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創価学会婦人部だけには嫌われたくない公明党の集団的自衛権への見せかけの抵抗
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2014年3月4日 藤本順一が「政治を読み解く」
集団的自衛権行使の容認に慎重だった公明党が、ついに憲法解釈見直しのための自民党との協議に応じる姿勢に転じた。
政府の有識者会議「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」が4月にまとめる報告書を受けて議論を開始することを、25日に行われた安倍晋三首相と山口那津男代表との会談で合意。安倍首相は今夏の閣議決定を目指している。
すでに同懇談会は21日、北岡伸一座長代理が議論の叩き台となる報告書の骨格を明らかにしている。
それによると、自衛隊の武力行使を可能とする集団的自衛権で想定しているのは「在外邦人の救出を想定したもの」と「日本と密接な関係にある国が攻撃を受けて日本の安全を脅かす恐れがあるもの」、それに「偽装した武装集団の尖閣諸島上陸などを想定した領域警備」など。
実際の行使に際し「国際標準よりも抑制的に運用する」として「当該国から明示の要請」、「第三国の領域通過の許可を得る」、「首相が総合的に判断し、国会の承認を受ける」など一定の歯止めをかけているところは評価していい。
もっとも時の内閣が集団的自衛権の憲法解釈を見直すことについては、元内閣法制局長官の阪田雅裕氏が20日、参院議員会館で講演し「憲法だけなぜ解釈(変更)でやってもいいことになるのだろうか。そんなことで許されるなら立法府なんかいらない」と批判。また、憲法改正の前提となる国民投票を引き合いに出して「政府が解釈でやったら国民の出番もない」とも述べ、解釈変更反対で護憲、改憲派双方が共闘するよう訴えた。
一方、長期療養から復帰したばかりの小松一郎現長官は「政府は10年も前に(質問趣意書で)解釈の変更はまったく認められないということではない、と答えている。憲法規範を行政に反映させるには、第一義的に内閣が責任を持って解釈をしなければならない」と安倍首相の主張を支持する産経新聞のインタビューで反論している。
一般論としては正しいが、度が過ぎれば権力の濫用にもなろう。いずれにせよ、与野党対立の枠に収まるものではない。容認が先にありきの前のめりの議論は厳に慎むことだ。
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