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2014年3月 5日
生活の党の前衆議院議員である松崎哲久氏が新著を出版された。
『リーダーのための歴史に学ぶ決断の技術』(朝日新書)
2005年から2013年にかけて松ア哲久氏が『月刊日本』に連載された
「日本の百人の宰相」
シリーズをもとに再構成した著作であるそうだが、実際には、ほとんど新たに書き下ろしたものだという。
あとがきに、
「歴史は、それを読む人の歴史観を育み、その人を通じて世に伝わっていく。人のすることだから主義主張も情実も紛れ込む。
だから本書も、私が今の時点で到達している歴史観に基いて書いているにすぎないが、小学生の頃に歴史に興味を覚えて以来、50年に及ぶ作業の集積は、人様に伝える価値が少しはあるものだと信じている。」
と記されている。
本書は、近世・近代・現代の日本の歴史を、30人のリーダーの決断と不決断を軸に見たものである。
『月刊日本』に連載された100人の歴史を30人に絞って執筆されたもので、著者の蓄積の深さと広がりにまず圧倒される。
著者は、
「敗戦による破滅を回避できなかった最大の責任者は近衛文麿だが、そこに至るまでの過程で明らかになる、田中義一、若槻礼次郎、斎藤実の不決断が何とも悔やまれる。
今回、その歴史を叙述して改めて気がつくのは、30人の中で最も知名度が低いのが、この3人だということである。」
と記述する。
著者は、「100人を30人に絞る際に、編集部から「なるべく有名な人物を」と言われて困った」と記述しているが、
「歴史を正しく評価して本書を書くためには、もっと知名度のある元勲元老クラスの人物を外してでも、この3人を残す必要があると思った」
と記している。その理由として、
「日本の近現代史に心ならずとも決定的に重要な役割を果たしてしまった3人は、その事績を詳細に知られて、もっと有名になるべきなのである。」
としている。
本書のテーマである「決断」において、この3名の「決断」が日本にもたらした「負の遺産」を松崎氏は重要視するのである。
本書の刊行を記念して、パブリシティ・イベントが本日3月5日、午後4時より、東京有楽町の日本外国特派員協会で開催される。
出版記念特別講演会
松崎哲久著
『リーダーのための
歴史に学ぶ決断の技術』
朝日新聞出版 朝日新書
2014年3月5日(水)
開場午後3時30分 開会午後4時
会場 日本外国特派員協会
有楽町電気ビル北館20階
特別基調講演 小沢一郎衆議院議員
生活の党代表の小沢一郎氏が特別基調講演を行い、その後に、松崎哲久氏が加わり、トークイベントが行われる。
小沢一郎氏は、松崎氏が著書で取り上げた30人のリーダーのなかから、数人について語られるとのことである。
松崎氏が取り上げた30名のリーダーとは次の人々である。
第一章 負け戦に臨む
鈴木貫太郎 勝海舟 淀の方
第二章 次の時代を切り拓く
田沼意次 阿部正弘 木戸孝允 田中角栄
第三章 不遇と強運
徳川家康 西郷隆盛 吉田茂 中曽根康弘
第四章 独断専行を知ったとき
田中義一 若槻礼次郎 岩倉具視
第五章 あざやかな決断
坂本龍馬 伊藤博文 池田勇人 小泉純一郎
第六章 捨てる決断
斎藤実 近衛文麿 東条英機 徳川慶喜
第七章 引き際と責任
阿南惟幾 石橋湛山 佐藤栄作 豊臣秀吉
第八章 暗殺という退場方法
織田信長 井伊直弼 大久保利通 原敬
松崎哲久氏の50年にわたる歴史研究のひとつの集積である。
新書版に30名の史実が凝縮されているから、史実の分析と、そこから得られる含意を、平明に理解するには、恐らく新書版で3冊程度の紙幅が必要であったのではないかと推察されるが、「リーダーとしての決断」を学ぶだけでなく、「歴史そのもの」を学ぶにも極めて有益な著作であると思う。
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