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デフォルトを嫌う金融家のため、危機を頼りにする軍需産業のため、「東西」の合作で分断と対立を煽られたウクライナ
http://www.asyura2.com/14/senkyo162/msg/467.html
投稿者 あっしら 日時 2014 年 3 月 06 日 17:03:59: Mo7ApAlflbQ6s
 

(回答先: 米ロ緊迫、渦中の安倍外交 ウクライナ危機、問われる対応:大丈夫、英米露支配層は対立を装いながら世界を動かす“お仲間” 投稿者 あっしら 日時 2014 年 3 月 06 日 15:47:56)


 タイトルに「陰謀論」の匂いを漂わせながら、具体的なことを何も書いていないので簡単に説明をしたい。

 詳しくは後日まとめたいとは思っているが、ウクライナ情勢の推移から、どうも、今回の騒乱は、「東西」(英独仏米と露)の合作で進められた政治ショーという思いを抱いている。

 ウクライナ情勢に関する、「陰謀論」ではなく、国際政治の駆け引き(権謀術数)レベルの見方は、

「ウクライナ情勢の今後:軍事的対応はハナからなしだが、実質的経済制裁も避けたい欧米先進国:焦点はウクライナ東南部地域の“地」
http://www.asyura2.com/14/kokusai8/msg/169.html

として書かせていただいた。

 政治ショーの舞台にさせられたウクライナはとんでもない迷惑を被っているわけだが、それぞれ数千万人が死に至ったWW1・WW2を考えればわかるように、“彼ら”は人々の苦悩や悲哀を気に掛けたりはしない。

 外から蒔かなくともウクライナ国内に分断と対立の芽があるのは確かだが、ここまで激しい騒乱になったのは、そうすることで利益を得る勢力が外から操ったからである。

 中東やアフガニスタンで名を馳せている自爆テロも、怒りや憤りに震える人が多ければ、ちょっと唆すだけで行動に走らせることができることで多発しているといえる。

 今回の騒乱を引き起こした最大の目的は、EU市民に、デフォルトの瀬戸際にあるウクライナへの膨大な“公的資金”投入が必要でかつ正当なものと思わせることである。

 それは別にウクライナのためというわけではない。
 欧州先進国を中心とした銀行(金融家)のためである。“公的資金”の投入により、本来なら貸し付けの回収ができないために財務が悪化する私的銀行を救済するためである。

 ウクライナの短期対外債務はおよそ660億ドルで、政府債務が200億ドルと言われている。ウクライナ中央銀行の外貨準備はおよそ150億ドルだから、短期債務660億ドルを履行することはとうていできない。

(年内に返済しなければならない政府対外債務が元利合計で62億ドル。国営ガス会社ナフトガスのユーロ建て社債のうち16億ドルが9月償還。ロシアの国営ガス大手ガスプロムに16億ドルの未払い金。ウクライナ政府が今年必要とする外貨は94億ドルと言われている)


 昨年11月に予定されていたEUとウクライナの連携協定締結が延期になった。このとき、EUが用意していた金融支援は10億〜20億ユーロでしかも有償であった。

 このとき既にデフォルトの危機は見えていたわけだが、ユーロ銀行危機から抜け出しきったわけではなく、南欧諸国を中心に“緊縮財政”で国民が生活苦を強いられている状況で、EU未加盟のウクライナへの100億ユーロ(1兆3千億円)超の金融支援が“政治的”に困難であったことは自明であろう。

 逆に言えば、今回の騒乱が起きたからこそ、EU支配層は、それほどの反対を受けることなく、ウクライナに110億ユーロしかも14億ユーロは無償という金融支援ができるようになったわけである。

 この金融支援はとりあえずウクライナの国庫に入るが、すぐに、欧州の銀行やロシアのガスプロムに引き渡されるのである。それにより、ウクライナの債務は一段と積み上がり、これまで以上に苦しい財政運営を強いられることになる。

 EUとの連携協定締結を延期した後、ロシアのプーチン大統領は、ウクライナに120億ユーロ相当の金融支援と天然ガス料金の大幅割引(1/3の価格)を約束した。この約束は、今回の騒乱で雲散霧消したかたちになっている。

 もう一つの目的は、世界にはまだまだ一触即発の対立が残っていることを人々に印象づけることである。
 ロシアは友好的で安全な国、中国は理解し合えるまともな国と人々が思うようになれば、ただでさえ生活レベルの低下に苦しんでいる先進国で軍備を拡張することは困難であろう。


 

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コメント
 
01. あっしら 2014年3月06日 17:10:38 : Mo7ApAlflbQ6s : rqMSrEU2OI

[追記]

 プーチン大統領は、昨日の会議で、ウクライナ東南部諸州への「財政支援」を指示した。
 ロシアに隣接するウクライナの諸州とは「財政協定」があり、そのような“介入”が可能だという。


02. 2014年3月06日 17:31:42 : gJucRlwsQA
>EU支配層は、それほどの反対を受けることなく、ウクライナに110億ユーロしかも14億ユーロは無償という金融支援ができるようになったわけである

>EUとの連携協定締結を延期した後、ロシアのプーチン大統領は、ウクライナに120億ユーロ相当の金融支援と天然ガス料金の大幅割引(1/3の価格)を約束した。この約束は、今回の騒乱で雲散霧消したかたちになっている。

この話だと,EU支配層(これが誰なのかしりませんが)は返済のメドがないお金を貸す役目を担い、一方ロシアはわざわざ損な役から逃れたということになりませんか?
ロシアの一方的な作戦勝ち???


03. あっしら 2014年3月06日 18:08:48 : Mo7ApAlflbQ6s : rqMSrEU2OI

gJucRlwsQAさん、コメントありがとうございます。

まず、プーチン大統領は、オルガルヒ(ユダヤ系が多い新興財閥)たちの政治的代理人です。ロシア経済を牛耳っているオルガルヒたちは、その金融活動拠点をロンドンに置いています。


>EU支配層(これが誰なのかしりませんが)は返済のメドがないお金を貸す役目


 返済のメドがないお金はあくまで“公的資金”ですから、“彼ら”にもなにがしかのツケが回りますが、多くは金持ちとは言えない一般ピープルが負担することになります。
“彼ら”にも回る可能性があるツケは、デフォルトで貸し付けの焦げ付きや大幅な債権切り捨てに見舞われる損失に較べればカスのようなものです。

 EU支配層の核心は金融家たちです。表で政治を担っている人たちは、自覚しているかどうかは別として、彼らの代弁人でしかありません。


>一方ロシアはわざわざ損な役から逃れたということになりませんか?

 ロシアは、ウクライナのクリミア半島及び東南部のみならず、時間の経過と共に財政難と経済苦が強まるウクライナ全土への影響力を高めることができるはずです。
 そのため、雲散霧散した“約束”は、それを促進するため、違ったかたちでうまく使われると思っています。

※ 「ロシアはわざわざ損な役から逃れた」という表現がしっくり理解できていないので的外れかもしれません。ご不明の点は再度コメントをお願いします。


04. あっしら 2014年3月06日 18:17:04 : Mo7ApAlflbQ6s : rqMSrEU2OI

02.への[追記]

なお、ロシアは、資源輸出大国ですが、世界第2位の兵器輸出大国でもあります。

兵器の商売は、世界に対立や危機があるほうが繁盛します。



05. 2014年3月06日 20:04:50 : A4GQ7o9O02
第二次大戦後、世間的には、東西対立の激化し核開発・軍備競争の最中
米国は、原発用のウラン燃料(南アから輸入したウラン鉱石)の濃縮をよりによって
「悪の帝国」と呼んでいた連(なつかしい言葉です)に、濃縮サービスを委託、それを米国が逆輸入して、日本や外国へ売りさばいていたという事実。外向きのビジネス会社は、GE(ジェネラルエレクトリック社)となっています。『原発と原爆 日米英の核武装の暗闘』有馬哲夫(文春新書)に詳しくのってます。
福島原発の濃縮ウランが実はソ連で濃縮されていたなんて全く知りませんでした。
ということで、ビジネスは昔から国境は無関係になってるみたいですね。

史上最大の戦死者を出したと言われる、第二次大戦の独ソ戦。ウクライナはその主戦場になっています。
以前、第二次大戦は、ドイツとソ連を戦わせて消耗させて大もうけするための、欧米の金融エリートたちが創出した「大茶番劇』だとのご指摘もありましたね。
今回のクリミア出兵問題も、そんなことを思いだしました。


06. 2014年3月06日 20:10:47 : A4GQ7o9O02
05の文中   抜け落ちていましたので修正します
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修正前  「悪の帝国」と呼んでいた連(なつかしい言葉です)
修正後  よりによって『悪の帝国』とい呼んでいたソ連(なつかしい言葉です)
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07. 2014年3月06日 22:18:42 : TGZjS8iB2r
>まず、プーチン大統領は、オルガルヒ(ユダヤ系が多い新興財閥)たちの政治的代理人です。ロシア経済を牛耳っているオルガルヒたちは、その金融活動拠点をロンドンに置いています。


確かにメドベージェフはそうですが、プーチンは違うでしょ。プーチンは反ユダヤ資本で、国外に逃げたオルガルヒを暗殺したり投獄してたことからもそれははっきりしてる。


08. あっしら 2014年3月07日 02:32:03 : Mo7ApAlflbQ6s : rqMSrEU2OI

 TGZjS8iB2rさん、コメントありがとうございます。

 プーチン氏が圧倒的な人気を得ている一つの要因は、おっしゃるように、反ユダヤ資本と見られていることにあると思っています。

 エリツィン時代にロシア経済の過半を牛耳っていた7人衆(うち5人はユダヤ系)は、その人種(宗教)的構成から、ただでさえ人々にユダヤ嫌悪の気分を醸成するものだったにもかかわらず、ベレゾフスキー氏に代表されるように、躊躇せず露骨なかたちで政治権力と経済的どん欲さを追求する人たちでした。

 ユダヤ系経済人が政策決定から大統領選までコントロールするようになったことで、仕事もしないエリツィン氏の人気は雪崩をうって落ちていきます。

 プーチン氏は、エリツィン氏によって地位を得ましたが(エリツィン氏の“失策”なのか“最後の良心”なのかはわかりません)、エリツィン氏のようなだらしない政治姿勢ではなく、ロシア国家の再生を強く志向する政治家ですから、オルガルヒと政権権力の関係を根本から変えようとしました。

 そのようなプーチン氏の意向と権力行使力を甘く見た結果が、ベレゾフスキー氏・グシンスキー氏・スモレンスキー氏・ホドルコフスキー氏など大物オリガルヒの失墜です。

 だからといって、プーチン氏はユダヤ系経済人を排除しているわけではなく、政治権力を求めず国力強化に協力するものであれば、カネ儲けも含めて自由で活発な経済活動を認めています。ユダヤ系でも、アブラモヴィッチ氏・デリパスカ氏・チュバイス氏・フリードマン氏などは健在です。

 どうこう言っても、ユダヤ系の一部人士は、確かにカネ儲け(経営)とりわけ金融操作がうまいのですから使わなければ損です。

 プーチン氏は、国民多数派が厭う露骨でおぞましい権力志向のユダヤ系経済人を追いやったのです。

(ロンドンを舞台にした様々な“事件”にどこまでプーチン政権が絡んでいたかはわかりません。“彼ら”の内部抗争の可能性も結構高いと思っています)

 プーチン氏が、“政経分離”により、政治権力まで我がものとして利益の最大化を図る恥知らずまでどん欲なユダヤ系経済人を追放したことが、反ユダヤ資本と見られる要因であり、高い人気を支えている要因でもあると思っています。


09. 2014年3月07日 23:20:51 : oQcsEYbqAI
ふーむ、国際板でのあっしらさんのウクライナ情勢分析、よくぞ連投してくださった。なるほど、そういうことか。国際板なんてめったにあけたことがなくて、読み落としてたわい。

こういう金の回し方、たとえば沖縄振興予算もそうだよな。
国民には見せ金、実は特定支配層にブーメランする公的資金投入、と来たもんだ・

この世界の真相を読めるようになったのもこういうfollowを地道にする人が出てきたから。2000年以前だったら、おいらも民主主義が本当にあると信じるナイーブさだったが。
まずはマスコミを真に受けないことが最低限のリテラシーってことかな。


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