経済政策で偏った立場のブレーンを集めて政策を決めていると指摘し、懸念を表明しました。また、集団的自衛権の行使容認に向けた安倍総理の手法についても、「非常にせこいやり方で、基本を間違ったやり方だ」と厳しく批判しました。さらに、「南京大虐殺はなかった」などと発言した作家でNHKの経営委員も務める百田尚樹氏について、「『永遠のゼロ』を2回も読んで涙を流した自分が悔しい」と述べて、国会に呼んで責任を追及すべきだという考えを示しました。(ANN14年2月19日)』
<「永遠のゼロ」の映画を見て泣いたという知人も、平和や命の重要性をアピールする反戦映画だと思っていたら、最近、作者の百田尚樹氏の発言を知って、「どっしらけ気分」に陥ったと嘆いていたです。 (ノ_-。)>
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『古賀誠元自民党幹事長は7日夜のBSフジの報道番組で、安倍晋三首相の政権運営に関し「党の機能が果たされていない。『これが首相の思いだ』という錦の旗だけで、みんなが首相のポチさんになっている」と述べ、与党による内閣チェック機能が失われていると苦言を呈した。
古賀氏は、首相が集団的自衛権の行使容認に意欲を示していることについて「いま一番大事なのは経済だ。経済政策が仮にうまく転がらなかったとき、集団的自衛権や憲法など、国家の安全と安心に関わるところにすりかえていくとしたら心配だ」とも指摘。首相が政権浮揚のために集団的自衛権を利用する可能性があるとの見方を示した。
さらに「安倍政権で右傾化が進んでいるが、どう抑止していくかだ。自民党の保守本流の先生方に頑張ってもらいたい」と述べ、党内のリベラル派議員の“奮起”を促した。(産経新聞14年3月8日)』
『自民党の山崎拓元幹事長は4日夜のBS日テレ番組で、安倍晋三首相が政府の憲法解釈に関し「私が責任を持っている」とした国会発言について「内閣支持率が高く、与党に数がある、というおごりが見える。この(集団的自衛権の行使容認)問題では国民の審判を受けていない」と苦言を呈した。
同じ番組で、加藤紘一元幹事長は「内閣法制局長官でなく首相が最高責任者で間違いないが、安倍さんのやっていることは少し不安だという感じが国民に残る」と指摘した。(スポニチ14年3月5日)』
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上に登場した野中、古賀、山崎、加藤氏は、4人とも首相にこそなっていないものの、官房長官や重要閣僚、党の幹事長や要職などを歴任していた重鎮。野中氏以外は、つい何年か前まで、派閥の長だった人たちゆえ、今でも党内の議員への影響力が大きい。^^;
安倍首相や石破幹事長にしてみれば、自民党内から「拙速な解釈改憲にNO!」という声が高まり、彼らが公明党と結託して安倍首相に抵抗勢力となるのが、一番コワイ&困ることなわけで。
何とか与党内から安倍首相に対峙する動きが盛り上がって欲しいと。そして野党や国民がそれを後押しして、安倍首相の暴走を食い止め、解釈改憲の計画を潰したいと切に思っているmewなのだった。(@@)
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